そもそも、台湾に来た最大の目的は故宮博物院なのだが、てきとーに回っているうちに
最終日になってしまった。まあ最後の締めをゴーカに、という意味ではいいのか。それで。
のんびりと、9:40にホテルを出て。
故宮博物院の最寄駅は地下鉄の士林駅です。前日行った士林夜市は近くなんだけど、
士林夜市の最寄駅といったらそのひとつ前の剣潭駅。ヤヤコシイね。
でもぶらぶら見ながら歩くつもりなら、士林駅から士林夜市もそう遠くはありません。
士林駅から故宮博物院はバスで行く。
もっとがっつり案内板があるかと思ったらそうでもないから、バスの案内板をちゃんと見て吉。
バス停は駅から少し先。Cのバス停に行って、304番、紅30、815番とかで行けるんだよ。
で、バス停まで行ったとたんにそのバスが来たから慌てて乗ったところ、
乗ってから気づいたが、「もしかして逆方向では?」
台湾は日本と違い右側通行だから時々方向感覚が狂う。車内の路線図を見ると、やっぱり間違ったっぽい?
次のバス停が逆方向に向かっているバス停だったような?
泡を食って、隣に座ってた人に聞く。
英語で話しかけたんだけど日本語が返って来てびっくり。
日本人でした。やっぱりアジア人は区別がつかない。
バスは正しい方向行きのものに乗っているらしい。その後、少し話をして、
「もしかして東北の方ですか?」と言われた。お父さんが福島出身で、わたしの話し方は
そのイントネーションを彷彿とさせるらしい。
最近は日本人の観光客が増えた、と言っていた。
まあわたしが来るくらいだからムべなるかな、ですが。多分、近年は韓国や中国には何となく
行きにくくなって、その層が台湾に行くんだよね。
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そして故宮博物院。
故宮博物院は、デカイデカイと聞いていたわりには小さかったのでびっくりした。
その成立経緯上、そこまで大量の収蔵品ではなかろうとは思っていたが……でも元々の清王朝の財宝が
想像を絶するくらい膨大なんでしょ?そしたら、そこから持って来た上物の数だって相当になるはず。
と思っていたので、……うーん、国立博物館より小さいよね?
実は国立博物館には数十年前に1回?2回?しか行ったことないのであまりわからないのだが。
仙台市博物館の4倍くらい?まあ多めに見ても6倍。わたしの想像していた3分の1くらいの大きさだった。
それに伴って収蔵品も想像よりだいぶ少なめ……
V&Aとかルーブルまではいかなくても、オルセーとか大英博物館に近い広さまでイメージしてたからね。
多分一日いても見切れないから、陶器と仏像、時間があったら工芸を見ようと予定していた。
そしたらさー。仏像関係はほんとに少なかったね!ほんと一部屋二部屋だけ。
そんなにインパクトのあるものもなく。北京の故宮からの選りすぐりの逸品なら、
もう少し「おおっ」というものを期待したのだが。
まあちっちゃいのしか持ち出せなかったというのは聞いたことあるから、大きさは仕方ないが。
工芸は、たしかにもうちょっと力を入れて見ても良かったけれどね。
でも「清 象牙鏤彫提食盒」はじっと見た。……今は記憶が薄れているけれど、これはすごかったよ!
薄皮一枚の奇跡。象牙で出来たレース。精緻な仕事は日本人の専売特許だと思っていたが、
中国にもここまで出来る職人がいたんだなあ。
よくもまあ、壊さずにここまで運んで来たよ。退却時の混乱の中。
清朝皇室文物も、なかなか良かったけどその域をそうは出ないかもなあ。
もっと知識があってじっくり見れば面白いんだろうがなあ。
やっぱり文物となると実際の物体と同じくらい、その来歴、エピソードが重要になってくるから、
知識がないと真髄はわからないんだろう。
古代銅器類がかなり面白かった印象が……。いや、でももう記憶は薄れている。
1Fの左側で現代アートのエキシビをやっていた。
どんなんだったか、というとこれがまた思い出せない感じ。なんかお遊び系で、ギラギラやってましたよ。
何しろこっちは説明文が読めないので(そして現代アートはコンセプト抜くと骨なしなので)
多少面白みを感じつつ、やはり現代アート嫌いの血は乗り越えられず。
故宮博物院、次に続く。