旅あれこれ

◎学生時代にどんな旅行をするのがいい?

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昨今、旅行には数々の阻害要因があります。なので積極的に計画すべきことなのかどうか、正直なところわたしにはわかりません。

でももし、学生の方が旅行を考えているのでしたら、こういう旅行をしておくといいのではないかと思うものがあります。一つのご提案としてお聞きください。

 

学生時代の旅のおすすめはたった一つ。

非常にシンプルです。そしてもしかしたら誰でもいうこと。

長い旅行をしてください。

そりゃね、学生さんだってかなり忙しい。アルバイトなどしていれば学生だからといって長い休みはありませんし、私立文系の適当な学校を出たわたしの知らない世界、理系の大学は勉強自体が忙しいんでしょう?学生だからといっていくらでも暇があるというのは乱暴ですよね。

しかし学生は長期休みが多いこともまた事実。学生時代に数えたところ、休みと学校の期間はなんとほぼ半々でした。日常的にアルバイトをしていても、職種によってはもしかして長期休みを取れる場合もあるでしょうし、アルバイトを切り替える時期に調整して、バイトとバイトの間を旅に、というのは狙うべきところです。

最短で10日くらい。出来れば2週間。

1週間は社会人になっても可能な場合もあるけど、10日以上はなかなか難しいのではないかと思うからです。

 

10日でどこに行けばいいのか。

旅で何をするのか。何をしたいのか。

旅行をするのに「どこが一番いいのか」の正解はないと思います。「初めての旅ならどこがいいか」という問いならある程度の範囲は言えるけれども、旅行に何を求めるかは本当に千差万別で、本人からしてわかっているとは限らない。

美味しいものを食べたいのか。
お買い物をしたいのか。
観光したいのか。
未知の人との出会いを求めているのか。
一緒に行く人との思い出を作りたいのか。
一人旅をしたいのか。
移動したいのか。
特定の乗り物に乗りたいのか。
未知の土地の気分を味わいたいのか。
未知の体験をしたいのか。
自分を見つめたいのか。

……えーと、旅行の目的として思いつくものをあげてみましたが、他に何がありますか?多分わたしが思いつかない目的が他にあるかと思います。

このなかのいくつか。「自分は旅で何をしたいのか」を意識するといいと思います。一つに決める必要はありませんし、なんだったら全部を結果的に体験することになってもいい。しかし、ただ欲張って全部を狙ってプランニングをすると忙しくなりすぎてマイナスだと思います。単に課題消化になっちゃいますからね。

この目的別にそれぞれ思いつく旅行先をあげていく、というのもありですが、まあまず「長い旅行をしましょう」の話に戻りましょう。

短い旅行では行けないところがあります。

とにかく時間をかけないと行けないところがあるんですよね、日本&世界には。時間があるうちにそういうところに行って欲しい。

日本では日本のはしっこ、
世界では日本から遠いところ。

具体的には、たとえば日本なら
北海道東部・北部。
青森県の下北半島と西部、秋田県北部。
佐渡島。
小笠原諸島。
四国4県。
熊野古道。
屋久島・種子島。
奄美大島。
沖縄近辺の島々。

世界なら、
南米のマチュピチュとかウユニ塩湖。
イースター島。
グリーンランド。

……すみません、遠いところというと、旅先としてかなりハードルが高いところしか思いつかない。上記の場所のうち、四国と熊野古道以外はわたしも行ったことはありません。結局、旅行好きなわたしが行っていないということが(一般的な)行きにくさを如実に表している。

まあ海外旅行ではここまで秘境の方向ではなくとも、周遊の旅をして欲しいですね。わたしは自分がじっくり狭い範囲を廻りたい方なので、2週間だったらせいぜい2、3ヶ国を個人旅行でのんびりと。団体旅行で連れ歩かれるだけではなく。

旅行会社の旗に導かれ、こちらは何も考えないまま一度の旅行で数か国を廻る、というタイプの旅行をしたこともありますが、うーん。それはそれで楽しいんだけれども。個人旅行が多い身には、添乗員さんに連れ歩かれる楽さ加減は本当にありがたい。

しかしそれもいいけど。

連れてってもらえる楽な旅行は、大人になって、……けっこうな大人になって体力が衰えてからでいいと思います。若いうちはめんどくさい旅行をしましょう。「手間がかかる旅行」にはおそらく年齢制限がある。気力体力的に。

 

時間のかかる旅は、船旅&電車旅。

ただ、行きにくい、遠いところは行くのにお金がかかるのも事実。特に海外は。昨今近年にない円安ですから。もう少し円が高くなるまで待った方はいいかもしれない。

行ったことがないからわからないけれども、南米とかなら、……60万円くらいは欲しいんじゃないですかね、2週間だと。もう少し安くあげる方法はあるだろうけど、わたしが通常利用するJTBの航空チケットサイトだと、東京とペルーのリマのチケットは約35万円です。うーん、やっぱり高い。正直言って学生に手が出る値段ではない気がする。

わたしとしては状況と値段を考えて、日本国内の端っこ旅行に行って欲しいですね。特に目的地まで時間がかかる旅。具体的には船旅か普通列車旅。

クルーズではない、船旅。

たとえば。仙台から船(フェリー)で行ける目的地は基本的に北海道の苫小牧と愛知の名古屋です。苫小牧へは約15時間、最安9000円~。名古屋へは約22時間、最安7800円~。

これはねー。とても贅沢な時間の使い方です。時間のある時じゃないとこんなに移動に時間が使えませんから。よほどの物好き……もとい、乗り物好きじゃない限り、船で名古屋へほぼ1日かけて行こうとは思えませんよ。仙台から名古屋なんて、仙台空港―名古屋セントレア空港間のピーチ航空で5000円なんですから。

まあ飛行機の方が安ければ飛行機を使うにやぶさかではない。仙台は幸か不幸か船を使えるのはこの2ヶ所しかありませんが、お住まいの地域(と目的地)によっては船が一番安いこともあるはずです。そういう時に船を使ってみて欲しい。

電車の揺れを楽しむ、各駅停車旅。

あるいは普通電車旅。ここで青春18きっぷの出番です。一生に一度くらい青春18きっぷを使ってみようかなと思う人は、「いつか」と先に延ばさず青春のうちに一度体験するのがおすすめです。

この切符、名前に反して年齢制限はないのですが、結局、普通電車旅は年齢を重ねるに従ってハードルが高くなる。移動に時間をかけるよりは現地で過ごす時間が多い方がいいじゃないか、とどうしても思ってしまうのですね。

若い頃、青春18きっぷで仙台から京都まで1日電車に乗り続け、その後も普通電車旅をしたい!と思い続けているわたしにしてそんな体たらくですから、ちゃんとした(?)鉄オタ以外の人は各駅停車で旅をすることは一生ないかもしれない。簡単に出来ることは結局出来ない、ということってありますよね。東京の人が東京タワーに上ったことがない。あるあるでしょう?

 

具体的には。

船旅だったら、わたしが現時点で(コロナ禍の事情を勘案せずに)選ぶとしたら、小笠原諸島一択ですね!

◎小笠原諸島へ行ってみるとしたら。ルート検討会ですよー。<移動編>

何しろここには船でしか行けません!ズルをして飛行機で行こうとしても飛行機はナシ。船が唯一の手段。11時に東京・竹芝桟橋を発ってちょうど24時間で小笠原の父島へ着きます。そして季節によって船の就航スケジュールは変わりますが、通常ですと父島に3泊後、4日目の15時に父島発、やはり24時間をかけて東京へ戻って来る。

つまり月曜日に発って土曜日に帰って来るのが最短の小笠原への旅。これはなかなかにハードルが高い。特に地方民はその前後に東京まで行く旅程もありますから、場合によっては行きかえりにさらに1日ずつ必要なエリアもあると思います。

電車旅だったら、お住まいの場所から電車で行ける場所を目的地にしてはいかがですか。わたしが仙台から京都へ行った時のように朝6時に出て夜の21時過ぎまで電車に乗り続けるなどといった極端なことはしなくてもいい。9時頃に乗って、電車が好きなら夕方までくらいは乗れると思います。それで行ける範囲のどこか。

青春18きっぷは乗り放題、降り放題ですから、降りたいと感じた駅でふらりと降りてみるという贅沢も出来ます。そういう旅をしてみたいもんですね。何にもない駅で降りて、その辺を1、2時間ふらふらと歩き回ってまた電車に乗る。これこそ旅の醍醐味、という憧れがあります。これはなかなか出来ないスタイル。

 

旅にはいろいろなスタイルがあります。

学生時代におすすめしたいのは時間をかけて移動を楽しむ旅。「移動」そのものの楽しさを知ることは今後の旅人生をさらに豊かにしてくれることでしょう。旅の楽しみ方は千差万別。なかなか出来ない、時間をかけた旅をしてみてください。

 

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