本日最終日。奈良を出るのは12時過ぎなので、午前中を使って平城宮跡へ。
ここがね。予想以上になんだか良かった。
20年前に来た時にはまだ復元大極殿などはなかった。
当時は大極殿の柱跡を木の刈込みで表現していた。なかなかいいアイディアだと印象深かったが、
今は立派な復元された建物になっている。
でもまず行くのは復元遺構館。
ちなみに、平城宮跡は1キロ強四方という広大な面積にわたっており、
県庁所在地の一等地にこの広さを残すのも大英断、未来に向けてきっと良い結果を生むと思うが……
何しろ広い。広すぎる。
そしてその広い敷地の端っこ端っこに、数か所のガイダンス施設が点在している。
それはまあ見事に東西南北に分かれている。なので、全部を歩こうとすると、これはちょっと並みではない。
素直に考えて最短4キロ。……そんなに歩く根性があるかい!
なんでこんなに離れ離れに作るんだろうね?結果的に、東院庭園跡には行けなかった。
テレビで見る限り、それほど大した施設ではないと思うけれども、ちょっと行きたかったんだよなー。
わたしが行ったのは、復元遺構館→第一次大極殿→平城宮跡資料館→朱雀門跡→平城京歴史館。
このルートだけでも3キロはカタイ。と思う。建物内部もそれなりに歩きますしね。
近鉄奈良駅からバスに乗って平城宮跡へ。意外に距離がある。
9時の開館を待って入ろうと思っていたので、復元遺構館の前でウロウロ。
そしてこの日は……寒い!すっごい寒い!風が強い!
それなのに9時になってもドアは開いてくれず、10分くらい遅れてようやく開きました。
遭難するかと思った。
復元遺構館は、すでにあんまり記憶にないんだけど、まあそれなりの内容。
物というより、発掘現場を再現してエリアとして残してくれてる感じ。
意義深いが、見た目に派手さはない。
復元の模型がちょっと良い。
日本の建物は、屋根ですよね。普段あまり上から見るアングルに馴染みがないけど。
檜皮葺のこの美しいライン。
復元遺構館から外に出ると、こんなのがあって少し楽しい。
いずれはこういうのをこの広大な敷地に増やし、一大奈良時代テーマパークに!という方向かね?
だとしたら嬉しいなあ。日光江戸村とか、えさし藤原の郷とかのレベルでロケなんかまで出来るようになれば、
奈良時代のドラマなんかも作れそうな気がするし。
……あ、しかしそもそも奈良時代を舞台をした、原作となり得る小説の絶対数が少ないんだった。
うーん。ここはネック。
そして目玉の復元大極殿。
まあ立派な建物。金もかかったに相違ない。
高御座の復元。なかなか間近に見られるものでもないので、ここに作ったのはエライ。
四神。南の朱雀(←雉にしか見えないが)、西の白虎、北の玄武。装飾のわりにちょっと地味目ですな。
四神なのに3枚しかないのは、東の青竜を撮り忘れたからです。
大極殿から。向こうにある門は朱雀門だと思うけど。
そうだとすれば1キロ弱は離れている。カメラのズーム機能を効かせているのでだいぶ近く見えるが。
欄干のこんな飾りを見て、やはり奈良時代は今とは異質な文化・美意識だったんだなあと思った。
日本文化のベースは平安時代に多くを負っているよね。奈良はむしろエキゾチック。
それはそれで大変面白いと思うので、今後奈良時代の風俗をやる学者がたくさん出てくればいいな。
文献の少なさがネックだが。
軒の端っこに吊り下げられているコレ(風鐸?)が、この日の強風にあおられてガランガランうるさかった。