イギリス/England:2017

26.ブラックベリー。

投稿日:

さらに不安を募らせるのは……天気が悪いこと。今にも降りそうな空になって来た。
風は最初から強い。雨降りそう。降る。降って来た!

たしか荷物のなかには雨がっぱ(←楽天イーグルスのポンチョ)も持って行っていた筈なんだけど、
わたしはこの時、傘しか携帯してなかったんだよね。意味なし。
雨降って来たからとりあえず傘を広げてみる。
しかし風が強くて、飛ばされそうになりながら傘をさしているのは心細い。心情的にマイナスでしかない。
諦めて傘をしまい、ブラックベリーの茂みにしばし佇む。

風が強いので、雨は上から降ってくるというよりは横なぐり。あのであんまり濡れない。
しかしわたしはなんでこんな状況に陥ってるのであろうか。まあいつものことではあるが。しばし沈思黙考。

沈思黙考している間に雨は上がりました。イギリスの雨はわりと短時間に降って、15分くらいで上がる。
では再び歩き始めましょう。

この道はブラックベリーの茂みだらけ。

5メートルごとくらいに茂みがあり、ブラックベリー取り放題。食べながら歩く。甘くておいしい。

お。晴れてきましたね。

あひるもいる。

ちらほら人家も見えて来て、うん、ここなら倒れても誰かに気づいてもらえそう。

ようやく待望のフットパスの立て札が。大丈夫だ、村へ帰れる確信が持てた。

ああ、一時間ぶりに見た人の姿。

しかし実際のところ、人がいるのはずっと遠く(中央左寄りの小さな赤い点、見えますか。)、
近くにいるのは牛ばかり。

牛が、なんだ、こいつは。という目でこっちをじっと見るので、人間様は迂回して牛の群れを避ける。
仕方ない。なんといってもわたしは余所者ですから。

白鳥もいる。

そして、ああ!遠くにアルフリストンの教会の屋根が見えて来た!

ふー、ようやっとアルフリストンの村へ帰着。文明世界に帰って来た。

9:45から歩き始めて、戻ってきて11:30。
6キロほどを2時間弱で。最初以外はアップダウンもない道だったが、まあこんなもんだろう。
雨宿りもしたしね。
やれやれ。ホテルで休むか。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

しかしイギリスの泥は日本よりも滑りやすいですよ。

土の粒が細かいせいだろう。
転びはしなかったけどつるつるで、小道の幅いっぱい水たまりになっているところなんかあったりして、
普通のスニーカーのわたしは「ここどうやって通ろうかなあ」と悩んだ場所が実は2ヶ所ほどあった。
文明人はたかが2、3メートルの水たまりに行動を阻害される。しみじみその脆弱性に思いを致す。

この辺のフットパスを歩こうと思う人は、ウェリントンブーツ(雨靴のこと。今回Jに教えてもらったんだけど、
レインブーツとは言わないんだって。)がオススメです。

ホテルに帰って、ジーパンの裾にけっこう泥がついていることに気づき、考えた末に裾だけ洗濯を。
靴もドロドロだが、これはウェットティッシュを多量に使って対応した。
想像よりもワイルドな道でした。

-イギリス/England:2017

Copyright© 旅と風と日々のブログ , 2025 All Rights Reserved Powered by STINGER.