旅あれこれ

◎仙台から熊野三山を廻るとしたら。ルート検討会ですよー。2泊3日編。

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以前に熊野に行ったことがあります。熊野三山・熊野古道は一度行ってみたいところだった。……しかしさすが熊野は伊達じゃないというか、そりゃ修験道の聖地だもんねというか、行くのに大変なところでした。

何しろ紀伊半島がばか広い!半島っていったら、普通根元から入って突端まで行って、同じ道を戻って来るというイメージじゃないですか!紀伊半島はとんでもない。中央部は山岳地帯。周辺部は海岸で、鉄道と道路は延々を海岸沿いを走る。ショートカットの太い道路は存在しない。

今改めて見てみたところ、紀伊半島って日本最大の半島なんですってね……。まじかー。そりゃ広いはずだよ。どこからどこまでを紀伊半島に含めるかでだいぶ違いますが、ぱっと見、四国とそんなにサイズ変わらないまである。県も三県にまたがっているんだから、そりゃ移動に時間がかかりますわ。

最近、友達が熊野に行きたいらしい。上記のイメージでけっこう大変だった気がしましたが、わたしは熊野三山以外にもあちこち寄り道したから大変だったのかもしれない。今回は友人のために、熊野三山と熊野古道にしぼってスケジューリングしてみましょう!

 

in&outはどこから?

これは関西国際空港一択だと思います。

羽田から南紀白浜空港へ、という手もあるし、中部セントレアもなくもないけど、けっこう遠いでしょう。夜行バスは……さすがに大阪まで夜行バスというのは年齢的に無理。やっぱり関空が最善手ですね。outもやっぱり関空から。

 

そこからの移動は?

あっ!そういえば、そもそもの前提として熊野三山とは何かというと、和歌山県にある熊野本宮大社・熊野那智大社・熊野新宮大社(熊野速玉大社)の3つの神社の総称です。

熊野信仰は日本全国に広がっているので、この三つはセットであちこちに建てられています。昔は今よりずっと旅行が難しかったから、各地にミニ富士山が作られたように、ミニ熊野三山を作って楽しんで……もとい、信仰していたわけですね。神社として独立してはいなくても、敷地内に3つの社があるとかね。

この熊野三山に行こうという時に何が大変かというと、熊野本宮大社がかなり内陸部の山の中であるということなんですよね。まあそういう森厳なる山の中なので聖域として重んじられたのではありますが。

なので、このルートでは本宮大社にどこからどうやってアクセスするかが攻略の鍵。

1.レンタカー。

2.電車&バス。

3.電車&レンタカー。

考えられるのは、この3種類でしょうか。

1.レンタカー。

一番シンプルで、ある意味でハードルが低く、ストレスなく動けるという意味ではレンタカーが一番。レンタカー会社は関空内にありますし、市街地を通らずに行けるはずなのでそんなに心配することはないはず。

ただ関空を出たところの泉佐野市の交通量がどうなのかはちょっと気になります。仙台市だってけっこう車線数多いから、おそるるに足らずだとは思うんですが、知ってる道と知らない道ではテンパり度が違う。その他は大丈夫でしょう。本宮大社まで幹線道路を行けるはずですし。

ただ自分の場合だと、長距離を運転するのは出来れば避けたい手段。知らない道を運転するのはただでさえ緊張しますし、わたしは2時間くらいが限度。関空から本宮大社までは3時間弱くらいかかりそうなんですよね。

レンタカー費用は2泊3日で約15000円。これに追加の任意保険とガソリン代。20000円前後になりますか。

2.電車&バス。

レンタカーを使うのはハードルが高い、という場合は電車&バスになります。本宮大社までバスで行くルートは主に2方面。

A.紀伊田辺・南紀白浜から本宮ルート。

1日に7本あるバスで、約2時間で本宮へ。2100円ですかね、運賃は。なお、12月から3月は運行していません。つまり熊野本宮大社へはそれ以外の時期での訪問が推奨。明光バスと龍神バスという2社が運行しています。

B.新宮市から本宮へのルート。

1日9便、およそ1500円。こちらは1時間前後の乗車時間。九州で4時間を超えるバスで山越えを経験した身としては、1時間くらいなら余裕。2時間となるとちょっとツライ。新宮市からの道は熊野川をひたすら遡っていくきれいな風景の道なので、外を見ていれば飽きることはないですが。

AとB、単に本宮大社までの移動と考えればBの新宮からのアプローチの方がおすすめ。

しかし新宮は西から(関空側から)行くとけっこう遠いんですよねー。電車では関空から4時間。乗り換えあり。関空は海上に作られた空港なので、JRで和歌山方面に向かうためには空港そばの駅で必ず乗り換えが必要になります。特急利用で6600円。

紀伊田辺までなら2時間、あるいは3時間。運賃は2500円~4000円強。

距離的に当然のことながら、紀伊田辺ルートの方が時間的にも運賃的にも短い。でもいずれにせよ、熊野三山を廻るのならば新宮には行くことになるわけで、先に本宮へ行くか、熊野新宮大社&熊野那智大社を先にするかという違いでしかないのです。

電車&レンタカー。

意外にいいとこどりではないかと思うのが、電車&レンタカーというコース。

関空から紀伊田辺までは電車。仙台からの飛行機の到着時間など流動的ですが、一つの例として上記のように電車で行くと、14時半頃紀伊田辺着です。レンタカーを15時から借りて、本宮に向かっても1時間半みれば大丈夫。山道とはいえ、バスが通るようなしっかりした道路ですから、運転はしやすいと思う。

もう16時半ですから早々に宿に入ってもいいし、欲張って本宮をちょっと観光してもいい。夏の季節ならまだまだ明るいでしょう。しかし熊野のような山間の土地では、日没時間に比べて意外に早く日が沈む場合もあるので、熊野古道に行くのはおすすめしません。行くなら人里の方。

24時間借りれば翌日自由に熊野本宮大社&熊野古道の観光が出来ます。13時頃に本宮地点を出て新宮に向かう。レンタカー会社によっては新宮で乗り捨て可。

レンタカーは24時間で8000円ちょっと、追加の保険とガソリン代で1万円から12000円くらいですか?
紀伊田辺までの電車代が他に4000円内外かかるし、3日目の交通費もかかるから関空からレンタカープランよりは少し高くなりますが、運転の負担がだいぶ減るのはいいんじゃないかと思います。疲れたら寝られるのは大きい。

電車&レンタカー 新宮編。

熊野の旅は、宿をどこにするのかというのが大きいです。本宮大社付近は宿の選択の幅が大層狭いので、自分が旅行する時には相当悩みました。結果として大変使える&居心地がいい宿を見つけて泊まったので実りある旅になりましたが、他の方法も一応抑えておきたい。

宿を、選択肢が多い新宮にするという方法があります。宿についてはあとで検討しますが、新宮に宿を取った場合、2日目に朝から夕方までレンタカーを借りて、日帰りで本宮観光をするのがおそらく吉だと思います。

日帰りだとレンタカー代も安いんですよ。9時~18時で4380円。追加の保険とガソリン代入れても7000円前後じゃないでしょうか。
本宮とは40キロ弱しか離れてないから、1時間かからないで到着出来るしね!

結論として。
最安値を狙うのであれば他の方法もあるかとは思いますが、シンプルな旅程(結局、シンプル=気が楽なので)でベストなのはおそらく、

1.電車で新宮。新宮泊まり。日帰りで本宮大社・熊野古道へ。

のコースだと思います。こうすると一人旅には気が楽なビジネスホテルに泊まれて、同じ場所に2連泊出来るので身軽=気軽。

同じ場所に泊まるより、いろいろ泊まってみたい!と思う人、むしろ温泉に泊まりたい人には、

2.電車で紀伊田辺。レンタカーで本宮大社へ。本宮近辺泊まり。翌日、本宮大社・熊野古道へ。

というコースの方が魅力的かもしれません。

「レンタカーはちょっと難しい」場合には、

3.電車で紀伊田辺、バスで本宮大社近辺の宿へ。翌日本宮大社・熊野古道観光。

この3コース、3日目は共通して那智大社観光です。新宮大社は行きやすいし規模も小さめなので、2日目の夕方か3日の早朝に散歩で行ける。で、3日目の夕方に飛行機で帰って来る。

これで完成!

 

しかしそう簡単にはいかないのであった。

上記のようにすれば2泊3日で行けると思ったのですが……

実は後半部分を確認したところ、

18:10の仙台へ帰る飛行機に乗るためには12:09に紀伊勝浦駅を出る電車に乗らねばならず、
その電車に乗るためには那智大社付近を11時過ぎのバスで出なければならず、
そのためには那智大社の観光を朝一番か二番(6:45か7:30)のバスで始めなければならない、
という大変忙しない世界が待っておりました。

いや、これでも絶対無理ってわけじゃないけれども。
3時間あれば、まあ那智大社の観光は大丈夫だと思うし。

ただ時の流れを味わうべき熊野古道で、こんなに時間に追われては、行った甲斐があるのかないのか……。だから熊野は遠いというのだ!(←逆ギレ)

やっぱり移動に1日ずつかかるのねえ……。そして三山を1日で回るのはやっぱり難しいのねえ。

実は裏技(?)があります。

どうしても2泊3日で納めたい場合は、こういうウルトラCもあります。

1日目、仙台から関空へ飛んで大阪泊まり。どこでも観光可。

2日目、早朝から新大阪駅発着の「熊野三山日帰りバスツアー」に参加する。夜21時頃新大阪帰着。

3日目、前日ハードだったのでホテルで心行くまで朝寝をし、その後夕方のフライトまでの時間はやはり自由行動。

――こっちの方がなんぼか楽で、金額も多分安い。
ただし日帰りバスツアーで熊野古道を歩くのは無理で、熊野古道だったらまた別のツアーに参加する必要がある。
なので、2日目に熊野三山、3日目に熊野古道の日帰りツアーに参加するのもあり。その場合は3泊4日になります。

 

熊野は、2泊3日だとぎりぎり。

熊野三山と熊野古道に絞るなら2泊3日で行けるだろう!と踏んでスケジューリングを始めましたが、かなりぎりぎり。

いや、行けるんですよ。ただ味わえるかというと微妙なわけで。
2日目にレンタカーで本宮大社と那智大社、どっちにも行ってしまうというのもないわけではない。早起きしてね。でも旅行のスケジュールは出来るだけ無理をしないようなものにするのが大事。

でも2泊3日で、ぎりぎりにしても行けるのは朗報です。2泊3日と3泊4日ではハードルの高さが変わりますからね。

今度は3泊4日バージョンで、余裕をもってスケジューリングをしてみます。

 

 

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