熊野/Kumano:2014

1.熊野へ。

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心身に余裕も出て来たし、初夏の辺りに旅行でもしようかい、と心づもりをしていた時に
ピーチさん(注:ピーチ航空)からメールが届きました。
「おねーさんおねーさん、安くしとくから飛行機乗らない?」
乗る乗る♪といって、たしかその日に日程を決めて飛行機のチケットを取ってしまいました。
6月10日から13日の3泊4日。往復で、座席代や荷物代含めて11330円。

この時点では行先は特に決まってなかった。
十数年行ってない奈良か、
近年、行ってみたいと思っている熊野か、
ちょこちょこ行ってるけど、しばらくゆっくり回ってない京都か、
滋賀あたりも実は面白そうなところは点在している。

なんとなーくいくつか候補地を思い浮かべて、そのうちになんとなーく決まりました。

熊野へ。

いずれは行くことになるんだろうし、奈良は関空から近いのでいつでも行ける気がする。
今回はよりハードルが高い熊野へ行っておこう。
ハードルが高いっていってもアマゾンやチベットに行くわけじゃないんだから、
3泊4日もあれば余裕だろう。そんなに広い範囲を回ろうってんじゃないし。

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――しかし実は、巡礼道はダテじゃないというか、紀伊半島をなめるなよというか、
実際にガイドブックと時刻表を見てみたところ、スケジュールを決めるのに相当に苦労しました。

前回の台湾に引き続き、今回もるるぶさんの意見を聞いた。(今回はまっぷるさんの意見も聞いた。)
……うーん、でも「るるぶ」や「まっぷる」は良し悪しだなあと思う。
そういうガイドブックは全体的な情報量も多いけど、商業系の情報もまた多くてですね……。
美味しそうな料理が載っていれば、それはまあ人情として行きたくなってしまうわけじゃないですか。
なので散財してしまう。わたしはもう少し落ち着いた旅行がしたい。

今回もついつい、「るるぶ」に載っていたまぐろ料理屋さんに行ってしまった。
……まぐろは最初から食べようと思っていたからいいんだけどね。
でも、とれとれ市場は「るるぶ」で見なければ行かなかったところだなあ。
しかしそこで最終日にがーっとお土産が買えて、他のところでお土産の心配をしなくて良かったんだし、
宅急便も手早く手慣れた人たちがやってくれたんだから、むしろストレスを感じなくて良かったと
「るるぶ」に感謝すべきなのか。うーん。フクザツ。

正直、るるぶの言いなりの旅行は、イヤっつっちゃイヤなのです。それは純然にわたしの問題だけど。
たださー、普通の落ち着いた国内旅行用のガイドブックって、……ずっと探してるんだけど
なかなか見当たらない。何をやってるんですか、旅行出版業界の皆さん!と言いたい。

はるかな昔、わたしが若かりし頃にあった昭文社の「Uガイド」、これはものすごくお気に入りだった。
今から思えば少々落ち着きすぎて、情報量が少なめだったかというきらいもあるのだが、
写真はきれいだし、文章は端正で、レイアウトにも品があり、
これはガイドブックとして名作のシリーズだったと思う。
国内旅行の時にはいつもこれだったので、我が書棚にはUガイドが十数冊並んでいます。

その後、わたしが海外旅行にうつつを抜かしている間に、Uガイドはひっそりと消えて行った。
そりゃ消えますよ、いくら名作だからって。だって20年は経ってるもん。
代わりに書棚には「地球の歩き方」が着実に増えていった。「地球の歩き方」とわたしの信頼関係は
特に問題がないので、時に他のガイドブックにセカンドオピニオンを求めることがあっても、
基本的に「地球の歩き方」がファーストオプション。

しかしここ数年、また3泊4日なりで国内旅行をするようになりますとね。
その相棒となるガイドブック、しっくりくるものになかなか出会わない。

情報量が少なくてもいいや、と割り切った時は「ことりっぷ」だった。
「ことりっぷ」は小さくて可愛いし、若干他と違う切り口で情報を乗っけてたりするのが魅力だけど、
それは観光の王道の情報がより少なくなることを意味する。
もっと定番の情報を載せてくれないと、困った時に全面的に頼ることになる相棒としては物足りない。

本腰を入れて、相棒さがしをした方がいい時期か。
今のところはJTBの「楽楽シリーズ」が安定かと思っている。王道。
ただ、シリーズが多分10年くらい前から始まっており、最寄の本屋でも見かけないため、
そろそろ終焉間近な気配がなきにしもあらず。
終焉はしないかもしれないが、今年のラインナップに熊野が見当たらないのは、
今後出るということなのか?それともラインナップを整理したのか?
まあでもしっかりしたガイドブックを1冊といったら基本これだろうなあ。

今回、雑誌は持って行く気がしなかったから、とりあえず旅に同行させる相棒は、
超老舗ブルーガイドの「てくてく」歩きシリーズにした。
これはこれで熊野古道の歩き方としてはけっこう見どころがあったので決めたのだが、
熊野古道以外の部分が充実してない……。
バージョンが変わる前の「てくてく歩き」の方が良かったなあ。
結果として、このガイドブックは持って行ったけれどもほとんど見なかった。
ipadのリーディングリストが一番役にたった。

ただ公平なところを言っておけば、紀伊熊野って王道のガイドブックを作るには
なかなか難しいところかと思います。
おおどころの観光名所はいろいろあるんだけど、中どころが少なさそうだしね。

さてさて、熊野旅行のはじまりはじまり~。

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