伊勢・名古屋の巻/2025

26.美しき白鳥庭園。

更新日:

ひつまぶしの大和田さんから白鳥庭園までは1キロ足らず。のんびり歩いていきます。

途中の、たしか龍珠寺の六地蔵。

この優しさにほろりとする。お地蔵さんたちが花を見て喜んでいるように見える。半円形の勝利。

その隣の法持寺には小さい小さい資料館……というか「館」とまで言えないサイズの何かがありましたよ。多分自由に入っていいところだと思ったので中を一見してきましたが、内容は正直言って忘れた。

こちらのお寺はなぜか幟を上げていた。北の湖という力士(引退は40年くらい前)と縁があるらしい。

これはおそらく相撲スタイルですよね?これだけなら特に不思議には思わないのだが、同じスタイルで織田信長・松尾芭蕉・日本武尊の分もあって、彼らを相撲の幟にすることにうっすらと違和感を持った。いや、別に文句は言わんけれども。縁のある歴史上の偉人を並べたってことですよね。

このお寺の隣に、白鳥古墳という名前の小さな古墳がありました。
どちらかというと放っておかれている感じのこんもりとした小山ですが、白鳥がつくことからわかるように、ヤマトタケルの御陵とされているようです。ヤマトタケルの縁の場所は日本全国にけっこうあるんですよね。代表的な陵と言われるところも3カ所はあるし、その中にはここの陵は入っていません。わたしもどこかで小さい陵を見たことがあった気がする。

それに、全国にある白鳥神社も祭神はヤマトタケルなはずです。全部が全部そうなのかははっきり言えないけれども。ヤマトタケルは死後に白鳥になって飛び去ったという伝説があるので、白鳥が飛来したところに「あ、今ヤマトタケルノミコトがいらっしゃった!」と思えばきっとそこに祀りますからね、昔の人は。

地元に近い村田町の白鳥神社は藤の大木で有名なところ。今年もきれいに咲いたことでしょう。いい神社ですよ。赤い橋が。趣のある。

ヤマトタケルにはロマンを感じる。陵に静かに手を合わせて。

 

白鳥庭園。

ということは、この命名はヤマトタケルから来ているのでしょう。美しい名前です。いうまでもないことですが、ネーミングって大事ですよね。
……といいつつ、わたしはずーっと「しらとりていえん」だと思っていました。うちの方は多分「しらとり」と読みがち。こちらでは「しろとり」なんですね。

こちらは1989年に世界デザイン博覧会のパヴィリオンの一環として整備されたそうですよ。名古屋の観光を調べるまでは全然知らなかったが、とても素敵なところでした。

池でこの透明度を保つのは地味にすごい。

ここはとてもいいところ。もっと人がいてもいい場所なんだけど、ほとんど人はいませんでした。

……しかしその人がいないところで行き会ったのが中国人(多分)の親子連れ。幼児が大声ではしゃぐのはしょうがないとして、お父さんとお母さんがなぜあの距離であの音量で喋るのか、どうも理解が出来ん。2、3メートルしか離れてないのに、10メートルは離れているような音量。
やっぱり普段からあのくらいの声量で喋ってるんでしょうな。
よりにもよってこの静かなところで……。親子とは違う方向に向かって急いで退散する。少し離れたら無事声が聞こえなくなったので安心した。
これがエピソード1。

エピソード2は韓国人。男の子4、5人のグループで、若いのにずいぶん渋いところに来ているなとよけいなことを思う。
白鳥庭園には白無垢と羽織袴で結婚式の写真を撮っているカップルがいた。それを眺めて彼らが「結婚写真かな」とかなんとか言ってる(多分)のが聞こえる。そのうちの一人がぼそっと「Congratulations」と呟いたのが微笑ましかった。ところで、結婚の場合、「S」は必要ですかね?(←必要らしい)

エピソード3は、そろそろ出ようかと思っている道上。白鳥庭園を全部見終わって、さっきのカップルを撮っている写真家の背後を通ることになった。写真家が大きな池の向こうにいるカップルに「は~い、OKで~す」と大声で伝えている。
わたしは、歩きながら腕で大きな丸を作る。お嫁さんが重そうな綿帽子の頭を傾けて、小さく会釈をしてくれる。
末永く、幸多からんことを。

12:50に白鳥庭園を出ます。いいねえ。旅行でいい日本庭園に行くといつも言ってるが、こういう素敵な日本庭園が仙台にもあるといいのになあ。うらやましい。

-伊勢・名古屋の巻/2025
-, ,

Copyright© 旅と風と日々のブログ , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.