旅あれこれ

◎致道博物館以外の城跡周辺の見どころへ行きます。まず致道館へ。

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本来ならば致道博物館と致道館は700メートルしか離れてないわけだから、城内もカトリック教会も含めて見どころが都合よく集まっているエリア。半日観光にちょうどいいところです。

が、何しろ真夏は暑くてですね……。直射日光下、半日外を歩き回るというのは命に関わります。お勧めしません。というわけで、実際には前日に致道博物館を単体で見て、2日目に藩校致道館→鶴岡カトリック教会→荘内神社→大宝館のルートで回りました。これでも体力的にはぎりぎり。

 

致道館。

旧藩校致道館。侍の子弟が通っていた学問所。なかなか大したもんだと思ったが、設立は1805年とわりと最近ですね。江戸時代が始まって200年くらい経ってから設立されたわけですから。

思っていたより広かった。そしたら現存している建物より往時ははるかに広くて、4倍か5倍くらいあったようです。

現存している建物は右側の3棟だけ。一番手前にある聖廟は孔子を祀ってある建物で、造りが若干中国風だったのが面白かった。儒教教育のゆえ。しかし藩校で、独立した廟を持つのはなかなか珍しいのではないかと思うのですが、どうですか?

こう見ると総合大学の趣ですねえ。実際学びには段階があって、
句読所(小学校に相当)
終日詰(中学校に相当)
外舎(高校に相当)
試舎生(大学教養課程に相当)
舎生(大学学部生・大学院に相当)

だったそうですよ。試験に合格すれば年齢に関係なく上へ進めたとか。

舎生ってどんなんだったんでしょうね?当時の大学院って何をするの?それこそ致道館の先生になるとかかなあ。純粋に学問を究めるということが当時はあるのだろうか。ちなみに致道館に通ってた学生は350名前後だったらしいです。

 

鶴岡カトリック教会。

これも予想より立派な教会でした。建てられた年代にもよるけど、建築散歩で訪れる教会でこの規模はなかなか大きい方だと思います。およそ120年前の建築。真っ白な羽目板を使った外観デザインは現代の感覚からしても垢ぬけている。手入れが行き届いてますねー。外壁なんか塗り直したばかりでしょう、これ。

フランス人宣教師による設計だと伝えられているそうなので、フランスデザインってことですよね?わたしは羽目板だとアメリカ風と感じる。ただ日本では石造りは難しかったでしょうから、普通に手に入る木材で羽目板というのは納得出来る。

内部も広い。見学お断りという教会も多いなか、開放してくれているのは有難い。

黒いマリア像がありました。日本では唯一ここだけと言われているようです。世界では何ヶ所か(何十か所)あって、フランスのサント・マリー・ド・ラ・メールでも見たことがあります。黒いマリア像の成立経緯も(オカルト的ではなく)深掘りすると面白そうだなあ。

 

お城跡にある荘内神社。

ほんとはお城跡の中をうろうろして昔をしのびたかったんだけど、……そんな余裕はない。日陰から日陰へ移動しないと死んでしまう。日傘替わりに雨傘を差したが、やっぱり雨傘では遮光力が低いのかな。傘を通してけっこう日差しを感じた。

城跡にある神社には数多い、歴代藩主を祭神とした神社。鶴岡の藩主は酒井氏。
祭神とされているのは4人で、初代・2代・3代・9代とのこと。初代から3代はいいとして、なぜ9代だけが祀られているのか謎。中興の祖ってことかな。

伊達政宗を祭神とする神社って仙台にはない――と思っていたが、そうですか、青葉神社は政宗が祭神ですか!知らなかった。でもこういっちゃなんだが、それにしては場所もちょっと外れだし、そんなに注目されてないですよね。青葉祭りが元々は青葉神社の祭礼であったということもあまり意識されてないと思うし。

荘内神社には休憩所?といった建物があり、そこは冷房が効いていて天国。冷水・冷茶器も用意してくれており、地獄に仏といった気分でした。なかなかそこから出られない。

 

大寶館(=大宝館=たいほうかん)。

お城跡の一角に外側に向いて立つ擬洋風建築。外向きなのを面白く思う。
屋根の部分、ほとんどが瓦屋根であるのに対して、中央部だけは何かの金属板で赤い装飾。そこが少し目立ちすぎて若干のパチもの感がないことはない。でもこの取り合わせはさっきの鶴岡カトリック教会と似てるんですよね。参考にしたのかな。羽目板建築も同じだし。もう少し近い場所にあったら、間違いなく意識していると思えるが。

中には郷土の偉人たちの資料展示。なかなか量が多くて、あれをじっくり見たら1時間じゃ済まないでしょうね。わたしは20分くらいで終了。

元々は大正天皇の即位祝賀のために建てられたもので、物品陳列場→市立図書館→現行の資料展示館と変遷したらしい。物品陳列場として使われたということは、用途としては不要不急の建物だったのだろう。それを行政がけっこうなお金を出して、天皇即位を記念して建築するなんて、時代だなあ。

 

おぃやさ祭り。

ちなみに、行った日(注:2023年は8月20日)がたまたま「おぃやさ祭り」という地域振興のお祭りをやっていて。みんなが踊っているところ&屋台たくさんのところに行き会ったのが楽しかった。小さいよさこいみたいな感じですかね。ここ10年くらいお祭りというほどのお祭りに行ってない気がするので、なかなかにエモかったです。

 

……しかしおそらくこのお祭りがあったことで、飲食店が軒並み休業だったのは正直ものすごく困った。みんな閉まってるものだから、稀に開いてる店もいっぱいで入れないの!
1時間くらい歩き回って店が見つからない。

仕方ないので、たまたま買ってあった鶴岡の老舗菓子店木村屋さんの銘菓「マロン」と何とかまんじゅうを夕食にしました。これは悲しかった。事前に調べて気になるお店が何軒もあったのに!

あ。今から考えれば駅前方面に行けば何とかなったのか?……今さらですね。

お祭りの日に鶴岡中心部に宿泊する人は、駅近エリアのホテルにした方が無難かも。あるいは初めから屋台の食べ物を目指すか。屋台も並びますからね。テーブルもあることああるんですけど、座席確保は難しそうです。

前日には地元の有名な花火大会があったそうで、知ってればそれも見たかったな。いや、それは無理か。この花火大会のせいかどうか、土曜日のホテルは早々に埋まっていましたから。

 

とにかく暑かったんです。

前日、致道博物館でもらえた鶴岡観光地図には近くにもう何ヶ所かお寺もあったし、城内の藤沢周平記念館に行ってもよかったし内川にかかる五つの橋を鑑賞をしても良かったんだけどね。しかし最短ルートで散策を終えないと暑さで死ぬかもしれないので残念ながらじっくりとは見られませんでした。やっぱり観光は夏じゃない方がいいと思う。特に今年のような酷暑じゃない方が。

でも季節がいい時なら、この辺りを歩くのは楽しいと思いますね。見どころがぎゅっと集まっているので歩いて回れると思う。疲れたら、HOUSE清川屋というお土産屋さん内のカフェスタジオサンクでの休憩がおすすめです。

カフェスタジオサンク

別にお金をもらっているわけではないが、実際に行ってくつろげるお店でした。せっかくだったら気分のいいカフェでお休みください。清川屋さんもきれいなものがたくさんあるのでおすすめです。

 

 

 

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