旅あれこれ

◎仙台から阿武隈急行に乗りに行くとしたら。ルート検討会ですよー。

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春になって来ましたね。北国の住民は春の光に敏感です。「あああ~、春だぁぁぁ~」と喜ぶ気持ちが心の底から湧いてくる。これは他の地域の人にはないことかもしれない。他の地域の人はまた別の春夏秋冬を心に感じるのでしょう。

 

しばらく前に東北の地方鉄道を何本か乗り継ぐルートを作ったことがありました。

◎北東北の地方鉄道、コンプリートを目指す。ルート検討会ですよー。

ここで一県だけ足を踏み入れない県が出て来てしまったんですよね。仙台から出かけて仙台に戻って来たんだから、方向的に行かない県がある。それは福島県。そりゃそうだ。南の方へ行くつもりはなかったんだもの。

でも福島には阿武隈急行という路線が走っています。地方鉄道としては仙台から一番近い、柴田町の槻木駅が始発の電車。阿武隈急行は仙台市民にとって、一番簡単に乗れる地方鉄道なのではないだろうか。三陸鉄道もいいし、青い森鉄道もいいが、まずは阿武隈急行から攻略というのが順当。

 

阿武隈急行はどこにある?

仙台の最寄り駅は槻木駅。始発というより終着駅。

角田、丸森を通って福島市まで。常磐線と東北本線の間を通っていく電車ですね。

運賃は最長区間の槻木-福島間で980円。

時間は槻木-福島間の直通はなく、主に梁川乗り換え。朝晩は丸森発の電車も何本かあります。槻木-梁川間は45分程度。梁川-福島間が30分くらい。乗り継ぎには、長い場合30分くらい間が空くこともあるので、折りこみが必要。

 

阿武隈急行のおトクなきっぷ。

こういう鉄道には通常、一日乗り放題のチケットってありますよね。当然阿武隈急行にもあるだろうと思っていたら、……あるにはあるんですが、かなり限定的な発売でちょっと驚いた。

阿武隈急行

「フリー切符」
毎月第1日曜日、元日、鉄道の日(10月14日)発売。全線乗り放題600円。

「あぶ急トクだねきっぷ」
毎月9のつく日に発売。全線乗り放題900円。

他にもいくつかあるけれど、季節的とか年齢的にかなり限定されるので、一般的に使えるのはこのくらいです。……これはちょっと使いにくいなあ。

600円なんて破格のサービスをしなくていいから、乗り放題1500円くらいで、毎日普通に売った方がなんぼかいい気がするんだけど。もちろん日常として使う乗客が増えるのが一番大事だが、一見さんを呼び込むのに一日乗り放題のチケットは大事だと思うんですけどねえ。

そしてこのチケットにはさらに2つ問題点が。どうやら仙台側からの起点である槻木駅では、チケット売ってないらしいんですよね。こういう「おトクなきっぷ」は有人駅である福島・保原・梁川・丸森・角田の、しかも窓口営業時間にしか売っていないらしい。

さらに発行日のみ有効だから、事前に買っておくことが出来ない。つまり早朝一番から電車にのって乗り放題で遊ぶということが出来ないみたい。チケットによっては車内で買えるものもあるそうなんだけど、車掌さんが乗車している場合としてない場合があるみたい。

……するってえと何ですかい、仙台側から乗ると、槻木駅から角田駅までのチケットをまず買って、わざわざ角田駅で降りて一日チケットを買って次の電車に乗るってことになりますか?
それはなんかアホくさい気がしますが……。

まあ「阿武隈急行を堪能する」を目標に掲げて、その辺りをうろうろするつもりだから、角田で降りるのが絶対にイヤというわけではないが。でも釈然としない部分はありますね。

第一日曜日。あるいは9のつく日。
阿武隈急行で遊ぶには、日を選ぶ必要があるようです。

 

阿武隈急行沿線にはどこか面白そうな場所があるのか。

のんびりした電車に乗って、名も知れない駅で気まぐれに降りて、風景を見ながらその辺りを徘徊する。――そういうことを一度はしてみたいのですが、しかし生来の貧乏性がそんな贅沢をゆるしてはくれない。アコガレはアコガレとして、とりあえず沿線の見どころと食べ処を調べておきたいと思います。

槻木駅。

初っ端から時間を使うと福島までたどり着けない。が、駅から1キロ弱の八幡神社の参道の長さが気になりますね。昔は相当大きな神社だったのかな?

入間野平城跡は何もないところのようですが、ここもちょっと気になります。撫で切りの言い伝えの残る場所。平泉とは関係ないか。

岡駅。

ここは小さい駅のようだけど、西側にある伝佐藤継信・忠信供養塔にちょっと行きたい気がする。わざわざ車では行かないだろうから。なぜこの場所に供養塔が。佐藤氏の本拠である福島・飯坂からは少々距離があるけれども、一族の一人がいてもおかしくない位置関係ではある。しかし印象としては、義経記などが広まった後に好事家が兄弟を偲んで建てたという可能性もありそう。

近くには白岩館跡。こちらは源義家の頃というから、直接的な関係はないだろうけど。

角田駅。

まあ角田は降りるでしょう。
角田は何度か通ってはいるが、目的地にしたことは……あ、高蔵寺には何度か行きましたね。美しい阿弥陀堂。平泉のゆかり。

駅から歩いて行けそうなところに角田郷土資料館がありますね。車で行くと、町なかのこちゃこちゃしたところはなかなか行けないから、こういう機会に歩いてみたい。中華料理屋さんか何軒かあってお昼ごはんでも食べたくなるけど、ここに着くのは10時頃だろうから、ここでお昼を食べると福島まで行けない。

角田市スペースタワー・コスモハウスという施設もある。が、このあたりは見どころとして旧家の墓所もあるようだし、なんだったらもっと北の方にJAXAの施設もあるから、この辺は改めて再訪することにしたい。

丸森駅。

丸森といえば斎理屋敷。何度か行ったことがあります。斎理幻夜という夜祭が愉しかった。現在の企画がどうなっているか知らないのですが、当時は大正ロマンの時代設定で、その頃のコスプレをして人々が練り歩いたもんです。ハロウィンよりもずっと早く、ずっと上品に。手作り提灯の味わいが良かった。

丸森駅と斎理屋敷などのある町の中心部は2キロくらい離れているんですよね。うーん、ここも丸森は丸森として、改めて出直す方が良さそう。なんだったら阿武隈ライン舟下りもあるわけだし。舟下りはコースによって60分~70分、2500円or2800円。天気のいい春はいいでしょうねえ。

梁川駅。

丸森を出た後は3駅分くらい、電車は阿武隈川ぞいを走る。ここは景色がいいのかな。川沿いの路線はテンションが上がる気がするけど。まさに何もないこれらの駅で降りてみるというのが実はやってみたいことではあるのですが、まあ次回……。

梁川駅は乗り換えがある大きな駅――のはず。阿武隈急行の本社もここにあるようだし。
が、パッと見たところ、駅の近場に目ぼしい観光地はあまり見当たらないようだ。いくつか神社はあるけれど。せっかく乗り換えなので、ここでは町をちょこっと歩いて、お昼でも食べましょうかね。いくつか食べもの屋さんがあるから。

栄寿しというお寿司屋さんが、お寿司屋なのにかつ丼がボリュームがあって美味しそうだなあ。

大泉駅。

駅の周りに古墳群やら神社やらがあるのが気になる……。小さい駅っぽいんだけど。お隣の駅が保原で大きな町だろうが、保原で降りずに大泉駅で降りるのもありか。保原は野崎寺観音、及び古墳が駅近。

向瀬上駅。

寺社が多い。阿武隈川に臨んで、昔の瀬上の渡しがあった場所。ここも「何もない場所」として気になるところ。ここまでがギリギリ郊外で、あとは福島市街になっていく様子。

終点、福島駅。

会社としては始点なんだろうが、わたしとしては終着駅。

福島市は、花見山には何度も来ているし、信夫山周辺にも何度か来ているが、それ以外の場所に行ったこともなく、知っていることもない。福島市の観光といえばなんですか?
足を延ばす、というのではなく市街地で歩き回れるところという観点から探すと……

東の方に「丈六阿弥陀堂」という表記を見つけて、とても惹かれたんだけど、ここは車で行くところだよねー。その過程で見つけた、宮城県保昌寺の丈六仏もぜひ見たい。これは平泉だなあ。行こうと思えばすぐ行けるところにある。

飯坂まで行くと行きたいところがもっとずっと増えるし、1日じゃ足りなくなるほどだから、今回はパス。駅からの徒歩圏内で見ると下記のあたり。

福島市写真美術館。
福島稲荷神社。
福島聖ステパノ教会。
常光寺。

駅から福島市写真美術館へ行って、あとは南の常光寺付近の寺町までぶらぶら。
街を歩き回ってみたい。隣の県の県庁所在地なのに、街なかを歩いたことがないんですよね。隣の県くらいだと車で行くことが多いから、あるあるだと思うんですけど。

このコースで歩くとおよそ1時間。少し遠いかなー。写真美術館を切るとちょうどいい感じで歩けるかなー。福島へ着く時間がどのくらいかにもよりますね。

ところで、観光情報を探している間にアンナガーデンという場所を知りました。ちょっと行ってみたいなあ。ここも車で行くところか。

そして福島市ではお菓子を買いたい!
柏屋・薄皮まんじゅうの抹茶味。
かんのや・家伝ゆべしの桜あん。
柏屋・檸檬&生檸檬。
ダイオーのいもくり佐太郎。

薄皮まんじゅうの普通のヤツは何度も食べたことがあります。福島銘菓ですもんね。家伝ゆべしはふつうのあんは食べたことがあるけど、桜あんはありません。檸檬といもくり佐太郎はつい最近存在を知りました。すごく美味しそう。

 

日帰り阿武隈急行旅。

いくつか降りてみたい駅が見つかりました。まあ宮城県側は車でも行けるところだから、途中下車の旅では福島側に降りてみたい。となると、乗り換えの梁川と大泉と向瀬上駅。この辺りですか。

そして福島市に行って2、3時間歩いて。福島で晩ご飯かなーと思いましたが、そうするとけっこう帰宅時間が遅くなりそうなので、帰り道、梁川の栄寿しか角田の中華屋さんで晩ご飯もいいかもなあ。

とはいえ、ぶらりという部分を大事にしたいので、スケジュールはきっちり決めずに出かけたいです。たっぷり1日かけて、久々の「旅」を楽しみたい。貧乏性が許す限り。

 

 

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