思えば最後に行ったヨーロッパは、2012年の5月に行った南フランス。
最後に行った海外は、2013年の12月に行った台湾。ああ、海外久しぶりだなあ~~~~~。
体力気力とも、もうヨーロッパに行くことは出来ないかもしれないと思っていた。
何のかんの言って12時間飛行機に乗っているのは大変なことですよ。時差もありますよ。
2年くらい前から「今年は旅行しないの?」と訊かれるたびに、「行きたいんだけどね……」と言っていた。
行けるかなあ、いつか。行きたいんだけどなあ。
でももう、無理かもしれない。
だがしかし今回、イギリスに行ってきた!行けた!死なずに帰って来た!すっごく楽しかった!
今回イギリスに行けた一番の要因は、……正直に言えば、イギリスの国民投票でEU離脱が選択されたからです。
なぜEU離脱がわたしの旅行に関係するのかというと、実はその結果を受けてイギリスのポンドがだいぶ下がった……。
その前までは1ポンド=200円くらいだったのに、直後は125円くらいにまで下がっていた。
200円と125円ではそれは相当違います。例えばコンビニで売っている三角サンドイッチが3.5ポンドとすると
200円だと700円相当。125円だと440円だもんね!
実際に行った時はだいたい140円から145円くらいだったろうか。
行くと決めて飛行機の予約をしてから日々為替レートをチェックし、
上がんないでくれ~、上がんないでくれ~と祈り続けた甲斐があったのか、まあそんなにツラくないレート。
……そして今見たら、久々に150円まで来ていたので、帰って来た後で良かったと思ったことでした。
レートのことを最初に言ってしまったが(でもレート大事)、今回のイギリス訪問はイギリス人の友達が
「来ませんか?」と誘ってくれたからでもある。10年前にお邪魔して、それ以来。
この10年の間に友達には孫が3人も出来ました。もうすぐ6歳の女の子、もうすぐ4歳の男の子、2歳の男の子。
孫にも会ってみたいよ~。チャンスは一度しかないかもしれないんだし。
でもあんまり小さいと会っても全く覚えてないでしょう?
6歳くらいだったら少しは覚えていてくれるかもしれない……
と、思ったんだけれども、なかなか腰が上がらなかったね~。
最初は6月くらいに行こうと思って、ちょうど6月に期限が切れるパスポートの更新などは
「4年も活用してなかったのにこのタイミングで更新するの、もったいね~」などとしみったれたことを言いながらも
2月か3月に行い、あとは飛行機を決めてクリックさえすればいい、というところまで持ってきていたのに、
そこから先が進まなかった。
飛行機を決めたのがたしか7月……けっこうグダグダしてました。
もたもたしていてサッパリ連絡をしないわたしに、おそらくイギリスの友達は「来る気があるのか?」と
やきもきしていたのではないかと推察するが、優しい人なので催促もせずに待っていてくれる。
ようやく「飛行機決めたよ~」と連絡し、着いてから3泊させてもらうのでその間のスケジュールを調整してもらい、
その後の旅行の相談にも乗ってもらう。
10年前行った時は、実はロンドンがあまり楽しくなかった。
イギリスはたしか今まで4度行っており、後で触れるが20年前に3ヶ月ほど滞在したことがある。
まあ延べ日数4ヶ月で飽きるような薄い街ではないはずだが、わたしの旅行は基本的に美術館と大聖堂なんかが中心で、
基本的にコテコテの観光コース。しかも最新のスポットとかは好きではない。
ということはつまり、いつも似たようなところを回ってしまうわけですよ。
前回も昔好きだったところに再度行っただけなので、懐かしいけれども新しい出会いではなかった。
ただの確認作業になってしまったな。というのが前回の反省だった。
とはいってもやっぱりロンドンに行けば、大英博物館やナショナルギャラリー、V&A美術館などの
各巨大ミュージアムにはどうしても行きたくなるじゃないですか。
なので、今回はロンドンは行っても一日くらい。他の、今まで行ったことのないところに行こうと思った。
……が、実はそういう観点から「地球の歩き方 イギリス」を読んでも食指が動くところがあまりない……。
基本的に行きたいところは20年前の滞在の時に日帰り旅行などでかなり行っている。
カンタベリーや、ドーバー、カーディフやオックスフォード、エディンバラや湖水地方など。
場所として数えれば20ヶ所を越すだろう。
ではその他に?と考えると……
今回スコットランドまで行くのは遠すぎる。友人宅での3泊は確定しているわけだし。
その後は4泊。そんなに遠くまでは行けない日数。
バーミンガム。ヨーク。ケンブリッジ。まあ行ってもいいけど、特に行きたい!とまでは思わないところ。
唯一、ライは気を惹かれたんだけど、ライから次にどこに行けるかというのもあった。
気分的には、まず“いかにもイギリスらしい可愛い町”に行きたかった。
今まで行ったところのなかではストラトフォード・アポン・エイヴォンが一番イメージに近い。
それから、海沿いのハイキングコースを歩きたかった。
それはしばらく前に見たNHKの番組「一本の道 イギリス・ウェールズ北部」という番組のせい。
海を見ながら風光明媚なところをちょこっとだけ(3、4キロ程度でいい。それ以上の体力はない。)歩いてみたかった。
この二つを勘案し、自分の案としては、
シュルーズベリとウェールズ北部
あたりかと目星をつけた。シュルーズベリは大聖堂がある小さな市(?)で、とても可愛い建物が並ぶ。
「修道士カドフェルシリーズ」という11世紀の修道士を探偵役にしたコージーミステリのシリーズの
舞台になったところなので、一応文学散歩も楽しめるかと思い。
そして北ウェールズで、テレビで見たハイキングコースをほんのさわりだけ楽しむ。
テレビの真似をすると10キロ以上だから、それは無理。
しかしその辺を回ろうと思ってスケジューリングをしてみると、どうも時間的にもう一つすっきり収まらない。
「シュルーズベリと北ウェールズを考えてるけど、こんなもんかなあ?」とイギリスの友達に相談のメールをした。
そしたら、餅は餅屋だというか、やはり地元の人は違うというか、
「そんなの移動ばっかりで時間の無駄だと思うよ」というスパっとした返事が返ってきて。
可愛い村っていうなら、と、7つも8つも上げてくれた町の名前を一つずつネットで開いてみると、
最初のアルフリストンにノックアウトされた。
Wikiに載っている写真がみんな可愛いじゃないですか!
そうそう、わたしの求めていたのはこういうところなの!
シュルーズベリーよりはずいぶん小さな村のようだし、交通手段は気になるが、ここは行かなきゃ。
ちなみにアルフリストンはイギリス南部を大横断する「サウスダウンズウェイ」という大ハイキングコース上にある村であり、
10キロほど先ではカックミア川がイギリス海峡へ注ぐ。
これはもしかしておあつらえ向きもいいところではないのか!
この他にアランデルという町も素敵だ!じゃあ今回の目的地はアルフリストンとアランデルで決定!
……とか盛り上がったわりにそれからまたグズグズしてて、ホテルを取ったのが8月上旬。
あと1ヶ月しかないやないか。
相変わらずナマケモノです。
というわけで、イギリス旅行のはじまりはじまり~。
――言っておくけど、今回のイギリス編は多分超長いよ。
通常なるべく刈り込んで相当ストイックに内容を取捨選択しているけど(それでもいつものあの長さ……)、
今回はあまりその辺に神経使わないことにする。
思い出を出来るだけたくさん盛り込む。
1つの記事自体はそれほど長くしないように気を付けようと思うが、何しろ基本長文の人だしなあ。
予想は……そうですねえ、年内に終わるかどうか……ってレベルだと思う。