amairoの旅日記 西四国・南九州の巻/2019

12.道後温泉本館は、改修しながら営業中。

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最初に告白します。わたしは温泉に……ほぼ興味がありません。まあここ10年くらいで温泉の良さも若干わかるようになり、日帰り温泉などもたまに利用するようになりましたが、基本的には温泉が旅のモチベーションにはならない。

でも道後温泉は温泉のなかで珍しく行ってみたいところでした。それはひとえに道後温泉本館の建築です。このがっつりした寺社みたいな建物。これが公衆浴場なんて、気になるじゃないですか。

……しかしどういっためぐりあわせか、今年の2月から長期改修工事に入って、終わるのはずーっと先のことだそうです。こらーっ!なんで今のタイミングなんだーっ。

でも幸いにして、外観にはさほど影響はしてないらしい。営業自体、工事中も続けているそうです。営業しながらの工事はなかなか大変そう。でも道後温泉本館が全面休業だったら、観光客が激減し道後温泉街自体厳しいだろうなあ。チャレンジだ。

ああ、でも漱石の部屋も見たかった……。夏目漱石、好きなんです。

 

道後温泉着。

13:20、道後温泉駅着。温泉街!って雰囲気ですねえ。今まで行った中で一番賑わっている温泉地かも。しかしこの時間に着いて、6時間を道後温泉で過ごせるかは全く謎。町歩きにどのくらいかかるか、入浴にどのくらいかかるか、読めないなー。

 

 

これが坊ちゃん列車です。やっぱり乗るより止まっているところの方が落ち着いて見られる気がする。ちっちゃくって可愛い列車です。

 

 

駅舎もその時代に合わせたデザイン。横羽目板がアーリーアメリカンかと思うがどうでしょう。明治の擬洋風建築だろうから、ぴっちり何とか風とは言えないかもしれません。ひさしの辺りに日本テイストが漂う気もします。昼間の写真は周りの人がたくさん写ってたので、夜の写真。

お昼を食べようかどうしようか……。でもあんまりお腹は空いてない。あ、そうだ、ここで行ってみたいお店があったんだ。

「10factory」。みかん専門店。みかん専門店というと素朴なイメージが湧くかと思いますが、みかんカフェと言った方が合ってますね。おしゃれなお店。といっても飲食がメインというよりはみかん製品販売の店。

ここでは利きジュースが出来ます。さすが愛媛。

 

 

これで500円。量はほんの3口程度。

左から、温州・伊予柑・清見という種類。利きジュースですから、ちゃんと味わって飲みましたよ。温州はかなり甘く、伊予柑は苦みが含まれ、清見はすっぱくて甘い。清見がバランスがいいといえるかもしれないが、わたしの好みは甘い温州でした。コドモなので。

ここから、まずなぜか伊佐爾波神社へ行きました。今となってはなぜここに最初に向かったのか定かではない。伊佐爾波神社は時間が余れば行ってもいいなー程度に思っていた場所なのに。休んだ直後の体力のあるうちに階段をのぼって置いた方がいいと思ったのかもしれません。

 

ええ。そうなんです。ここも階段なんです……

 

 

立派な神社。全国で三社しかないきっちりした八幡造の建築だそうです。石清水八幡宮と宇佐大社とここ。

 

道後温泉本館へ。

伊佐爾波神社からだと、道後温泉本館は裏側からのアプローチとなります。

 

 

工事の柵があるのは残念だけど、これがないものだと思って見れば、これは相当に立派な建物ですね。松山城を見て来た後だと、お城にインスパイアされた部分もあるかも……と想像します。
わたし前々から疑問なんですけれど、どうしてこんなに立派な建物を建てたんですかね?皇族も来た歴史があるとはいえ、基本は公衆浴場でしょう。公衆浴場でこんなに金をかける必要があったのか。

そう思ってwikiを見たら、初代町長の伊佐庭如矢(いさにわゆきや)なる人の個人的な発想のようです。うーん。まさかと思うアイディアは、やはり個人の飛躍した発想から来るんだなあ。この豪華さは無謀。お金もやはり相当かかったそうです。小学校教員の初任給が8円だった時代の総工費13万5千円だそうですよ。……無謀だ。貧乏性のわたしは絶対選択しない道。

しかしそのお金を相当無理してもかけたことで、今日の道後温泉の隆盛があるんですねえ。道後鉄道なるものを設立して引き込んだのもこの人だそうだし、先見の明があった。
名前からして絶対伊佐爾波神社の宮司さんの家系!と自信満々で思ったのですが、そういうわけではないようです。

 

 

表側はおなじみのこっち。工事中だからこの辺もどうかと思ったけど、きれいな外観を見られてうれしかった。これを見に来たんだもん。……でも写真を撮っただけで安心しちゃってあんまりちゃんと見てないかも……。この行燈とか暖簾?(日よけ暖簾というらしい)で、きれいに整えてるなあ、という部分が印象的でした。

――温泉に興味がないamairoですが、ここは外観を見ただけではダメでしょう。やっぱり入らないと。着替えるのが面倒とかタオルが邪魔とか色々ハードルはありますが、お風呂に入るつもりで準備しております。だって漱石も入ったお風呂だし、古くは聖徳太子も入ったところだよ!

で、入ってきました。

いいお湯でした。えー、でも温泉レポートは全く出来ません。湯質を云々言えるほど温泉に詳しくないんだ!多分お湯が柔らかいというのは正しいと思うんだけど、どうですか?お湯の温度もあまり熱くなくて、ぬるめが好きなわたしはありがたい。

公式サイトのきれいな写真の何番目かに湯舟の写真が写りますが、この壁に貼ってある「坊ちゃん泳ぐべからず」の札が可笑しかった。写真では文字に隠れて見えませんが、石に刻まれているのは福の神っぽい女神像でご利益がありそう。

漱石漱石、聖徳太子聖徳太子、と思いながらお湯に浸かってきました。そんなに混んでないし。うん。やっぱり来て良かったな。

 

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