台湾到着、19:00。桃園空港がけっこう広い。

さて、ここからです。
いつの旅行も、基本的に1つはスケジュールの中で山場があるものだが、今回の山場は初っ端。
夕方台北に着いてから、新幹線で2時間ほどかかる高雄へ移動。今日のホテルは高雄。
これは日本で例えると、羽田に着いた外国人がその日に大阪に行って一泊する感じ。
土地鑑がある場所なら何の問題もない距離ではあるが、その国が初めてで、
実際何がどうなっているやら全く未知の外国人としてはチョット不安な旅程。
ここはどうしようか、ずいぶん迷ったんですけどね。
でも空港のそばに適当なホテルもなかったし、かと言って台北までは30分~40分かかるらしいし。
台北でホテルをとってもホテルに着くまで1時間とかかかるなら、
もう高雄に向かっちゃった方がいいよなあ。翌日すぐ観光出来るんだから。
だが順調に行っても、高雄のホテルに着くのは22時頃。
初めての国で22時にホテル到着というのはあまりベストではない……
まあホテルは地下鉄からすぐの所を取ったけど。
離陸が遅れたということは、つまり着陸も遅れるわけです。
18時過ぎに到着予定が19時。うーむ、ホテル到着がさらに遅れる。
なお、不安要素がさらに一点。
ネットで予約したホテルのチェックインタイムが20:00となっており、但し書きでは
「お客様の予約はレイトチェックインが保証されております」ともなっているけど、
レイトチェックインにも限りがあったりしない?
フロントが時間で閉じてしまうほど小さいホテルだとは思えないが、
チェックインタイムを過ぎても現れなかったら、その後2泊する予定の予約も取り消されたり……
日本から数日前にメールをし、チェックインタイムが遅くなる可能性があること、
最悪飛行機が飛ばなかったら一泊目たどり着けない可能性もあることをホテルに伝えた。
しかし返信はなく、そのメールが着いたのかどうかははっきりしない。
まあ大丈夫だろうけども。
そういう経緯があるので、飛行機を降りた後はけっこう焦ってました。
とにかく早く新幹線に乗りたい。乗ってしまえば時間も読める。ホテルに到着時間を電話も出来る。
桃園空港から台湾新幹線の駅まではバスが出ていて簡単、と書いてあったけど、
到着ロビーに着いてもバス乗り場の案内が出てないよ!
ツーリストインフォメーションで、バス乗り場と、――忘れちゃいけない、ATMの場所を訊く。
ATMでクレジットカードのキャッシングをし、とりあえず5000元の台湾ドルをゲットする。
これがだいたい17000円くらい。最初に目についたコンビニでペットボトルのお茶を買って、
1000元札を細かくする。「冷泡茶」なるもので、どことなく八角の風味。美味しくはない。
ところで、ツーリスト・インフォメーションのお兄ちゃんが気になりました。
……どーもどこかで会った気がしてしょうがない。わたしは台湾初めてだから、
彼はどこか海外で働いてたことはないんだろうか。ホテルの従業員とか。
その後もずっと気になって考えていたが、一日半ほど考えて、ようやく思い当りました。
――彼は楽天イーグルスのアンドルー・ジョーンズ選手に似ていたのだ。
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お兄ちゃんに教えられた通りに行って、バスのチケットを無事ゲット。
インフォメーションのお兄ちゃんとバスチケットのカウンターのおじさんが、
どちらも気持ちのいいニコニコ笑顔だったので、こちらのテンションがあがる。
もしかして台湾、いいかもよ?第一印象は大事ですからね。
バス停に並んで待って、少し待って来たバスに乗って桃園高鐵駅へ。わかりやすい。
駅ですぐチケット売り場に並んで、「高雄(ガオシュン)」と言ったら一発で通じて、
クレジットカードも問題なく使えて、スムーズスムーズ。
プラットホームから、到着予定時間を23時とホテルに電話し「OK」という返事を貰い安堵。
さあもうこれでコワイものはない。
……と、ほっとしたところ、はっ!ここに重大な落とし穴が。
駅弁を買ってくるのを忘れてしまったじゃないですか!
夕食は新幹線の中で食べようと思っていたのにー。ホームを見渡したところ、売店ってないよ?
カツサンドを食べたのは日本時間の15時頃だから、すでにお腹は空いている。
駅員さんを捕まえて、何か食べるものは買えないの?と聞いたら、改札を入ってからは何もないらしい。
おーまいがっ!非常食の甘栗も(すでに午前中にだいぶ食べてしまっているので)在庫僅少なんだよ。
20:21、桃園高鐵駅発。高雄最寄りの高鐵左営駅まで1時間半。
あああ、22時まですきっ腹かあ。時差一時間だから、実質23時ですよ。
コンビニでお茶を買った時、なぜそこに気付かなかったか……
――そこにひっそりと訪れる幸福。
台湾の高速鐡道は、日本の新幹線の技術が使われているそうで、雰囲気から何から
日本の新幹線にそっくりなの。

つまり、そこには、車内販売も――ある。天の助け。
あまりに静かに通りすぎたのであやうく逃すところだったが、少なくともスナック菓子の類は売ってました。
カルビーのジャガビー。初めて食べたけどコレ、かなりオイシイ。
お腹が空いていたこともあって、あっという間に完食。おかげで少し空腹も満たされた。
しかしホントに日本の新幹線と雰囲気が似てるわー。今から仙台に帰るのではないかという錯覚に陥る。
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滞りなく高雄の最寄駅に着き。駅の構内に充満する美味しそうな匂い。なんでしょう、これ。
角煮っぽい匂いだなあ。どこから来るかというと、セブンイレブン……
これはその後、ずっと嗅ぐことになる匂い、煮卵の匂いでした。
セブンイレブンの店頭では、肉まんとかおでんとかのノリで、釜に盛られて売っている。
1個30円くらい。お茶と八角で煮込んだっぽい。美味しそう。
はっ!これを買っていって、晩ごはんにすればいいのでは?
台湾B級グルメ、最初の一品はこれ。
台湾高鐵の駅からは高雄の地下鉄に乗り換え。

地下鉄の切符は、トークンという丸いプラスチックのコイン。
今まで見たことがない気がする。これを改札機にかざして入る。ちょっと面白い。
あ!さらに面白いもの発見!


へ~~~~っ、自動貸本機械!!(だよね?)
初めて見たぁっ!おもしろーい!
ラインナップには日本の作家の作品もけっこうありました。

伊坂幸太郎の「フィッシュストーリー」とか。伊坂は何冊かあったな。
ホテルの地下鉄最寄駅、美麗島駅。

ガイドブックには必ず写真が載っている。有名なガラスアートの作品。
地下鉄の雰囲気も日本と(というよりも仙台と)似た雰囲気。
地下鉄の周辺地図を見て、ホテルの位置を確認し、もうあとは真っ直ぐ。人通りは全くないけど、
車がたくさん通る大通りだし、歩道も広いし、危ない感じは全然しない。
……いや、それにしてもほんとに仙台と似ている。
ここの道の雰囲気なんて、細横丁を少し古めかしくしたような感じではないですか。
別な場所なのにこんなに似てていいのか、と思うくらい。
いつの間にか仙台に戻っている、ってことはありませんよね?

ホテル到着は22:50でした。ふー、やれやれ。