フランス/France:2012

22.最後の地、マルセイユへ。

投稿日:

最終日。
ホテルで朝食を食べていたら、強い雨が降って来た。
あらら、この後に及んで雨かい。と思いつつ部屋でホテルを引き払う用意をしていたら
間もなく上がった。スーツケースを持って傘をさすのは大変なので良かった。

9:30、ホテル発。
10:03、アルル駅発。

アルル駅でOさんという女性と運命の再会をする(^_^;)。
Oさんは、来る時にアムステルダムの空港で会い、しばらく道連れになった人。
この日同じ電車に乗り、目的地も同じマルセイユなので行動を共にすることにする。

――で、他人と行動中なので、細かい部分のメモが取れてない。
ので、おおまかな流れしか覚えていない。

まずわたしがマルセイユ駅のロッカーにスーツケースを預けて、
(まるで貸金庫のような物々しいロッカーだった。出入りをゲートでチェックしてるし。)
その後Oさんがその日に泊まるホテルに行って、彼女の荷物を預ける。

港の方へと歩いて行き、まずは昼食。
マルセイユといえばブイヤベースなので、それが食べられるお店に。
店は忘れたが、前菜のタイのマリネサラダ、ブイヤベース、カラメルプリンで15ユーロくらい?
美味しかったです。Oさんはフランス語が出来るので、前菜の魚がタイだということを教えてもらった。
お酒も、彼女は強いようだった。

Bouillabaisse at the restaurant in Marseille.

わりとのんびり動いていたので、結局観光地として行けたのは、
山の上の教会であるノートルダム・ド・ラ・ギャルドのみ。
プチトランに乗ってゆっくり山を登ります。町や海の風景が堪能出来て、
なかなか気分がいい。しかしプチトラン、混み過ぎ。
もう少しゆったり座れれば優雅な気分になれたであろうが……

Marseille.

ノートルダム・ド・ラ・ギャルドからの眺めは素晴らしい!
何しろ灯台のようなもんだもんね。朝の雨が嘘みたいな青空、青い海。
ああ、ホリデイだなあ。――あと数時間の。

教会内部は、息を呑む美しさ。
――そうか。そうだったか。ここがこんなに美しいと知っていたら、
アルルの見どころをもっと整理して、ここをじっくり見られるような日程にしたのに!
アルルは時間を持て余してたんだから。
最終手段ならば、アルルの一泊をキャンセルして、前日マルセイユ入りすれば
もっとマルセイユをちゃんと見られたんだよね。
わたしはあんまりマルセイユに期待を持っていなかったので、
「アルルで時間が余った時でいいや」と思っていた。失敗。

Notre-dame de la garde.

しかもプチトランの停車時間は20分だか30分で、その時間内に周りの風景を撮り、
混んだ教会内を移動し、気のすむまで教会内部を鑑賞することは――無理。
口惜しいから、これでもかと写真を撮って来た。
ここはいつかじっくりと見たいな。南フランス。再訪するとしたら何年後だろうか。

15:20、プチトランの降車場でOさんとお別れ。
マルセイユのサンシャルル駅まで戻る。

St.Charles station in Marseille.

この大階段はきれい。雰囲気的にはアールヌーボーな感じ。

わりと時間が押していた感じなので、急いでロッカーから荷物を出し、
空港行きのバスが出るバス停を探す。
16:20にサンシャルル駅を出発し、あとは空港へ行くだけ。

――空港へ行くだけ、のはずなのだが。
バスの中で急に不安になる。道路標識が全て「マリニャーヌ空港行き」と書いてある。
……えーと、「マリニャーヌ空港」って、わたしが最初に降りたあの空港でいいですか?
あの空港はプロヴァンス・マルセイユ空港って名前だったはずなのだが……
いや、例えば大阪国際空港を伊丹空港と呼ぶように、正式名称とは別に、
地名で空港を呼ぶのはあり得る。

でも……あの空港、別名はVITROLLES AEROPORTではなかった?

わたしは「VITROLLES」がてっきり空港の名前だと思っていたのだが。
1つの空港に3つの別名はなくない?もしかしてこのバス、別な空港に向かってる?

窓口でチケットを買った時のことを思い出す。
わたしは「空港まで一枚」と言ってチケットを買ったんだった。
窓口の人は「どこの?」と訊き返すこともなく、そのままチケットをくれたので、
何の疑問も感じなかったが、……もしかして成田空港に行きたいのに、羽田空港行きのバスに
乗っている、というような状況があり得る?

一度その可能性に思い至ると居ても立ってもいらない。
だが、万が一別な空港行きのバスに乗っているとして、
――高速道路を走っているこのバスから降りられるわけじゃなし。
この時間で太陽がこの方向で、海がこっち側にあるから、
マルセイユからの方向はマルセイユ・プロバンス空港へ向かっているはずだ。
離陸の時間まではそれなりに余裕を見ているので、万が一別な場所に着いても、
タクシーで移動すれば間に合わないというほどではない。大丈夫大丈夫。……多分。

冷や汗をかきながらバスに揺られること25分。
見覚えのある空港が見えて来る。一泊目泊まったホテルも見える。
あああ、良かった。同じ空港だった……。

しかし実は、そんなに心配することはなかったのだ。

Bus to the airport.

バスに乗り込む前に、バスの写真撮ってますやん!
それにちゃんと「マルセイユ・プロバンス空港」って書いてますやん!
そのことに気付いたのは、空港へ到着してからしばらく経ってからですけどね。
もー、すぐ気付けば冷や汗かくこともなかったのにー。

-フランス/France:2012

Copyright© 旅と風と日々のブログ , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.