10月7日、3日目。まずは東寺へ行きます。
何しろ東寺に行くの初めてだからね!何回も京都へ来ていて、京都好きを公言してても初めてだからね!
我ながらびっくりですよ。


東寺。相当スゴイものがあるらしい。国宝・重文併せて何千だか何万だか……
山田五郎とおぎやはぎがやっている「ぶらぶら美術・博物館」でもスゴイスゴイと言ってたから。
ここの寺はとにかく立体曼荼羅。
普通曼荼羅は織物として織られるか、紙に彩色して鮮やかにというのが定番。
だが東寺では実際の仏像を使って胎蔵界曼荼羅を表している。仏像の林立。
な・の・で・す・が。
実をいうと、ここの金堂、講堂の仏像を見て、そんなには感銘を受けなかったんだよね。正直もう覚えてない。
メモによるとそれなりに凄みを感じたらしいんだけど。どんなんだったかなあ。
この日最初の訪問地だし、9時過ぎに着いての拝観だから、疲れて集中力がなかったというわけでもないはずだし。
うーん。
まあ数がありすぎたんかね。
なので、東寺はさくさくと終わってしまうのでした。
あ、でもここで特別拝観をやっていた小子房という塔頭?は良かった。
実は昭和9年に復元されたらしい新しい建物なんですけどね。庭がいい。
堂本印象の襖絵も良かったらしいが記憶にない。


若干中国風なにおいを感じる。なんだろう。池にぎりぎりで臨む佇まいのせいだろうか。
ここの庭に大きな銀杏の木があったのだが、一部分別の植物が寄生?していた。けっこう大きな枝だった。
何の植物かは不明だけど、葉っぱの雰囲気はナナカマドとかに近かった。
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次はアサヒビール大山崎山荘美術館に行きます。
アサヒビールの創業者の別荘とコレクションを基にして美術館にしている。前から来たかったのだ。
京都の街中から離れ、JRで30分くらい。
大山崎で下車。ちょうど停まっていた送迎バスに乗る。
直線で見るとそう大したことない距離だが、行ってみたらけっこうな山の中腹だったので、送迎バスに乗れて本当に良かった。

外観がかわいいです。ちょっとしたゴチャゴチャ感もむしろ魅力。
ここは写真撮影禁止。なので中の写真は全くない。
着いて12時。オナカが空いていたので、ここのカフェでなんか食べたい!と思ったのだが、
往々にしてありがちなことに、食事メニューはないそうです……。
仕方ないから、その中で一番食べがいがありそうなケーキセットを頼んだんだけど、

ケーキってほどのケーキではなく……
しかもあんまり好きじゃないココナツが付いてたりして、だいぶ不満足。

カフェのテラス席からの眺望は素晴らしいんですけどね。
右手の山は男山。石清水八幡宮があり、ここも今回行ってみたかったんだけど、
この位置関係ではありがちなことに、大山崎山荘と男山は直接行ける公共交通機関はないようで。
タクシーでもいいかと思って、地図上の距離を測ってみたのだが、どうも6キロはありそう。
そうなると2000円強くらいでしょー。今回は諦めました。
カフェの不満は不満として、それ以外のところは十分満足出来るところでした。
まず建物がいいのね。そもそもオカネモチの別荘として建てられたので、しっかり金がかかってる。
一応英国風建築らしいんだけど、多分いろんなものが混在してます。統一感はあまりない。シャレー風味入ってるし。
が、そのうっすら雑然とした雰囲気がまたいいのね。プロが作った立派なハコ!ということではなく、
注文主の好みとかおそらくは設計者の遊び心とか、そういうものが含まれてるから。
いかにも英国っぽい重厚な黒い木の色と、そこにステンドグラスを飾ったりする可愛さとか、
サンルームというかテラスの光とか。――まあそのせいもあり1階の採光はだいぶ暗いんだけどね。
こういう別荘だったらわたしも欲しいです。……掃除が大変そうだ。
そして展示品も良かった。
加賀正太郎という実業家のコレクションを基にしているそうだ。
個人のコレクションって(趣味さえ合えば)面白いんだよね。
組織が集めると、どうしても専門家が金銭的価値と収集の体系化を考えて、整然と集めてしまうからさ。
個人が集めると、好きだからという理由で集められる。そこには人の存在がある。
基幹としてはモネと河井寛次郎、濱田庄司、バーナード・リーチだそうだ。民芸傾向の人らしい。
一応、展示品として並べられていたものは一通り見てきたはずだが……
残念ながら家具として溶け込んでいるような物には注意を払わず。黒田辰秋の食卓と椅子とかあったらしいんですよ。
漆芸家としての認識しかなかったが、けっこうでかいもんも作るんですねえ。
これは見てきたかった。見た記憶がない。
パルミラのレリーフがテラスにあるのも、あの光の中でステキだったし、
ちょこっとあるデルフト焼きとか、ジャコメッティとか、とりとめがないといえばないのだが、
ここが個人コレクションの魅力。あちこちから集めてきてもどこか統一感がある。建物がそれを増幅させる。
こういうとこ近くにあれば、年に何回か来るのになあ。
あ、そして忘れちゃならない、モネのちょっとしたコレクションがここに。
モネにはいいモネと悪いモネがあって、ここのモネはいい方。そして、モネ専用の別館をわざわざ安藤忠雄設計で建て、
ほんの5枚?ほどなのに麗々しく(←今回はいい意味で)飾っている。
見る方としては、モネと安藤忠雄が一緒に見られてお得。
13:00に大山崎山荘を出る。気持ち短めだが……今後の予定を考えて。