amairoの旅日記 西四国・南九州の巻/2019

4.萬翠荘をちょっとだけ。

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松山空港へ着いたのは16:50。思ったよりも人の多い、賑やかな空港です。松山市内へのバスは定刻よりだいぶ早く、17:05に出発しました。

松山市内で降車出来る停留所はいくつかあり、主なバス停はJR松山駅、松山市駅(伊予鉄道)、大街道、道後温泉。最初は高知への長距離バスが出る松山市駅で降りようと思っていたのですが、その辺りの雰囲気を見て、もっと繁華街である大街道まで行ってみることにしました。バスの時間まで2時間あるんですよね。この間に夜ごはんを食べる予定だけど、その他の時間はどうしよう。

大街道でバスを降りたところ、たまたま「萬翠荘はこちら」という案内板が目に入りました。松山の観光は3日後に予定しているけれど、時間があることだし、ちょっと入口まで行ってみよう。

 

夕暮れの萬翠荘。

行ってみたところ、建物のそばまで入れました。

 

ここ、なんだか妙に良かったですねー。端正な洋館。そして小さいけれども手入れの行き届いた庭。

ちょうど18:00で、閉館時間間際だったんです。なので中には入らなかった。外観の写真を撮っただけ。でも庭と外観を見られただけで満足感がありました。誰もいない。静か。下手に中を見るより印象的だったかもしれません。

 

 

敷地内には、漱石珈琲館・愛松亭というカフェがありました。佇まいがいいですねえ。そこまで広い敷地ではないのですが、木の植え方が上手で、森の中の隠れ家という雰囲気を上手く作っているの。

萬翠荘と愛松亭は、松山観光の時にちゃんと来ようと思っていたのですが、結果的には再訪はしませんでした。でもこの夕暮れの佇まいが素敵だったので、わたしの中ではものなつかしさを感じる場所になりました。ふふふ。こういう場所を心の中に積み重ねていくために、わたしは旅をするんだよ。

 

松山のB級グルメ:アルミ鍋焼きうどん。

旅行といったらB級グルメ!……これが「B級」なのは、A級グルメを追求するほどオカネモチではないからです。でも場所によってはA級グルメしかない土地柄もあったりしますよね。調べたところ、松山には鍋焼きうどんというB級グルメがあるらしい。うれしい。

でもこれが単に鍋焼きうどんだったら、特にうどんに興味がないわたしはわざわざ行かなかったかもしれません。が、松山の鍋焼きうどんはアルミ鍋を使うのがお決まりらしい。へー、アルミ鍋?なんかちょっと面白いかも。

行ったのは「つるちゃん大街道店」。

 

 

しかし食べたのは、……えびとホタテのクリームうどん。こら!アルミ鍋焼きうどんはどうした!

いや実は、ここ数日「クリームソース系のパスタが食べたいなー」と思いながら食べられていなかったのでした。その執着がここで出た。まあいいんです、その時食べたいものを食べれば。ちょっとしょっぱめだけど、なかなか美味しかったです。満足。この数日間のクリームソースの呪縛が解けた。

アルミ鍋焼きうどんは3日後に松山に帰って来た時に食べまーす。

このお店は店員さんの若者たちも感じが良くてなかなか居心地が良かったです。

 

松山市駅までぶらぶら。

市電を使うことも出来ますが、つるちゃん大街道店を出て、松山市駅まで約1キロをぶらぶら歩きます。時間があるので県庁前を回ってゆっくり。松山はこじんまりとした街でいいですね。

 

 

県庁がいい味の建物です。横浜のクイーンに似てますかね。緑色のドームだけかもしれないが。優雅ななかにもきっちりした設計。端正だ。

昭和4年、設計者は木子七郎なる人だそうです。……はっ!この人、さっきの萬翠荘も設計したんだって!へー。萬翠荘は旧久松伯爵本邸として設計されたそうです。久松伯爵は旧伊予藩主家へ養子へ入った人とのこと。さもありなん。

ちょっと建物のサイズが違うし、全然気づかなかったけど、端正なところは共通かも。萬翠荘はフランスバロック的な匂いがしますね。県庁は……県庁は……なんでしょうか。思いつかない。

……しかし自分で撮った県庁の写真をよく見てみると、右下の電光掲示板に「こわいものみたさ」。これ何ですかね。むしろコワいんですけど。

そこから漱石が赴任した松山中学校跡の石碑などを見つつ、松山市駅へ。
他県者には今一つわかりにくい部分ですが、JR松山駅はその名のごとくJRの駅、松山市駅は古くからある伊予鉄道の駅。町としての中心は松山市駅の方だそうです。JR駅の方が後発。後発っていってもJR駅も出来たのは相当前で1927年。

その際「松山駅」の名称をめぐってJRと伊予鉄はだいぶモメたらしい。でも当時は比べ物にならないくらい国鉄が強かった時代。泣く泣く伊予鉄は松山市駅と改称したとのこと。およそ90年前の話。

松山には高島屋があるんだね!都会!――わたしのなかでは高島屋があるところは都会です。屋上に観覧車もついてるよ!夜空に観覧車が映えてきれいだったんだけど、写真を撮ってくるのを忘れた。

町からはお城が見えます。

こんな風にお城があるとやっぱり心の拠り所だよなあ……。ちょっとうらやましい気がする。

 

では高知へ出発します。

仙台ー高知間には飛行機が就航していません。高知までどうやって行くか。今回のスケジュールでも迷いどころでした。

でも前述の通り、あまり吟味出来なかったのでここはシンプルに考えることにしました。ピーチを使えば安いことは間違いないのだから、松山空港まではピーチで行っちゃおう。そして松山ー高知を高速バスで。2時間40分、定価3600円のところ、楽天トラベルにて2000円。うん。まあまあ。もっと早ければ1500円のチケットもあったのかもしれない。

 

 

最初の考えではまず松山を観光して、次に高知へ移動して、と思っていたけれども、どうせ松山空港に着くのは夕方だし、この日は全部移動と割り切ってしまえば効率的ではないだろうか。これがベストかどうかは確信は持てないですが、今回はそういう選択にしました。

というわけで19:45、高速バスにて一路高知市へ。

いやー、今時のバスはちゃんとフリーWi-Fiまであるんですね!2時間40分、バスだと本も読めないし、今までは長距離バスで2時間以上というとちょっと負担だったのですが、スマホでそれこそ高知の観光情報や天気をチェックしていたらあっという間ですよ!スマホっていいもんだなや~。

22:09、高知・はりまや橋バス停着。ホテル到着が22:20でした。

今日一日、けっこうな移動距離でしたね。とはいえそんなに歩いてはいないのでそこまでは疲れてないです。何にせよ長い長い旅行の、まだまだ1日目。これからこれから。

 

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