フランス/France:2012

9.長距離バスの謎。

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プティ・パレ美術館を出た後、同じくさっきは見なかった、法王宮の隣の
ノートルダム・デ・ドン大聖堂へ。

Notre dame des Doms cathedral next to Pope palace.

手前の金色の像が乗った建物が大聖堂。

Not so big.

……うーん。大聖堂というほどでかい教会でもない……。
建物自体の大きさが直接呼び名を決めるわけではないんだけれども。
今回の旅行で行った教会は、総じて今まで行ったことのある教会よりもだいぶ規模が小さく、
その建物自体に感動するものは1ヶ所しかなかった。

Statue of Jeannne D'arc.

ここにはなぜかジャンヌダルクの像がある。
あんまり南フランスと縁があった人だとも思えないが?
この像の前に、紙とセロテープで作ったちゃちな説明板が置いてあり、そこにはこんな仏文。

Maquette de l'oeuvre de Louis Botinnely
qui se trouve a Marseille devant l'eglise reformes

グーグル先生に訊いてみた上で(自動翻訳で精度は低い)訳すと、
“ルイス・ボティネリーの作品の模刻。オリジナルはマルセイユの改革教会の前に置かれている”
だと思うが。違ったら教えて下さい。

……でも出来れば、それがなぜここに置かれているのかの説明も欲しいよね。

教会を見た後、次にプチ・トランに乗ろうとする。
プチ・トランというのは、こんなもん。(撮影は昼間。)

Petit-train for tourist.I couldn't get this.

プチ・トランと呼ばれていても、別に電車ではないんですけどね。
観光用に普通の道路を走っている。昼間見た時は、わりと観光客ぎっしり。
これに乗ると40分でアヴィニョン市内の見どころを回れるそうだ。
30分毎に出発するというので、18:30のプチ・トランに乗るつもりでいた。
夕暮れの街をのんびり見て回る。いい感じじゃないですか。

……だが出発場所である法王宮の前で、ずっと待っていても来ない。
最終は19:00までと、ガイドブックに書いてあったのだが……
まあいいか。どうしても乗りたいわけでもないし。素直にホテルに帰りましょう。

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ホテルのそばに長距離バスターミナルがある。
ガイドブックによれば、フランスは電車での移動より長距離バスの方が便利らしい。
当然わたしも主な移動手段とするつもりでいた。このホテルを選んだのも、
おそらく何度も乗ることになるのであろう長距離バスに便利だからという理由もある。

……でもねえ。ホテルへ帰る前、翌日の情報収集のためにバスターミナルへ行ったところ、
なんだかとてもアヤシゲなの。荒れすさんだ感じで。
落書きはひどいわ、ゴミは散乱してるわ、照明は暗いわ、ガラスは割れてるわ。
待合室はトイレの臭いが漂い、なにやら侘しげな男たちがたむろしている。
それに加えて、バスの出入りが一台もない。

何なんだろう、ここ。あんまり近づきたくない。
でも世界遺産のポン・デュ・ガールへ行こうと思えば、バス以外では無理なんだ。
まあ普通の観光客らしき人も若干いるし、とにかくバスの発着時刻は調べなきゃいけないんだから……

しかし長距離バスは予想以上に手ごわかったのであった。
窓口は閉まっている。それは時間(土曜日の19:00)を考えれば、まあ仕方ない。
バスの時刻表は出ている。これを見れば明日何時のバスに乗るべきかわかるはず。

――だが、この時刻表が!!
日本のみなさんは、時刻表といったら、おそらく“表”になった見やすいものを想像すると思うが、
文化の違いというのでしょうか、……これって時刻表なんですか?
一体フランス人はこれを見て疑問を感じないのか。

1.5メートル四方くらいの、ガラス張りの掲示板があって、そこに時刻表が貼ってある。
しかしこれがスクラップブック的といいましょうか……どこからどこ行きの時刻表が
空いたところにそれぞれ勝手に貼られている。フォーマットも違えば大きさや字体も違う。
同じルートの平日と週末分が全く違うところにあったりする。
もう廃止になった時刻表が「時間が変わりました」というシールを貼られてそのまま残り、
じゃあ今、活きている時刻表はどれとどれやねん!という状態。

ああ、写真を撮ってくれば、そのわかりにくさが多分わかりやすかったなあ。
その上、こっちはフランス語がわからないでしょ?掲示版の端に略号の仏・英・西・伊など、
6ヶ国語くらいの対訳表があったのは、フランスにしては大金星だが、
ぐちゃぐちゃな配置から、必要な地名を探し、その中の略号を判読し、
「多分これはこういう意味……」と推量する。高度な推理能力を必要とする。

しかしいくら高度な推理能力を発揮したとしても、
……掲示板の一番上に貼ってある時刻表なんて、近眼のわたしには見えないんだ!
どうやらそれがわたしが一番見たいポン・デュ・ガールに行く時刻表らしく、
なんというか目の前にぶらさがる手の届かないバナナを見ているチンパンジーの気分。
どないせいっちゅうねん!

そして、どこからどう見ても悪戦苦闘しているようにしか見えないはずのわたしに
「モンペリエまでどう行ったらいいでしょう?」と訊いて来る観光客もいて。

訊くなよ、わたしに。

と思いながら、「今日はこの時間だから多分あの窓口は閉まっている。
明日は多分開くのではないかと期待する。わたしはそう思うが、でも全く自信がない」と返答する。
――彼らは若い男女のカップルで、でかいシェパードをそれぞれ1頭ずつ連れており、
おにいちゃんの方はピアスをいくつもつけていたりして、こちらは若干びびったが、
話してみれば普通の人。

犬を連れてであれば、旅行のハードルは相当高いだろう。
モンペリエまでは電車だとおそらく接続が悪いんじゃないかな。
彼らは少々途方に暮れていた。

解読の結果、明日行こうと思っていたオランジュは、どうも……9:25が始発らしい。
遅いな。でもまあいいか、急ぐ旅でもないし。そのバスに乗るつもりで明日また来よう。

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ホテルに帰って晩ごはん。今回の旅行の晩ごはんは全てテイクアウトで中食。

My supper and breakfast in next morning.

ピザとチーズケーキとマカロン。これを晩ごはんと明日の朝食にする。
ちなみに右上の赤いチェックの布は一昨年H田さんが作って下さったカトラリー入れ。
重宝してます(^o^)。

So big!(in Japan,macaron is nearlly quarter compared with this.)

マカロン、巨大でしょ?日本で売っているマカロンはごく小さいので、常々、
けっ、勿体ぶりやがって。と思っていた。
あんな小さくて200円近くするんだから、ぼったくりである。

だが、このくらいの巨大マカロンを食べてみるとですね。
……マカロンはあの小ささでちょうどいいのかも……
けっこう甘いからさ。ぱくぱくっと2口程度でいいですね、一度に食べるのは。
晩ごはんと朝ごはんに分けたとはいえ、これを2回で食べるのは多少の試練でした。

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