唐戸地区はばっちり楽しめたけど、下関でその他に行きたいところって思いつかなかったんです。城下町に飽きてるから長府は行かないことにした。そうすると下関ってどこへ行くとこ?
かろうじて、下関駅の北側、桜山神社までは行ってもいいと思っていた。ただここはどう考えても3時間はかからないだろうなあ。大きい施設ないし。すると明日のメインは一体どこなの~?と遠吠えをする。
しかし迷いは唐突に晴れました。下関でどうしても行くところが思いつかなかったら――海を渡って門司港へ行けばいいんじゃん!門司港は最終日に行こうと思っていたけれど、別に絶対に最終日じゃなきゃダメということは全くない。そして最終日は博多を観光すればいいんだ!ひゃっほー!
方針が決まったら俄然やる気が出ました。
東横インのおにぎりは美味しかった。
朝起きて、朝食にホテルのおにぎりを食べる。結局泊まった3日間は全て素直にホテルのおにぎりを食べました。
東横インに泊まるのは実は初めて。どうせ泊まるなら全国チェーンじゃない方が面白いだろうという理由が一つ、もっと安いビジホがたいていは見つかる、という理由が一つ。同じ理由でルートインもスーパーホテルもドーミーインもない(アパホテルはある)。だがこのままだと一生泊まらないまま人生が終わる気がしたので、……まあ終わってもいいんだけど、今回は東横インにしてみました。
東横インは、コロナ以降、朝食をおにぎりで出すようになったみたいですね。場所によるのかもしれない。ホテルの朝食といえばバイキングが楽しみなわたしは少しがっかりしているのだが、近年はホテル代の高騰により、そもそも朝食がつかないコースを選ぶことが増えました。朝食で1500円もするのであれば、コンビニ飯で十分。そう考えるとおにぎりでも出してくれる東横インはむしろありがたい部類。
1階のロビーはとても狭く、1人席のちっちゃいテーブルが7、8個並んでいるだけなので食べるスペースとしては全然足りないが、基本的にはおにぎりを自室へ持って行って食べるみたいです。スープもくれる。おにぎりの具は8種類前後で、毎日入れ替わっているようです。狙っていた具がなくなっていたりもしたのだが、全体的に美味しかった。1回で3個食べてました。欲張り?まあおにぎり自体も若干小さめだから……
みもすそ川公園。
8:20、ホテルを出ます。ホテル前のバス停からバスに乗り、バスは昨日とほぼ同じルートを辿って、昨日より少し遠い「みもすそ川公園」まで行きます。みもすそ川は「御裳川」。うーん、それは読めんわ。ひらがなにするのもむべなるかな。
なぜここまで来たのかというと、歩いて九州へ渡りたいと思ったからなんですよねー。
ここは関門橋のたもと。小さな公園がありました。みもすそ川公園。

大砲とモニュメント。大砲は下関戦争時代のもの、モニュメントは源義経、平知盛です。手前が知盛。
……大砲、ここで使われたかね?ここまで外国船が来る状況だと、下関はもちろんなんだけど、全然関係ないはずの小倉藩もピリピリだよね?下手すると瀬戸内海東進されちゃうもんね?まあでも配置自体はしておかなければならない。わたしの考えだと、さすがに実際に玉を撃ったとは思わないんだけど。
モニュメントの方は、……義経と知盛を組み合わせるのは若干疑問。義経の八艘飛びは平教経相手だし。義経は身軽で、教経に追われた時に船から船と飛び移った逸話はあるけど、それが八艘だったかは未詳。
知盛の、碇を抱いて沈んでいくのは、能、あるいは歌舞伎から来ているフィクションです。まあ派手で見栄えがしますからね、碇を抱いて沈んでいくという図は。
義経と知盛、この二人が選ばれたのは主に見栄えでしょう。
このモニュメントには、滝沢秀明、小泉孝太郎、中越典子、松坂慶子、松平健の手形があった。松平健以外は2005年の大河ドラマ「義経」の役者。松平健のみ2022年の「鎌倉殿の13人」の平清盛役。他にもあったかも。
関門橋が渡れない!
ここでわたしは関門橋のたもとをうろうろ。橋へと登るエレベーターなりなんなりが見当たらないのよー。どっから登っていくんだ?15分ほど探しあぐねて疲れてくる。
しかし!実は、関門橋は人間の足では渡れない橋だったのでした!
いやもうてっきり歩いて渡れるもんだと思い込んでたよ。鳴門大橋と同じようになっているイメージだった。むしろこんなに大きな橋が車専用ということが意外。そういえば、電車が走りそうな部分も見えないな……。
歩いて渡れるのは関門トンネルでしたー。海の下ですね。安徳天皇が沈んだ波の下ですね。波の下の都は見えないわけだが。

九州側へ渡りました。

門司港レトロ観光線という電車があって、乗りたかったんだけど、土日祝しか運行していないようです。しょうがないので門司港中心部まで歩く。
しょうがないといいつつ、関門橋の九州側のたもとには和布刈神社があって、ここから海沿いに歩いていく散歩道がいい感じ。ちょっと楽しい。地元の人がメインに歩くようなところ。2キロくらい歩いて門司港の中心まで来る。
門司港レトロ。
実は門司港は旅行の3日目にすでに訪れていました。1泊もしている。

もうはるかな昔の気がする……。というより、実際はるかな昔です。行ったのは11月下旬だし、記事を書いたのは3カ月くらい前。はるばる旅した感がすごい。
この時は午後遅めに着いて、三宜楼の見学と洋館群の外観を眺めただけでした。そのあとナイトクルーズに行って、翌日は朝早く山口市に向かったので、洋館の中には入っていない。洋館群は最終日にじっくり見ようと思ってました。一日前倒しして、改めて第二次門司港観光。

大連友好記念館。きれいな洋館ですね。復元だそうです。ここは無料で、展示エリアは狭い。中華料理屋さんが入っているのがさもありなんというところ。

旧門司税関。これも復元。山口県政資料館を設計した妻木頼黄(つまきよりなか)が主導した設計だそうです。
中はたしか密輸の展示と、ギャラリースペースだったような?すみません、ちょっと記憶が薄れています。絵がだいぶあって、なかなか見ごたえがあったような気がします。1階に果物屋さんが入っていて、なんで?と思ったのだが、門司港がバナナのたたき売り発祥の地だからですね。

旧門司三井倶楽部。これは移築だそうです。そうか。港の一等地に元々あったものだと思っていたが。ここの内部は多少見ごたえがあり。

2階だけが有料で、150円。アインシュタインが宿泊した部屋などを見せていました。1階には「三井倶楽部」というレストランがあり、ちょっと入りたいなーと思っていたけどこの日は貸し切りでした。まあちょっと高めだからいいか。

こういう場所にこういうステンドグラスは趣がありますね。
その後、リンガー商会、旧大阪商船なども見ました。
総じていえば、門司港レトロはそんなに中に入って見学しなくとも構わない気がした。こんなに素敵な洋館建築がこの密度で集まっていることは珍しいので、周辺をそぞろ歩くのは楽しいが、結局当時のままに残っているというよりは、そういった歴史があったことを下敷きにして、観光地区を整備しようという目的を持った開発だと思います。
なかなか上品に作っているので歩いてて楽しいのだが、時間がない観光客は外観だけでもね。ある人はどんどん入って欲しいですが。ここらへんの建物の真髄はガワです。それがきっちり作られているから楽しいんですけど。映えを分け与える舞台装置として。
最後に真打、湖月堂さん。
さて、門司港レトロも見終わったし、移動しましょう。――しかしその前に大事なミッションが。それは、
湖月堂さんで栗まんじゅうを買うこと!
10日前に来た時に栗まんじゅうを買ったんですよね。旅先では地元のお菓子を買うことにしていて、それがお昼ごはんになったり非常食になったりする。
湖月堂さんの栗まんじゅうを何の気なしに食べたところ、一口食べた時に「!?」と二度見しました。わたしは栗まんじゅうはわりと好きなお菓子で時たま買うのですが、これは人生で食べた栗まんじゅうのうちで一番美味い!
帰りに買って帰らねば!と心に決めていました。最終日に買うと、その後、家に帰るまで持ち歩くから少々邪魔にはなるけれど。でも予定が変わって今日門司港に来たので、明日の朝宅配便でスーツケースごと送ってしまえる。わーい!
門司港を離れる前に湖月堂さんへうかがい、栗まんじゅうをゲットしました。「人生で一番美味しい栗まんじゅうでした!」と店員さんにお伝えし、ほくほくで買って帰る。
おうちへ帰って食べてもすごく美味しかったので、通販するチャンスを虎視眈々と狙っています。なんですぐ注文しないかというと、……30個買って送料無料にしようと画策しているから。だってそれ以下だと送料1000円くらいするし、1000円あったら栗まんじゅうが約6個買えるんですよ!……だが30個はさすがにハードルが高い。冷凍も出来るらしいんですけどねえ。
門司港レトロ、堪能。
門司港は10日前にも来て、今日も来て、すっかり堪能した。……といいたいところですが、実は明日もう一度来ます。なぜかというと門司港出光美術館に行きたいからです。本当は今日行ければ良かったんですが、月曜で美術館が休館だったんですよ。特別展が琳派なので見逃せない。いい日本画を見る機会はなかなかないんです。
最後に門司港レトロの華を。

門司港駅。少し写真が曲がっているのは気にしないでください。
船で戻るかJRで戻るか少し迷いましたが、JRで下関へ戻ります。門司で乗り換え。それでも約20分の行程です。近い。下関と門司港。海の町ではないところで育った者にはなかなか実感出来ないけれども、海は隔てるものではなく繋ぐものなんでしょうね。

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