広隆寺を出て、次は仁和寺。
仁和寺もなんのかんので名前を聞くわりには、一度も行ったことがないところ。
学校で習いましたよね。仁和寺の和尚がなんたらかんたらという話。
しかしなんたらかんたらの部分を忘れていたので、旅行から帰ってきた後検索してみましたよ。
張るのに適当なサイトがなかったので、気になる方は各自検索下さい。
石清水八幡宮は行かなかったけど、男山を遠望した身には親近感が持てる話だった。
広隆寺から自転車で20分ほど。全体的にうっすら登り坂。アシスト付き自転車様のアリガタさ。

どどんと出てくる仁和寺山門。おおー、こんなに大きいのか、と驚く。
……しかし……10月6日のこの日、京都はまるで真夏の暑さで(多分京都の真夏の暑さはもっとすごいんだろうから
まるで仙台の真夏の暑さで)、すでに2ヶ所目のここで若干ばてている。
アシスト付き自転車でも、ばてるもんはばてる。
HPゼロまで疲れ切る前に休むのが旅行のコツ。←しかしなかなか実行出来ない。
というわけで、門前の茶店に入って、

宇治ミルク♪暑い時のかき氷、美味いよね~。生き返る~。
しかしあんまり山盛りなので、食べるのがとてもタイヘン。どこから食べようと山はぼろぼろ崩れる。
食べ終わった後は惨状が広がってました(^^;)。
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仁和寺はいいところでした。(境内図)
今回の京都で一番印象に残ったかもなあ。
山門から入ると、正面のはるか遠くに金堂が見えるんだけど、そこへ行かずにまずはすぐ左にある「御殿」部分へ。


ここが思いのほかいい庭で。清浄で華美に流れず、落ち着きがある。白砂青松。……まあ海辺じゃないので、
ちょっと違うけれども、白い砂利と緑の松のコントラスト、それに映える建物の色が大変見事でした。
外国人が多くいて、みんなこんな感じで座っている。

ここはね。座りたくなるところですよ。そんなに人も多くなくてね。とても気に入った。
通りすがりに聞いた、男性の「いや、ここいいなあ~」という感に堪えぬといった風情の感想に、
「ほんとだねえ」と内心で相槌を打つ。
あとで考えてみると、ここは元々御所だった建物を移築したそうで、――そうか。寝殿造りの面影を残す。
だから庭は格調を感じるし、渡殿の連なり具合はいい感じだし、

向こうを行く人が十二単であってもおかしくない。

内部もさすがの格式の高さ。


しかして全体的に小作りで、居心地が良さそう。
源氏物語が好きなわたしは、寝殿造りの建築が残ってないことを常々残念に思っていたが、
ここはわずかにその雰囲気を味わえる場所だ。
六条院はもっと豪壮で、華やかな場所だったと思うけど。
いいなあ、ここ。
庭もいい。


ここなんか高低差があって面白いんですよね。
上の建物は霊明殿。……と、現代では名付けられているそうだが、普通に持仏堂と言った方がしっくりくるな。
いい。ここ、いい。
京都を訪れ始めて数十年、なんでこの寺を見逃していたか。
御殿を出て、門を振り返る。これは中からも見えた門。基本は通行不可。
近くで見ると、透かし彫りが見事。好きですねえ、こういう仕事。


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その後、本堂へ。


鐘楼は赤く塗られて、唯一派手な建物。


本堂側から山門を見たところ。だいぶ寄って写してるので距離感がまったく出てないが、
山門と本堂はだいぶ距離があります。広大な敷地。
この他に宝物館もあって、御殿と共通入場券で800円。
メモによるといいブツも7、8体あったそうだが、今となっては全く忘れているくらいなので、
まあ必見ではないでしょう。むしろ御殿を堪能した方がいい。
ちなみに御殿の入り口にはフジバカマの鉢植えがいくつか並んでおり、蝶が来ていた。
蝶には詳しくないが、調べてみたところミドリヒョウモンという奴かなあと思う。
今、京都ではフジバカマを増やそうという企画があるらしく、この後行くお寺の入り口にフジバカマの鉢植えがよくあった。
そしてそこにはいつもこの蝶が。

12:50、仁和寺発。