弘前・五能線の巻/2025

1.桜の桜の桜の、旅。

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4月の下旬に弘前・白神山地に行って来ました。ツアーで。ツアータイトルとしては「白神山地十二湖青池・桜咲く弘前公園・鶴の舞橋2日間」ですか。阪急交通社です。

2月頭に行った10日間の伊勢名古屋の旅を3カ月かけて書いてきたので、この4月の旅もけっこう前のことになりましたが、続けて書いちゃいますねー。これはそんなに長くはなりません。何しろ1泊2日だし、ツアーだから自分の意志で動いたところは少ないし。でもとても楽しかった。

そもそも。なぜわたしは今回(珍しくも)団体ツアーに参加したのか。――他人さまにはまったく関係ない、長い話ですが聞いてください。

 

昔なつかし、五能線。

昔は時刻表というものがありました。
いや、今もあるだろうけど。でももう絶滅危惧種でしょうねえ。

小学校高学年当あたりだったと思います。ある時初めて、家にあった時刻表を開いてみた。だが、中には数字がぎっしり並び、見ても何がなんだかサッパリわからない。親に訊いて見方を教えてもらいました。親が喜んで教えてくれた数少ないものの一つ。

当時でも時刻表の見方を知っている子供は少数派でしょう。まだネット検索が出来るずっと前――というより、コンピュータ以前のお話でした。

でもそもそもわたし、電車に乗る機会がなかったんですよねー。地域的にもっと電車が身近だった人もいるだろうけど、わたしが住んでいるあたりは日常的な移動はバス一択でした。子供だったのでなおさら。電車は長期休みの旅行の時か――それだって車で行くことがほとんどだったので、あまり経験はなかった。

しかし時刻表はなんだか好きだった。後年の旅行好きの萌芽かもしれません。在来線の電車を繋ぎ繋ぎ、遠くまで行くことを計画するのが好きでした。

そして時刻表の最初についている路線図を見るのも好きだった。地図帳の地図と比べてデフォルメされていたけれど、それはそれで味。へー、こういう風に繋がるんだ。この路線に乗ってここで乗り換えれば、ここへ着けるんだ。

この路線図を全て乗りつぶしたい。……そう思わなかったこともないけど、その実現可能性については小学生ながらわかっていました。さすがに全部乗れる気はしない。成長後、世の中には全線乗車を達成する猛者もいることを知ったけれども、わたしはその道を進まなくて良かったと思っています。だって移動を目的とするとゆっくり観光が出来ないじゃないですか。

見ているうちに、五能線という名前がなんだか気になります。なぜ気になったのかは不明。……今から考えると「五能」が何か異能力を連想させたのかも。「第六感」的な。五所川原と能代をつなぐ線で、「五」と「能」をそれぞれ地名から取っていたと気づくのは、(仙山線とか仙石線の由来を前々から納得していたにも関わらず)大人になってからでした。

……その後、五能線はわたしのひそかなアコガレになります。
秋田県かー。将来、ここの線路を通ることはあるんだろうか。いつかは通れたらいいなあ。

 

五能線は難しい……

でも五能線だけを目的に旅行を組み立てるほどの執着はなく。なにしろ地味。

しかしちょっと前に、こんなルート検討会をしました。

◎十三湖に行ってみたい!謎の中世の痕跡を探して。ルート検討会ですよー。

◎北東北の地方鉄道、コンプリートを目指す。ルート検討会ですよー。

十三湖を目指して、弘前、五所川原に行けると思うのよ。その上で五能線に乗って、秋田内陸縦貫鉄道を制覇。これなら行けるかも。

だがちゃんと調べると、「五能線に乗って、千畳敷と十二湖を見る」というミッションがものすごく難しかったのです。

弘前・十三湖・五所川原・五能線・秋田内陸縦貫鉄道となるとざっと7日か8日かかります。そうなると荷物がねえ。ガラガラ(注・キャリーケース)、出来ればスーツケースで行きたいし、そうすると移動移動のルートでは荷物がものすごく邪魔。特に千畳敷はガラガラ持っては行けない場所だし、コインロッカーもないのよね。そうなるとあっさり詰みではないですか。

レンタカーを借りて千畳敷と十二湖を回ると五能線は乗れないじゃん?
レンタカーじゃなく五能線に乗ったら、十二湖に行くためには途中で降りてバスに乗るしかない。
十二湖散策の時のスーツケースをどうするかという問題を置いておいても、バスの本数が少ないのよ!そして五能線の電車も少ないのよ!自由に降りて自由に乗ってという計画が出来ないほど、電車のスケジュールが限定されちゃうのよ!

十二湖で泊まればもろもろの問題が解決するのか?
でも十二湖で気軽に泊まれる宿泊施設はないのよ~~~~!

ややこしいなあ、五能線。と思ったまましばらく時が経ちます。まあそんなに急いで行こうと思っていたわけではないけど。

 

これは狙い目!

ある日、旅行会社のチラシにふと目が止まる。
おや?五能線?日帰り?千畳敷に行って十二湖青池へも行って……そしてリゾートしらかみ(←電車)にも乗れる?――おひとりさま歓迎?おやおやおや?

たしかこのツアーは日帰りだった気がする。日帰りで多分19800円。日帰りでは高い方ではあるが、何しろ自分で行こうとすると大変ハードルが高い五能線&十二湖、千畳敷ですよ。このくらいで連れて行ってもらえるのであればむしろありがたいとすべきなのでは?

そしておひとりさま歓迎なのも大きなポイント。なにしろ通常のツアーではおひとりさまだと追加料金設定がありますからね。この割高感があってツアーに参加する気になかなかなれない。これは一人参加でも同額。

99%行く気になってネットで検索しました。腰の重いわたしにしてはチラシを見てすぐネットをチェックするのはかなり早い方。予約状況はたいそう余裕があり、ツアーって最少催行人数が集まることは少ないから――けっこうな確率で催行中止になる――むしろその方が心配。今から外出するけど、夜に申込しよう。

そう思ったら、アナタ!夜にはもう満員になってましたよ!

えええええっ!と驚いて。3日くらい設定があるのが全部満員。リゾートしらかみってそんなに人気あるの?あー、さっき申込しておけば良かったー。後悔した。

 

満を持して。

そんなことがあったのが2年か3年前です。それ以来、チラシをしっかりチェックするも、その後出る五能線のツアーってみんな1泊2日だったんですよね。そして値段は4万前後。4万……。4万となるとお得感は無くなるなあ。さすがに1泊2日になると十二湖と千畳敷だけではなくて、他にも1、2カ所行ってくれるようだけど、そういうのは自分で行くから求めてないのよねー。

……と思っていたが。今回来たチラシの募集で考えた。(←多分2月頃の話)

今回のツアーのプランは、

弘前公園
鶴の舞橋
千畳敷
リゾートしらかみ乗車
十二湖青池

でした。鶴の舞橋も行ってみたかったところで、しかも公共交通機関では行きにくいのよね。弘前公園は一度行ったことがあるけどなー。わたしは桜にそれほど思い入れがないので、桜の時期の弘前公園は人混み的にむしろマイナスかもしれない。でも今回も一人部屋追加料金はかからない設定。うーん、それほどお得感はないけれども……

行きましょう!!今回!

正直、五能線がチラシに載るたびにいちいち気にするのに疲れた。最初だけ日帰りで、その後5、6回、1泊2日のプランしか出てないってことは、再度日帰りに戻ることはなさそう。鶴の舞橋も大いにプラス。弘前公園120分滞在というのもツアーにしてはゆとりある日程なのでは?安くはないけど高くはないということにして、心を決めましょう!

というわけで、行くことにしました。39900円。出発は4月24日。むしろ桜のピークが過ぎた方が人が少なくてありがたいかも。まあわたしは基本的に五能線を走れれば長年の念願がかなうので、その他のことはオマケです。あ、鶴の舞橋は少し楽しみだけども。

というわけで、旅行の前段の話でした。次回から旅が始まります。

 

 

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