奈良/Nara:2014

13.東大寺大仏殿。

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大仏殿が大きいのはわかっていたことだが、今回は改めてその大きさを実感した。
ある一定の大きさを超した建物にはそれだけでオーラがある。ドキドキするよ。
入口の階段付近まで来て見上げると、のしかかってくるような重量感。
昔はもっと大きかったっていうんだから。国際規格だね。

堂の中は暗くて、写真のピントが合わなかった。
ブツ多数。大仏以外の仏像もだいたいデカイ。

ここで一番興味を惹かれたのが、大仏蓮華座の復元。

大仏の座っている蓮華座の花びら一枚を復元して、そばで見られるようにしてくれている。
横3メートル、高さ1.5メートルくらいだろうか……。そこまででかくはないか?
線描で、菩薩像などがみっしりと描かれている。

実際に人目にふれることは少ないであろうこんなところまで、ここまで手の込んだ装飾を施しているとなると、
天平の大仏開眼は本当に国家の財力を傾けた巨大プロジェクトだったんだなあ。

こういう宗教的巨大イベントって、
……伊勢神宮の式年遷宮、出雲大社の式年遷宮くらいは思いつくが、
それらはたしかに巨大プロジェクトだろうけど、反復性のあるものなので、一回ごとの規模は比較にならないと思われる。
匹敵するのは――日光東照宮造営くらいか。わたしの知識の範囲内では。

この線描の菩薩と、全然巧みさのない落書きみたいな天人の出来栄えの差がオモシロイ。
なんでこうなってるんでしょうね?天人は、わたしでも描けそうな下手さ加減。超適当。
そこがまた良い。

とにかく大仏殿は観光客が多い!奈良の観光客は大仏しか見ないのかと思うほど!
いろいろあるでしょう、見どころは。

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なんだかんだ言って、14時くらいになっていて、オナカすいた。
大仏殿の門前町に食べる所なんかいくらでもあるだろうと思ったが……けっこう歩かないと無いんですね。
わりと妥協して、角の店に入って親子丼を食べる。950円のわりには若干不満な内容。
観光地価格だししょうがないけど。だからさっき茶粥を食べておけば良かったのだ!まだクヤシイ。

だが、この店では外国人の客が多くて面白かった。
隣の隣のテーブルの一人旅の外国人が、食事の後に「何か甘いものない?」と訊いていて。
メニュー少な目の店だったので、甘いものといったらぜんざいくらいしかない。

さて、そこでぜんざいを英語で説明出来るか……わたしは店の人が何て言うか、興味津々で聞き耳を
たてていたのだが、さすが観光地奈良の食べ物屋、動じず全て日本語。
外国人の方も言葉も通じない日本で一人旅をしようってくらいだから、動じず
「じゃあそれ食べてみるよ」。
やはりコミュニケーションは言葉ではない。意志だ。

なんですかね。sweet beans soup?with stickey rice cake?
でもよく考えてみると、わたしは粒あんギライでぜんざいそのものを食べたことがなく、
中に入ってるのが団子なのか餅なのか、白玉なのかよくわからないなあ。
日本語でもわからないのに英語で説明出来ないなあ。
そもそも団子と餅と白玉の差を英語で説明出来ない。
ちなみに、隣の隣のテーブルからは「美味しい!」という声は聞こえてきませんでした。

奈良はわたしが今まで行った日本の観光地の中で、一番外国人観光客が多かったところ。
アジア系は区別がつかないのではっきりしたことはわからないが、半分内外は外国人ではないかと思った。
日本人はあんまり奈良には行かないんだよね、きっと。
古都としては京都と同じくらい魅力的だと思うのに、京都ファンはやたらといるイメージに対して、
奈良のファンは根拠はないがその1割くらいだろう。
いいとこなのにねえ。奈良。

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