チェコ・9月6日

25.石畳は風情があるけど辛い。

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30分ほどバスに乗り、チェスキー・クルムロフそばのバス停着。
この町が、今回の最後の土地です。

Budejovicka Gate.

ああ、門だねえ……。うっとり。

橋の上から見た緑もきれい。この辺散歩してみれば良かった。

しかしうっとり感はそれほど続かない。

石畳がね。石畳にも年代によって変遷があり、あまり古くない石畳なら
わりあい平らな石を使っているのでスーツケースを転がすのもさほど苦労はないのだが、
何しろチェスキー・クルムロフは「中世そのままの町」が売りの世界遺産である。
拳くらいの丸石が“なんとなく平らになればいいや”くらいの感覚でぼこぼこ並べられていると、
あれですね、ビルの屋上なんかにある足ツボ刺激敷石。あれの大型版。
下手に歩くと、靴を履いていても「うっ!痛い!」みたいな。
当然スーツケースはひっかかりまくり。腕力が必要です。

宿は、安宿の部類。1泊1200コルナ。≒6360円。

With mini-kitchen.

この広さ、ミニキッチン付きでこの値段!といそいそと予約をしたのだが、
――結論から言えば、1人旅の2泊でキッチンなんか要りません。
5日くらい滞在するとかいうのなら意味があるだろうが。
結局キッチン台は、カメラとか携帯を充電する際の単なる置き場になっていました。

正直、この宿(castle apartments)は一長一短があった。
場所はすごくいい所。お城の入口からすぐだし。インテリアもほぼ写真通りで、
木製の家具がいい味出してる。そこそこきれいだし値段も安い。

が、スタッフが24時間常駐ではなかった。お城の敷地内にあるインターネットカフェ?の
受付が宿の受付もかねており、17時か18時で帰ってしまう。
今回、わたしは特に問題はなかったけど、問題があった時に誰もいないというのは心細い。

それから、エレベーターがない。安宿たる所以。……ちなみにわたしの部屋は4階でした。
ここを重いスーツケース下げて登るのは、近年にない運動量。疲れた。

写真と同様にカーテンがないのも驚いた。わたしが泊まったのは8号室で
(実際の表示は17号室だったので、ネット上の部屋番号とは相違している)
実は秘かに心配していた。写真ではカーテンないけど……
きっと取り付ける前に写真撮ったんだよね?実際はついてるよね?

現地に着いたら見事に部屋にカーテンなし。浴室にさえも!
外から見られる位置に何もないと判断したから、つけてないようだけどね。
でも、これは明るいうちに確認出来たからこそ言えることであって、
夜に着いてこれだったら、照明をつけてお風呂に入るのも躊躇する。

2ヶ所くらい、少々向い側の建物からの視線が気になる窓があった。

No curtain.So I put it with bath-towel.....uncanny?

それは、こうやって対処。人型ハンガーにバスタオルをかけて視線をふさぐ。
もしかして見た感じちょっと不気味ですか?

まあユースホステルに毛が生えたくらいの感じだと思って頂ければ。
その程度だと、この値段は高めか?でも場所はいいしなあ。

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しかしあまりのんびりしてもいられない。お城に行かなければ。

繰り返しますが、この日は日曜日。今日中にガイドツアーに参加しないと。
チェコの観光施設って、基本月曜日は定休日なんです。
これが辛かったんだよねー。翌日お城に入れるなら、もっと楽なスケジュールに出来たのに。

お城。

Cesky Krumlov Castle.

混んでます。アジア率高し。

お城の中庭で、ドイツ・ハンブルクから来たカップルにシャッターを押してもらう。
男の人が写真を撮ってくれている間に、女の人が「日本人?」と話しかけて来る。
彼女たちは、去年日本に旅行に来たんだって。
大阪、神戸、京都、まあもちろん東京とを2週間くらいでまわったそうな。
 
「日本人はどうやってチェスキー・クルムロフを知るの?」
男の人から英語的にこういう訊かれ方をしたので、一瞬意味がわからず訊き返す。
「ずいぶん日本人が多いようだから。自分たちはつい最近までこの町の存在を知らなかったのに」
えー、ほんと?近いのに?いやー、有名でしょう、すごく。チェスキー・クルムロフ。

その時はそういう反応しか出来なかったが、後で考えてみれば、
日本には旅番組がたくさんあって、その中でも世界遺産の番組が多い。
そこで取り上げられるから、チェスキー・クルムロフは日本人に知名度があるんだと思うよ。
ということを言えば良かったのかな。
日本人は昔の町並みが残る小さな町、って基本的に好きだよね。
角館とか馬籠とか倉敷とか。まあどの国でも大なり小なりみんな好きだろうが。

写真を撮って別れた。
彼らも、これからも色々な場所へ行くんだろうな。世界中どこへでも。
良い旅を。

城の中庭までは誰でも入れる。そこでツアーが始まるのを待っていた。
この中庭の壁がすごい。

Wall painting on the Castle.

15:40から英語でのツアー開始。ツアー代240コルナ≒1300円。
ガイドの人の発音が聞き取りにくい……。Rがすごい巻き舌。
客の一人が、ガイドの人に聞こえないように「で、誰が英語に訳してくれるの?」と
皮肉を言っていた。半分同調しつつも身につまされもし、半分反発。
英語が母国語の奴に我々の苦労がわかるか!

城の内部は、良かった、というイメージはあるのだけれど、写真撮影不可だったので
やはりあまりちゃんとした記憶には残っていない。写真を撮る弊害は、逆説的に
撮ったものしか覚えていられないというところにある。
ただ大広間のフレスコ画は印象的だった。だまし絵の技法をたっぷり使ったユーモラスな絵が、
大広間の壁を全部使ってびっしり描かれている。
腹踊り的な道化がいて、イメージの大半を占めてしまった……

細長い城の敷地を奥まで行くと見晴らしが素晴らしい所に出る。

From the Castle.

この日はこの後、山ほど写真を撮りまくりです。

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