イルカと泳ぎ、那智大社に登り、本日最後のミッションはマグロ料理です。
紀伊勝浦はまぐろで有名らしい。
前述のように、るるぶさんではマグロ料理のお店の特集とかやっててさー。
もうみんな美味しそうなわけですよ。食べたい。
17時前には紀伊勝浦駅に戻っていた。行きたいお店はるるぶに載っていた「桂城」で、
さして複雑な道でもないので、地図なしでも行けるだろうと思っていた。
……でも、あるだろうと思ったところに店がない。あれ?
しばらくこのエリアをうろうろ。
まあどうしても「桂城」じゃなきゃだめだというわけじゃないし。うろうろしている過程で、
良さそうな店も何軒かあったし。そもそも時間も早いし、のんびり探してみましょう。
この、うろうろしている時間が何だか妙に心に残っている。
ほんとに小さい町。駅からゆっくり5分も歩けばもう港に出てしまう。
人通りもない。チェーン店も大きなスーパーも見当たらない。
古い駅前の商店街は、店の入れ替わりはあっても佇まいはおそらくずっと変わらなかったんだろう。
夕暮れの。見知らぬ街を歩き回る。
玄関先で犬を抱いて、通りを見ているおばさまがいた。
……見ていたのはアヤシゲに徘徊するわたしを、かもしれんが(^_^;)、
桂城の場所を訊こうかどうしようか考えて、結局訊かなかった。
小さい町だし。もう少しうろうろ探してもいい。
で、結局、思ってた道の、もう一つ向こうの道にお店はあったのでした。
何せ17時過ぎだから他にお客さんはいなくて。カウンターに座る。
それはもうるるぶさんの言うがままに、1600円のマグロ定食ですよ。
えーと?1枚目の左上のは、マグロのマーガリン鉄板焼き。
3つあるのは、マグロフレークと刺身とマグロカツ。
今まで食べたことのない、マーガリン鉄板焼きとマグロカツが美味しかった。
そして、サービスで出してくれたマグロのカマ塩焼。
多分写真で見るより実際の方が小さいけど(そして見た感じより可食部分は少ないけど)
けっこう定食自体もボリュームありますしねえ。カマも頂いてオナカ超いっぱい~~~。
店の親方は話好き。
いろんな旅行雑誌やテレビに、お店が出た記事を色々出してきて見せてくれた。
タイの観光情報誌にも写真入りで載ってました。
東日本大震災の時には震災から1ヶ月後、マグロを持って気仙沼まで行ってくれたそうだ。
4トントラックとランドクルーザーで。14時間かかったそうだ。
そこでマグロの解体ショーをやり、寿司を千貫握り、老人ホームを慰問し。
「口で言ってるだけじゃだめだ。行動に起こさないと」と言っていた。
つい最近、藤岡弘が取材で来たんだって。
藤岡弘が仮面ライダーだった当時、少年だった親方は、仮面ライダーバージョンのバイクにまたがり、
仮面とベルトをつけた写真を撮ったことがあり……
その写真を探し出して藤岡弘に見せたそうだ。藤岡弘も面白がって「へぇーっ!」なんて。
一緒に写真を撮ってもらったそうです。見せてもらったけど、二人とも嬉しそうな顔で写っていた。
1時間ちょっといて、お店を出る。おなかいっぱい。
駅まで歩いて行けるかな。
紀伊勝浦から今日の宿泊地である新宮は、電車で20分、バスで30分というところで、
どちらでもまあ乗れたんだけど、電車にしてみました。
19:35、JR新宮駅着。
そして今晩のホテルは、駅の超真向いの新宮ホテル。
何しろ部屋から窓の外をみると、これ駅だもの。
ここはとても安くて、まあ言うたら鄙びた感のあるホテルだったけど、たった一泊するだけだし
特に文句はない。まあ妙齢のお嬢さんが泊まるのはちょっとそぐわないと思うけど。
ベッドが1つにソファベッドが1つ。こういうバージョンにはあまりお目にかからない。
明日の朝食を仕入れに、近いと教えられたスーパーへ向かう。
そして四つ角で90度方向を間違って、だんだん飲み屋街になっていく。道は暗い……
こっちじゃないんじゃないか……と思っていたところに、ここら辺には稀有な通行人を発見!
しかも女性だ。やっぱり夜の飲み屋街で道を訊くのは女性がいいですね。
その女性も同じ方向に行くとのことなので、少しの間ご一緒する。
地元民と話すという緊張感からか、なんだかわたしのテンションは少し高め。
間違った交差点の近くまで来てもらい、そこで別れる。
ああ。もうちょっと進めばここからそのスーパーの看板が見えたのに。
まあ悔やむほどの経験ではない。野生の勘の摩耗がカナシイということしか。
だがこのスーパーは品ぞろえが宜しくなく、明日の朝食に食べたいものが全くない。
カットパイナップルと、ジャガビーと、袋菓子の栗しぐれを買って。
これが明日の朝食と、多分おやつ。
翌日は起きる時間によって行動を決めよう。
7:45まで出られる時間に起きられたら8:40の渡瀬温泉行のバスに乗る。
それ以降に起きたら、12:15のバスで渡瀬温泉へ向かう。それまで新宮の散策をする。
さて。どうなるか。