次に行くのは、長年気になっていた三菱一号美術館。13:00に着きました。
三菱一号館建築。
三菱一号美術館がある場所は、その昔一丁倫敦と言われ、当時最先端の、それはそれはハイカラな西洋建築がずらりと並んでいた場所。
――らしい。いくらわたしだって実際に見たわけではないからよくわからないけれど。
でもこういう場所、出来れば見たかったと思うよねー。洋風建築が好きなんです。だから三菱三号美術館に行くのを楽しみにしていた。

これはねー。おそらく日本で五本の指に入る――が言い過ぎなら十本の指に入る――端正な洋風建築だと思います。これは本場もんといっても過言ではない。……と言おうと思ったら、設計者はジョサイア・コンドルでした。それは本場もんだわ。コンドル、イギリス人だしね。
コンドルは日本に来た時にはまだ若く、20代半ば。建築を学んではいたとはいえ、経験豊富な建築家とは言えない時期。でもその後コンドルは日本でたくさんの名西洋建築を設計することになるんだから、人選は成功したといえるだろう。日本人女性を妻とし、67歳で亡くなった時には護国寺に埋葬された。日本建築界に大きい足跡を残した人。
――ということはなんとなく知ってるんだけど、三菱一号館がコンドル設計だということはあまり意識しなかった。そもそもどの建築を誰が作ったかなどということはだいたい覚えてない。東京駅が辰野金吾で、築地本願寺が伊東忠太で、赤坂離宮が片山東熊であることくらいしか。
昔はこの一号館の近所に妻木頼黄設計の建築があったそうですよ。この人はこないだ旅した山口でいくつか建築を見た人。いつまで覚えていられるか心もとないので、覚えている間に再度巡り合ったのは縁。
「トワイライト、新版画 ―小林清親から川瀬巴水まで」
今回のエキシビは川瀬巴水目当てで行きました。いつかまとめて見たかったのよ。
でも結論からいえば、物足りないは物足りなかった。量的には多分小林清親が多かったと思う。そして川瀬巴水作品のどまんなかが来ているかといえば、多分そうではなかった。別冊太陽かなんかで見たことがあるだけど、もっと「素敵!」と思う絵が多かったように思う。
撮影可能な作品は限定的でした。

上から、
小林清親「新橋ステンション」
小林清親「武蔵百景之内 両国花火」
井上安治「銀座商店夜景」
これらを、すごくいいと思って見たわけではないけれども、撮ってもいい作品のなかではまあまあ……という感じ。
お目当ての川瀬巴水は、エキシビにあった作品ではないけど、こういう絵を描くひとです。
川瀬巴水 – ボストン美術館, パブリック・ドメイン, リンクによる
北斎や広重が風景画として高めた浮世絵が、明治初期にむしろジャーナリスティックに変わって、週刊誌やニュース的になった。それを再び風景画に戻した、というイメージがある。特に巴水の絵は抒情たっぷりという点が特徴。ぼかしが上手い。夜明けや月夜、夕暮れがいいんですよね。
こういうど真ん中の絵をたっぷり見たかったが、たっぷりでもなければど真ん中でもなかった。スミソニアンから来ていたそうだが、浮世絵は向こうにむしろたくさんあるとは聞くけど、まあジャンルによるのかもしれませんね。
あとは高橋松亭という人が良かった。この人はもっと見たい気がした。
美術館としての三菱一号館。
今回初めて行ったし、そこまで現地で吟味していたかというとそうでもないのだが、今から思い返すと美術館としては今一つかなーという感想。記憶は薄れてますが。
なによりもまず、一つ一つの部屋が狭い気がした。リニューアル後数年しか経っていないことを考えれば、このリニューアルで良かったのか……。この狭い部屋だと、小さい絵しか掛けられませんよね。今回は浮世絵だったからぴったりではあったけれど、西洋絵画はもっとサイズがあるものの方が普通だし、絵と自分の距離は2メートルくらいは欲しいものが多い気がする。そうすると、狭い展示室で適性鑑賞距離が確保できない。それに、基本的に混んでるわけでしょう。
こういう西洋建築なら、西洋建築としての旨味を活かしながら美術館にして欲しかった。まあ難しいだろうけど。おそらくそこまで建物のサイズもないしね。この立地だとそれなりに稼がないとだろうし。
だがせめて建築部分の資料館はもっと充実させても良かったのではないか……。せっかく独立したスペースに作っているのに、資料部分が薄いんですよね。デジタルメインの史料。それも、きれいには作っているけど内容は薄い。デジタルならそれほど制約なしに内容を詰められそうだが、形を整えただけにも思える。
もったいないなあ。明治期西洋建築という今となっては貴重な資源を活かせていない気がする。というか、無理くり活かそうとした結果なのか。でもガワに合わない中身ではなあ。
いつも行っている方にはここが大好きな方もたくさんいらっしゃるでしょうが、今回初めて行って、今後は行くかどうかわからないわたしはあんまり評価出来る美術館な気がしなかった。ヘビーユーザーの方からの視点なら、また別かもしれません。
……とはいいつつ、2時間半いたようです。まあ資料室も入れてね。小さい絵だったけれども数が多かったので、時間がかかったのよね。
ゆる学徒カフェとは?
そこから池袋に移動して「ゆる学徒カフェ」に行きました。
「ゆる学徒カフェ」とはなんぞや?
これは簡単にいうと「ゆる言語学カフェ」というyoutubeチャンネルが(いろいろあって)拡大発展して出来たリアルカフェ。ただのカフェとしての機能と、見知らぬ人とのお喋りを目的としたカフェの2つの機能があります。
雰囲気はボードゲームカフェのボドゲなし、というのがわかりやすいでしょうか。……って、全日本人的にボードゲームカフェに行ったことのある人の方が少ないですか。
見知らぬ人とのコミュニケーションがとれる、しかもそれは「ゆる学徒カフェ」を始めとするyoutubeを見ている、あるいは読書に興味がある、という共通項があるのが基本なので、コミュニケーションを取りやすい場所。関連のyoutubeをけっこう見ていて、でも実際に行こうとは思ってもみなかったのに、「あ、行こうと思えば行けるんだ」と気づいた時には目から鱗……というか、盲点でした!

ゆる学徒カフェの詳細についてはWikiの「ペダンティック」をご覧ください。
まずはトークカフェとしての利用。
この日は16:00頃カフェに着きました。本来なら美術館にもう1ヶ所行って、しかるのち17:00以降に行くつもりだった。でもこの日は19:00からカフェでイベントがあり、通常形態での営業が18:00までだったので、せっかく行くんだから通常形態も体験したいなと思い、美術館は2ヶ所でやめて、早めにカフェに行きました。
わたしが行った時間帯は先客が3人?4人?くらいで2人が8人掛け?のコミュニケーション・スペースにいた。しばらく話していたら、少しずつ人が増えてきて、最終的には7人くらいのテーブルになりました。
少しテーブルが大きいので、喋るには距離が遠かった気がする。7人になると1つの話題だと聞くばっかりになっちゃうかもね。もっと後から人が来る状況なら、7人くらいになったら2つのテーブルに分かれるのも手かもね。4人くらいがちょうど良さそうじゃない?お喋りには。
お喋りが楽しかったかというと、うーん、70点くらいの楽しさ。語弊があるがまあ合格点といったところ。もう少しペダンティックな話が聞きたかったんだけど、話題的には若干自語り寄り。まあそういうわたしもペダンティックな話題は持ってないので、これはわたしにとっても課題です。
でも面白いおしゃべりが出来る可能性は大いに感じた。家の近くにあれば時々行きたいと思うなあ。何度か通っているうちにコツもつかんでくるだろうし。
その後、イベントとしての利用。
その後、18:00頃にいったんお店は締まりました。その夜は19:00からカフェイベントがあって、ラジオパーソナリティが4人の人が集まってクイズ大会をするという夜だったんです。これは別にチケットを購入する必要がある。観覧しようかどうしようか迷って、でもちょうどそういうイベントに当たることも少ないだろうから参加しました。
18:00にお店を出て、19:00まで戻ってくる。その間に夜ご飯を食べようと計画していましたが、その前にゆる学徒カフェで食べたハニートーストがけっこうボリュームあって、夜ご飯は入らなかった。池袋駅をうろうろして終わりました。
19:00前にお店に戻り、席につく。
イベントは楽しかったです~。内容も面白かったし、みんながそれを楽しんでいるなごやかな雰囲気自体も面白かった。最後までいたかったけど、最終の新幹線に間に合うために、おそらくイベントが完了する20分くらい前に中座しました。ちょっと寂しく。

大宮駅から新幹線に乗ります。
池袋からだと、大宮駅から新幹線に乗った方がいいみたい。これに乗り遅れるとその日のうちに帰れないから緊張しました。まあ十分大人なので、そうなればそうなったで致命的ではないんですけど。でも交通費1万が魅力でキュンパスを使っているのに、日帰りできなければメリットがなくなってしまう。
無事に大宮駅から新幹線に乗れました。
そして無事に帰宅。
以上、さらっとですが、東京日帰りキュンパス旅でした。

コメント