京都/Kyoto:2016

18.高山寺。

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10月11日。7日目。本日帰ります。

最終日は栂ノ尾へ。

栂ノ尾まではバスで40分くらいかかる。けっこうな山の中。
紅葉の名所らしいのだが、何しろ数日前に30℃を超えたという天気なので、紅葉のコの字もなし。
ゆえにバスに乗っている人数も非常に少なく、わたしの他に多分二組ほど。

ここは鳥獣戯画で有名なところ。だがここにあるのは複製で、本物は国立博物館にあるらしい。
まあわたしは特に鳥獣戯画を見に来たわけではないけど。

しかしこんな絵なので、複製でも充分に愉しい。

小坊主さんが……と思うと、

善財童子。今から考えてみると、けっこう変わったところに置いてあったなあ。
縁側の真ん中だもん。

映りこみが激しいけど、伝運慶作の仔犬。可愛いのかそうでもないのか、迷う……

詳細は見てこなかったが、観音像。飾りなんかからすると飛鳥仏の写しっぽく見える。
でも制作は多分近現代。

明恵上人像。わたしは特に興味がある人ではないのだが、好きな随筆家である白洲正子が「明恵上人」という本を書いている。
この絵では貧相なお坊さんだが、超イケメンで女性信者多数、自身の修行にも差し支えるほどだったそうだ。
あまりの状況に自ら耳を切り落とし、イケメン度を下げてある程度のファンは追っ払ったらしい。
すごい対応の仕方。耳を切り落とした人に道を説かれても不安だが……

深山の中の寺。高山寺自体の敷地は広いんだけど、石水院の本堂からはすぐ森で、少々誇張していえば、
森の海の中に突き出た岬といったところ。
本堂のすぐ外側を歩く程度の幅の道しかない。まあそれを狙ったんだろうけれども。
そこをおかーさんらしき人が掃除していた。

おかーさんとは何かといえば、ここの表門と裏門の入場券売り場に座っている男の子たちが……
高校生?大学生?なかなかイケメンでね。寺の息子たちなんだろうか、近所の子のアルバイトなんだろうか、
息子たちだとしたら、さっき庭を掃いてた人がお母さんという年恰好だよなあと。

京都街中からバスで40分かかる環境は、普通の意味では便利さに欠けるだろうけれど、
しかし緑の中で安住出来るのならば、ある部分ではうらやましい気がする。
こういうところで暮らせれば、心穏やかに暮らせる……なんて簡単な話じゃないだろうけど。

広いです。

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