47都道府県を制覇した!(ことにしている)amairoですが、当然全ての県をこころゆくまで観光し尽くしているわけではありません。ちょっと行っただけのところの方がずっと多い。
山口県はかなりちょっとしか行ってない方の県。具体的には赤間神宮と長府だけです。赤間神宮に行ってその目の前の壇ノ浦で滅んだ平家に思いを馳せ、その後長府へ行って城下町らしいエリアをお散歩。あまり詳しいことは覚えていません。土塀の向こうから首を傾げてこちらを見つめるゴールデンレトリバーが可愛かったことしか。はるか昔の話です。
それ以来、山口県に思いを致すことも少なかったのですが、最近「防府」という地名を聞きました。――そうしたらこれ、「ほうふ」って読むんですってね!知らなかった……!今までの人生でずっと「ぼうふ」だと思っていた。間違っていた。申し訳ない。そのお詫びとして今回は山口県を旅行する場合のルート検討会をします。
山口県といえば?
ところが。――山口県といって観光で思いつくものがほとんどない!
せっかくですから今回のきっかけであるところの防府。
秋芳洞。萩。
それからずっと昔、山口県の瑠璃光寺の存在を知って、いつか行きたいと思ったなあ。なぜ行きたいと思ったのかは忘れたけど。いい仏像があるんだったか。それとも寺院建築に見どころがあるのか。今回のプランニングではぜひ入れましょう。
岩国。津和野。――えっ、津和野は島根ですか!山口だと思っていた。重ね重ねすみません。
調べる前は、絞り出してようやくこんなところ。
山口県への交通手段。
仙台から山口への交通手段だったら飛行機一択ですよねえ。念のため、電車とバスも一応見ますか?
新幹線の場合。
7、8時間かかって運賃は約3万円。運賃は思ったより安かったけど、7、8時間というのは全然そそられない。普通列車で青春18きっぷとかいうならもう少し魅力を感じるけど。
長距離バス。
仙台から東京まで、3000円5時間半。
東京から山口まで、7000円20:20発の山口9:10着。
こんな過酷な移動をする理由がない。
やっぱり飛行機ですね。
飛行機は、多分2通りあります。
1つは仙台-広島空港のIBEX利用。広島へLCCが飛んでいるとは思わなかった。
今見てみたところ、1か月先だとそこそこ埋まっている感じですね。1ヶ月ちょっと先で安いチケットが入手できれば2万円弱。
もう1つは仙台‐福岡空港の同じくIBEX利用。
45日前予約のチケットが一番安くて15000円弱、そうでなければやはり2万円弱のチケットが1ヶ月半くらい先のものが。飛行機自体の便数は福岡の方が多いようです。
どちらを選んでも金額的にはそこまで変わらない印象。これはルート選択の幅が広がりますね。広島から入って福岡から帰ってもいいし、その逆もあり。
タイミングによってはわたしの大好きなピーチ航空で、仙台ー関空乗り換えー福岡というコースが最安(1万円ちょっと)になる可能性もありますが、相当タイミングを見計らわなければならないことと、やはり時間がかかるだろうことを考えると、そこまではしなくても良いように思う。
――ちなみに、現実に行くとしたら広島、あるいは福岡の空港を利用して山口だけを観光するのは絶対不可能だと感じます。物理的にじゃなく心情的に。広島、福岡で行きたいところはたくさんあるじゃないですか!多分広島、福岡とペアリングなんかしたら全部で2週間くらいは必要です。
なので今回はあえて山口県のみのルート検討をします。ちょっとだけ足を伸ばすことはあるかもしれないけど。
山口県の観光名所は?
エリアごとに見どころがそれぞれあるようで、バランスよく移動出来そう。
〇岩国市 錦帯橋 岩国城 吉香公園 獺祭蔵元
〇美祢市 秋芳洞 別府弁天池
〇萩市 須江ホルンフェルス遊覧 松下村塾 萩城下町
〇長門市 元乃隅神社 千畳敷 金子みすゞ記念館 青海島遊覧船
〇下関市 海響館 唐戸市場 赤間神宮 長府庭園
〇山口市 瑠璃光寺
〇防府市 防府天満宮
〇周南市 周南工場夜景クルージング
ざっと見たところ、このような観光地が気になりました。まあこれを全部行くことにすると少し多すぎる気がする……。岩国、秋芳洞、萩、瑠璃光寺は抜かせないとして、長門と下関を切るかどうしようか。
ここにさらに、津和野も追加します。
津和野が山口県だという誤解はけっこうありがちのようです。萩と津和野がツアーなどでカップリングされやすいんですよね。そういう並びを見ているうちに津和野を萩と同じ山口県だと誤認してしまう。困りものだけど仕方ないかなー。
岩国市の見どころ。
いや、ここは錦帯橋と岩国城周辺だけでいいですね。岩国の観光で検索して出て来るのが宮島ってどういうことやねん。
獺祭蔵元の見学はあきらめよう。岩国市中心部からかなり遠いし。
錦帯橋、吉香公園、錦雲閣、吉香神社、岩国城ロープウェイにのってからくり時計を見て岩国城。このへんですね。全て同じエリアに固まっているから、岩国の観光は半日ですか。一日弱ですか。わりとあっさりで良さそうです。B級グルメとしては押し寿司の一種らしい岩国寿司。良き折があったらどこかで食べましょう。
岩国から近いのは津和野。だが岩国ー津和野間は絶望的に公共交通機関がない。岩国からの移動は西方向一択です。
そして周南市の工場夜景クルージングは気になっていたが、7500円と意外にお高い上に、大人2名からの受付なので不可能。
西方向というと、防府へはJRで2時間1340円。新山口へ新幹線で28分1680円。山口駅へJRで2時間半、2000円。
防府市の見どころ。
いまだに「ぼうふ」と入力してしまうわたしを許して下さい……。
防府天満宮だけなら通過しようかと思ったが、周防国分寺が気になるなあ。国分寺は味があるところが多い印象。国衙跡も気になる。毛利氏庭園、も多分いいところだと思うので、毛利博物館もまとめて回りましょうか。阿弥陀寺も良さそうだけど。
そうすると目下のところ、広島空港に朝着いて(広島を全く観光せずに山口へ行くことが可能であると仮定して)、岩国を日中を使って観光、夕方岩国を発って防府へ移動ののち宿泊、翌日の日中に防府観光ということになりますね。
山口市の見どころ。
瑠璃光寺はマストです。他にあるかな?
SL山口号はタイミングが合えば乗ってみるのにやぶさかではないんだけど。でもチケット争奪戦とかあるんだったら不可能。乗れるとしたら山口‐津和野間の移動で使うのが一番実用的。何しろ一日一往復しかしないようなので、時間が合わせられなければアウト。走っているSL山口を見るのはどこで見られるんでしょうね?
山口市は良さそうなお寺が多いですね。そこからすると過去にかなり繁栄した場所である気がする。日本の都市の、近代までの繁栄具合は寺の数で判断する。近現代の繁栄具合は高層ビルで判断する。ちなみにヨーロッパの都市の国力は大聖堂の大きさで判断する。近現代は美術館のサイズで判断する。
ちょっと数が多すぎてネット上では取捨選択できないので、名前だけチェックしておきます。
山口大神宮
洞春寺
八坂神社
今八幡宮
常栄寺雪舟庭
龍福寺
古熊野神社
取捨選択した上でこんな感じ。全部に行くつもりはなくて、ルート上で行き会ったら寄ってみようと思う。
山口市と湯田温泉は隣駅ですが、一つの町として考えていいのかもしれませんね。ホテルは湯田温泉が多い。ビジネスホテルも湯田温泉が多い。レンタサイクルがありそうなので、ある程度長い距離をまとめて回れるかな。
山口市はやはり瑠璃光寺を中心に。近くの香山公園には露山堂、沈流亭など、歴史ある建物もあるそう。近くの菜香亭という元料亭の、歴史的建造物の見学も良さそう。南へ向かって山口県立博物館。その辺りは多分城跡公園。そこから山口大神宮が近い。その西に高嶺城跡、兄弟山城跡があるが――ここはおそらく高低差があり、わたしの体力で自転車で行くのは多分無理。
あとは中原中也記念館には積極的に行きたいですね。好きだったんです。昔。
山口市も所要時間は1日でいいかなあ。SLやまぐちで湯田温泉を11:05発、津和野へ12:58着。
津和野市の見どころ。
津和野も城下町ですねえ。
鯉の米屋
永明寺(鴎外墓)
安野光雅美術館
乙女峠マリア聖堂
殿町通り(武家屋敷通り)
津和野カトリック教会
本町通り
津和野藩校養老館
森鴎外旧宅・森鴎外記念館
津和野藩校養老館
津和野城跡
太鼓谷稲成神社
ここは一日では足りないかなあ。一日半か。でも二泊は出来ない運命か。旅は最低二泊すると地元感が出て来て楽しいものなのですが。ただ津和野は手軽なビジネスホテルがなさそうなので、値段を考えると民宿(バストイレ共同)タイプの宿になりそうです。
津和野はレンタサイクルもあるようですね。多分レンタサイクルで回ってちょうどいい規模感。観光協会と個人商店のレンタサイクルが数台ずつあって、最繁忙期以外はどうにかなりそうですが、電動アシスト自転車は台数が少なそうなので予約をするのが正解でしょう。電話で可能なようです。でも当日雨だと困りますね。
観光ポイントとして、上記の他にSLやまぐちの撮影というのも入れておいてもいいかもしれません。時間が限定されるのでハードルはけっこう上がりますが。
蒸気機関車はいつか必ず消えてしまうと思うので、触れられる時に触れておかないとその後機会がないことがあり得ます。撮影ポイントは個人の方のサイトが散見されるので、各自ご確認を。そういうところは撮り鉄さんが並んでいて、素人は入りにくいことがあるかもしれませんけど。
津和野にお昼ごろ着いて宿泊、翌日の夕方まで観光ならば、最初に挙げたところに全部行ってちょうどいいかもしれません。駅近エリアと駅遠エリア。津和野駅近くの宿に泊まって、一日目は徒歩で駅近エリアを北から順番に回り、2日目はレンタサイクルで駅遠エリアから攻めていって駅に戻って来る。というコースが良さそうです。そうすれば1日目に無理して全てを詰め込まず、次の日に回すことが出来ますしね。天気が悪そうだったら、これを逆にしても問題なし。
津和野から萩への移動はバスで2時間弱。17時発が最終。2000円ちょっと。19時前に着く予定。
萩の見どころ。
それにしても萩は……土地が狭い。中国地方10ヶ国を領した毛利氏が2ヶ国に減らされ、しかも藩府としてゆるされた萩は土地も狭ければ交通も不便。これは江戸幕府を恨みますわ。いかに日本海の海運があるといっても、やはり当時の瀬戸内海ハイウェイに面した方が、ずっと便利だったでしょうからねえ。
それがゆえに美しい城下町が残ったわけですが。
松下村塾
松陰神社
吉田松陰歴史館
旧萩藩校明倫館
山口県立萩美術館
高杉晋作誕生地
菊屋横丁
萩博物館
萩八景遊覧船
萩焼資料館
萩城址指月公園
菊が浜
吉田松陰関係の名所が東側にあり、ちょっと離れている感じですが、松陰神社から一番西に位置するお城跡まで実ルートベースで4キロ程度しかないです。一日で全部歩き通すとなったら大変だろうけど、ここを……1日半くらいですかね。例によってレンタサイクルで。
萩八景遊覧船は季節によってコースが変わるようで、1000円~1200円前後。日本海に沈む夕日を見たいけれども、夏休みだけだそうです。暑い時期に山陰へ行くのは勇気がいる。
萩も手ごろなホテルはあまり見当たらないところのようです。飛行機も含めて、2か月前には予約をしておきたい気がする。
萩に行くんだったら長州側から見た明治維新についての本も読んで行った方がいいですねえ。……と思ってさくっとAmazonを見てみたら、うむう。やはり明治維新、長州、というキーワードになると偏った本も出て来る。ちゃんと中庸を目指したものを選んで読まないと。
【中古】 幕末の長州 維新志士出現の背景 / 田中 彰 / 中央公論新社 [新書]【メール便送料無料】【あす楽対応】
わたしだったらこの辺を読むかな?
著者は大学教授で山口県出身らしいので、読んで一番軟着陸が出来そうな気がする。
萩で2泊するか、1泊にして夜は長門市へ移動しておくかが大事。ここまでみんな1泊なので、萩で2泊とのんびりしたってもいいかなあ。旅の基本というか醍醐味は連泊だと思う。
長門市の見どころ。
青海島遊覧船に乗りたい。
千畳敷に元乃隅神社、近くの棚田も見たい。
時間があれば金子みすゞ記念館にも寄る。
萩から長門へ来て、隣駅の仙崎まで最悪でもタクシーで1000円。仙崎でレンタカーを借りて千畳敷と元乃隅神社へ行くというのが一番はかがいく方法です。半日もいらないくらいだろうなあ。4時間くらいでいいけど、そんな短時間で貸すわけが……あら?もしかしてその勢いで秋芳洞にも行ってしまえばいいのでは?
長門の次に秋芳洞の予定だったのですが、荷物をどうするかがけっこう懸案でした。常に懸案ですね、滞在型ではない旅行の場合は。スーツケースにしようと思っているから、コインロッカーにも入らないし。
情報としては、秋芳洞の前のお土産屋さんにて預かってくれるという話もあり、100円200円、または買物をすればただで預かってくれたりという話は見かけたんだけど、数年たった今後の状況がどうなっているかわからないし。
仙崎から秋芳洞へ行って、おお、車なら別府弁天池にも行けるし。元乃隅神社方面に行って、時間が余れば青海島の方までドライブして。レンタカーを返してから青海島クルーズにも行くけど。レンタカー代として24時間3800円+保険料ならばお得。いいじゃないですか、これ。
萩に泊まったまま、長門と秋芳洞をレンタカーで回っても大丈夫な距離感ですが、その後下関に向かうので、長門へ引っ越してしまった方がちょっとだけいい。問題は仙崎で手ごろなホテルが見つかるかどうかですね。仙崎で見つからなかったら長門へ泊まります。その辺はニュートラルに。
長門から下関へはJRで良さそうです。2時間弱で約1500円。
下関の見どころ。
日和山公園
海響館
唐戸レトロ
唐戸市場
赤間神宮
下関厳島神社
長府毛利邸
長府庭園
下関市立歴史博物館
功山寺
……意外に見どころが少ない?赤間神宮と長府エリアは前にも行ったところ。でも下関まで行ったらやっぱり安徳天皇にご挨拶したいじゃないですか。
わたしは幕末はそんなに好きな時代じゃないけど、高杉晋作はうっすら好きなので、日和山公園の銅像でも見ますかね。海響館と唐戸レトロが期待の最大値。
そしてここで門司にも行きたいです!門司港レトロ。
実はここはものすごく期待値が高いところで!出光美術館もあるし洋風建築もあるし!ここは1日かけてもいい。
下関は手ごろなビジネスホテルはわりとあると思う。ただ下関駅近という条件だとよりどりみどりというほどではないかもしれません。
以上で山口県下の見どころ調べを終わります!次にさらっと山口県のグルメを見ましょう。……と思ったが、長くなったので次に続けます。
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