22・デルフォイへ。

ギリシャ/greece;2008

ところで、デルフォイへ行くにはちょっと心配な部分があったのです。

バスの発車時間は前日にホテルのフロントの人に教えてもらっていたんだけど、
実はこれ、リオシオン・ターミナルというバス停における発車時間。
リオシオン・ターミナルというのは、アテネ中心部から少し離れた場所にある
長距離バス用のバス発着場で、まずは普通の路線バスに乗ってそこまで行かなくてはならない。

が、ガイドブックにはこんなことが書いてある。

「リオシオン・ターミナルへ行く場合、降りるバス停がわかりにくく、
英語を話す運転手も多くない。そのため下記に“リオシオン・ターミナルで降ろして欲しい”
というギリシャ語の文面を掲げるので、乗車時に運転手に見せるように」

いやー、これは有難い。ガイドブック、いい仕事だよー。
……でもさ。ターミナルって普通終点とかじゃない?リオシオン・ターミナル行きという
バスがあってもいいと思うが。そうじゃなくても、多くのバスが集まる場所なんだから、
人がたくさん乗り降りするはずだよね?
降りるバス停がわかりにくいってどういうこと?

さらにガイドブックの注意書きはまだ続く。

「また、バスを降りてからまだ迷うようなことがあれば通行人に尋ねてみよう」

……そこまでわかりにくいの?だって……ターミナルでしょ?

アテネ中心部からリオシオン・ターミナルまでのバスには問題なく乗れた。
乗ってすぐ運転手さんに例の文面を見せたので、降りるところもちゃんと教えてくれた。
が、バス停で降りて。……リオシオン・ターミナル、どこ?
ごくごく普通の、郊外の片側一車線道路。両側にはタイヤ屋さんとかアパートらしきところとか
しかなく、ターミナルっぽい建物なんて見えないぞ。ほんとにここか?

乗って来たバスの運転手さんが、わたしが降りる時に、何か言いながら
後方を指さしてくれていたのを思い出す。半信半疑で、その指さした方向へ行ってみる。
そこは車1台しか通れないような細い道。いや、こんなところにターミナルがあるわけが……

……あった。
タイヤ屋さんと雑貨屋?の間から、バスがたくさん停まった建物が見えた時には、
「間違ってるぞ、ギリシャ!」と心の底から叫んだよ。
バス停に対して、この位置関係に普通作るか?この佇まいでターミナルがあると思えるか!?
おかしい!おかしいぞ、ギリシャ!

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デルフォイへの片道チケットは13.6ユーロ。2230円。
10:30出発、13:30にデルフォイの町到着。片道3時間。ほとんど寝ていた。

デルフォイはいかにも観光地、といった小さな町。レストランや土産物屋がほとんど。
クレタのクノッソス宮殿並の混み具合を想像していたんだけど静か。
着いてすぐ帰りのバスのチケットをゲットした。なにしろ一日6便しかない帰りのバス、
逃したらアテネへ帰る手段がない。18:00のバスを予約する。

その後、昼ご飯を食べにレストランへ。

A restauranut for the day’s lunch.

時間が遅いせいか、お客さんがほとんどいない。デルフォイは斜面にくっついて町が
形成されていて眺めがいい。店の窓からはこんな景色が見える。

A view from the restaurant’s window.

遠くに見えるのは海だそうだ。……え、海?
「ほんとに海?」って訊いたら、お店のきれいなおねーさんは「そうよ~」。
アテネからバスに乗って、ものすごく山の中まで来たつもりだったのだが、
意外に海のすぐそばなのか。

Taramo salada and mossaka.

中央のピンク色のはギリシャ料理のタラモサラダ(パンにつけて食べる)、
左のメインはムサカといって茄子と挽き肉の重ね焼き。茄子が茄子とは思えないほどふわふわ。
10ユーロとチップ1ユーロ。1800円。

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レストランを出て、デルフォイの遺跡へ。
レストランのおねーさんによれば、遺跡まで徒歩15分くらいらしい。

町から遺跡へ向かう間の渓谷。
荒涼とは少し違うけど、しかし非常に厳しい風景だ。日本にはない。
ちなみに奥の海は、店から見た海と同じ。

Rock hill.It was very impressive for me,because it was very different from hills in Japan.

岩山も厳しい表情を見せる。何と言うか、見ていると胃が痛むような。
柔らかい緑に包まれた優しい日本の山とは全く違う。
こういう風土が育てた気質は、確実に日本人の気質とは違うはずだ。

ところで、土地の呼称について一言。

わたしはギリシア神話を通って来ているので、どうしてもここをデルフォイと呼びたいのだが、
実は現代ギリシャ語ではデルフィと呼ばれている。
「デルフォイ」が長い年月を経るうちに、より言いやすい「デルフィ」になったんですね。
わたしはデルフォイで通すが、一般的にはデルフィです。

14:30、デルフォイ遺跡到着。

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