旅をしていると色々な猫に出会います。猫が好きなので(犬も好きだが)、ついついシャッターを押してしまいます。
ただし彼らは動く。なかなかコレ!という写真が撮れないのが残念なところ。近づくと逃げるし、遠くからズームで撮ろうとするとボケるし、懐っこく近づいてくると撫でることに夢中になって写真が撮れない。彼らは悩ましい被写体です。
そんな中で辛うじて撮れた皆さんをご紹介します。
旅先で会った猫、というとこの子たちを最初に思い出す。写真よりもずっと美猫でした。これはギリシャのアイギナ島でお昼を食べたレストランの裏手にいた猫です。まだ子猫ですね。上のシマの子は懐っこく近づいて来て撫でさせてくれたが、黒い子は目を見開いて微動だにせず、固まったままだった。
これはギリシャのアテネ・プラカ地区の路地裏の猫。ちょっと警戒してます。なぜ警戒しているかというと、
多分ギリシャが犬の天下だからです。
ギリシャは街角にいっぱい犬がいてねー。しかも夏のこの時期、街角で堂々と寝ている。こんなところで寝てて大丈夫か!?と思うようなところでも寝てます。飼い主もいなさそうなんですよねー。飼い犬?野良犬?
お店の犬かもしれないけれど。それにしても入口のど真ん前で安眠している。いいのかなあ、こんなところで寝てて。みんな犬好きなんだろうなあ。
でもアクロポリスの丘の上で出会ったこの黒い犬は、本当にここにいて大丈夫なのかと思った。
アクロポリスの丘はパルテノン神殿があるところですが、あの岩山は実はけっこうな高さがあります。真夏に行くと死ぬ……。ギリシャはものすごく暑いんです。人間がひーひー言って登って行くと、山のてっぺんのパルテノン神殿の入口に彼がいました。
これはきついだろう……。
こんな黒い毛皮で、日陰も何もないぎらぎらした直射日光を浴びて、しかも地面は大理石だからすごく暑そう。係の人の犬っぽいんだけど、飼い主なのかはわからない。水、あるのかなあ。この時わたし自身が水を忘れて脱水症状気味だったので、身につまされました。
あ、そういえばギリシャではクレタ島の空港に早朝に降り立った時に、道路を普通のスピードで走る車にじゃれついている犬を見かけた……。
お前、危なすぎるぞ!
でもどの運転手さんも窓からちょっと手を出して犬に触ったりして、全然動じてないの。
これには驚いた。ギリシャってそんなに自由なのか。でも危ないと思うよ。頼むから止めて。
驚いたといえばこれも驚きました。
野良ガメ。
ここは観光地であるケラミコス墓地で(しかし観光客はあまりいない)、墓碑のレリーフなんかを眺めながら歩いていたところ、すぐ脇でがさがさと微かな音が。
なんだ?と思って音の方を見たところ、いたのはカメ。カメ!?
たしか20センチくらいだと思うんですけれども。けっこう大きいヤツでした。
じーっと見てると、何かオカシイと思ったのかヤツも動きを止める。
なおもじーっと見ていると大丈夫そうだと思ったのかのそのそと歩き出す。途中でタンポポみたいな花をぱくっと食べる。しかしわたしが鼻先に差し出した同じ花はぱくっと一口食べたあと、「なんかアヤシイ……」と思ったのか、その一口で止め。
脱兎のごとく逃げ出しました。
さすがにウサギほど早くはないんですが、思ってたよりも相当早く。あっという間に巣に逃げ込まれてしまいました。カメなのに。
カメだったー。と今の出会いに感慨を覚える暇もなく、2匹目のカメが出現しました。
さっきのヤツよりちょっと小さくて模様も違う。コイツはさっきのよりもっと臆病そうで、わたしの気配を感じて頭と手足をひっこめ、石のように動かなくなってしまいました。2,3度つついてみたけれど、……どう考えても動物愛護の精神にもとるようなのでカンベンしてやることにしました。
そんなわたしを鳩が「豆鉄砲をくらったような」顔をして見ている。
おあとがよろしいようで。
猫といえば岩合光昭。
さすがにプロは違います。←そりゃそうである。
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