いろいろ徒然

◎貧乏性の「アクリル絵具初心者」向けの画材の使い方、3つ。

投稿日:

徹底してお金を使わない!とまでは思わないのですが、なるべくお金は使わないのが好きです。すなわち貧乏性。程度が大事ですが、お金がかからない絵の描き方を(それなりに)追求しています。

まあここまでせんでも、という部分もありますが、貧乏くさいのが気にならなければおすすめな方法も多少。もちろん道具にこだわらない初心者向けの方の話です。わたしのような、よちよち歩きのお絵描き初心者向け。上手くなれば道具にもこだわらずにはいられないでしょうからね。

 

パレット。

アクリル絵具は水溶性、乾くと耐水性になる画材です。耐水性になるということは、水で洗っても落ちない。

そういう理由でアクリル絵具用のパレットは、よくあるプラスティックではなく、陶器か紙パレットがおすすめされているようです。動画ではプラスティックのパレットにアルミホイルやサランラップを巻いて使っている人を見かけました。それもいいけど、そういう風に使うとアルミホイルやサランラップ、けっこうな量を使いますよね。いちいち巻いたりするのも面倒だしゴミも出る。

手間を考えても紙パレット一択。しかしそこで考えた。
――紙パレットって結局「紙」ですよね?これはチラシの裏でもいいのでは?

実際に使ってみたところ、チラシで全然大丈夫でしたー。普通の紙の上にアクリル絵具をしぼって普通に使うだけ。何の問題もないと思う。白ければ。白くなくても別に使えるけど、さすがに色がわからないほど賑やかなチラシだとダメですよね。

唯一の欠点は、水を大量に使って絵具を薄めた場合には紙を通って下に絵具が染み出てしまうことくらい。これは下に何かを敷いて使うことで簡単に解決します。なんでもいいと思うけど、わたしはクリアファイルを使っています。汚れてもいい要らないやつ。出来れば色がついてないものを推奨。

季節柄、扇風機を使うようになったので、チラシの紙をクリアファイルと一緒にダブルクリップで挟んでいます。絵具が載っている紙が、風で飛んだらかなり悲惨なことになる……。恐ろしい。

紙パレットは、たとえばこういうもの。


ホルベイン ペーパーパレット S 121263

1回約20円もかかることを考えれば(そして無くなったらいちいち買わなきゃいけないことを考えれば)、チラシを使えば0円。これはおすすめ。

――何でもある100均でもさすがに紙パレットはないだろうと思いましたが、念のため検索したところ、……あるんですねえ。100均に。ペーパーパレット。世の中の全ては100均にあるなー。7.5センチ×10センチ、35枚入りで110円。恐るべし、100均。

でもこれは基本的にネイルで使う物みたい。絵具で使うのも全然問題ないだろうけど、大きさが少し足りない気がしますね。その4倍くらいのサイズは欲しい。

パレットは紙とクリアファイルで十分。

 

筆洗。

中学校まで使っていた筆洗はとっくに処分してしまっていたので、絵を描き始めるにあたって筆洗を買うつもりで100均を見ました。でもあったのはど黄色のバケツ型。もっと場所をとらず、色もせめて白の筆洗が欲しいんだけど。ちゃんとした画材屋さんにいかないと種類はないみたいです。

その時ふと、キッチンの隅に積んであったプラスティックケースに目が停まりました。イチゴやトマトが入ってたようなケースですね。そのまま捨てるのがもったいなくて、一定の量を取っておいた。それに水を入れて筆を洗ったら、……これ十分筆洗として使えるじゃないですか。

筆洗の理想を言えば粗洗い→仕上げ洗い、と絵具に加えるきれいな水、と最低3つに分かれているのが欲しい。が、ケースを3つ並べて使うのはめんどくさい。なのでプラスティックケースは2つにして、粗洗いを念入りにし、仕上げ洗いの水は極力汚さないようにしました。仕上げ洗いの水と絵の具の加水は兼用。

2時間程度使う分にはだいたい大丈夫。たまに仕上げ洗いに失敗し、濁ってしまうことがありますが、そういう時はいさぎよく水を入れ替える。

プラスティックケースを2つ別々に運ぶのは面倒なので、食品トレイの上に載せて運んでます。もちろん食品トレイでも何かの板でもなんでもいいです。

目下2ヶ月ちょっと使った段階でそろそろ別なケースにしようかなと思うくらい汚れて来ました。でもこの2ヶ月、ほぼ洗わないできてこれですからね!これが筆洗だったら使ったあとに毎回いちいち洗って乾かして、5倍くらい面倒な作業をしていたことでしょう。プラスティックケースなら使ったらすすぐだけ、汚れたら捨てるだけ。楽~。

楽だと絵を描くハードルが下がります。アクリル絵具は水彩絵具と比べて汚れやすいらしいですから。楽なのがいいです。

 

支持体。

支持体。支持体ってなんやねん。普通の日本語でいうと紙とかキャンバスのことのようですよ。知らない言葉で初めて絵を描く人をびびらそうとしたってそうはいかないからな!……と意味なく威嚇してみる。

そもそも支持体などと言われなくても、絵を描くこと自体おっかなびっくりの初心者にとっては普通の画用紙さえハードルが高いんです。あんなに厚くて立派な紙に、捨てるしかないであろういたずら描きを描き続けるなんて、マングローブの林のことを考えると大変忍びない……。

チラシの裏。

というわけで、わたしの初期の支持体はチラシの裏でした。

チラシの裏ならね。罪悪感なしにどんどん描ける。チラシはメモ用紙用にたっくさんとってあるの。引き出しがいっぱいになるくらい!メモっていってもほとんど使わないから、時々引き出しから溢れて処分しなきゃならない。正直言って余っている。

……しかし普通のおうちで余るほどチラシをとっておいてる方も少ないと思うから、わたしのおすすめはコピー用紙です。コピー用紙ならあるおうちも多いでしょう?最初に練習するならそこから始めても全然OKだと思います。もちろん画用紙で始めても問題ないわけですが。

でも薄い紙を使うメリットもあります。

描き始め、最初は小さなカットから練習するといいと思うんですよねー。りんごやマーガレット、花や木など好きなモチーフを繰り返し描く。最初から全部が全部成功するということもないでしょう。失敗したものを捨てて、成功したものを切り抜いて、スクラップブックに貼っておく。

物事はトライ&エラー、&達成感&反省。ですね。「これも描けた!」「でもここをもうちょっとこうすればもっといいかも……」の繰り返し。達成感と共に出来なかったところを点検することで上達する気がする。スクラップにするとそれが簡単に出来ますよ。

貼りつけるには薄い紙の方が貼りやすいです。スクラップブックの作りはある程度厚みがあっても大丈夫なようになっていますが、画用紙だと少し厚くなりすぎる。まあ多少ですが。

なお注意点として、薄い紙だと絵具が通ってしまう場合があります。通常の場合は大丈夫なのですが、アクリル絵具を水でかなり――シャバシャバになるくらい水で薄くして使うと裏にうつってしまい、テーブルが汚れてしまうかもしれない。念のため2枚重ねて使うことをお勧めします。あるいはパレットと同じようにクリアファイルの要らないやつに重ねて使うと安心かもしれませんね。

セリア「SKETCH BOOK 厚口タイプ 40シート」

チラシ期を過ぎたら(それと並行して)、100均のスケッチ用紙を使っています。
セリアで売っている「SKETCH BOOK 厚口タイプ 40シート」がおすすめ。厚めなのがいいです。切り離せるタイプのもの。わたしは現状これに描いてます。最初の頃はこれが本番、今は練習に使うようになりました。

これの周りをマスキングテープで囲ってから描くと、白い額縁をつけたようでそのまま飾れます。実はマスキングテープをはがす時にはだいぶけば立ちますが、そこは目をつぶることにする。紙に描く場合は大なり小なりあるあるだと思いますし。

黒の画用紙に描くのもおすすめ。

わたしがアクリル絵具に憧れたのは、濃い背景の上に淡色をべったりと重ねて描けるからだったんですよね。たとえば真っ黒な背景に真っ白のマーガレットを描くことが出来る。水彩だとそういうものは描けないじゃないですか。憧れがあった。

しかし「濃色の上に淡色」というのは実はそう簡単には出来なくて、解決法を見つけるまでいろいろ悩んだりもしたのですが、それについては別に書きます。

背景を黒に塗って白いガーベラを描くことが出来るようになって(その時描こうと思っていたのはマーガレットだったのですが、結果的にガーベラになった)、嬉しかった。でも背景をいちいち黒く塗るのがけっこう面倒でした。絵具もわりと使うしね。

これは最初から黒い紙に描いたらいいのでは?と100均の画用紙コーナーで思いついた。買って帰って描いてみたらそれでOKでした。もちろんちゃんとした絵を描く時は背景を省略しちゃダメだと思うけれども、練習で黒の背景に描いたらどんな効果を生むかというのを見るためなら黒の画用紙でもいいですよ。

これでろうそくとか夜桜を描きました。ろうそくは成功したけど夜桜はうまく描けず、2枚描いたけど2連敗です。がんばる。

あ、それから黒画用紙に限らず、いろいろな紙に描いてみると面白いですよ。色や模様、が違うと雰囲気が変わり、気づきがある。貧乏画材とは違いますが。

 

貧乏性な人はやってみてください。

以上、この3点がわたしが使っている貧乏性のための画材でした。まあ支持体のチラシの裏は極端なので、あまりおすすめは出来ないけれども。コピー用紙くらいでいいかもしれませんね。でもパレットをチラシの裏にするのは気に入っています。

現在はバラを描けるようになりたいなーと思っています。練習してもなかなか出来るようにならなくて、かなり難しいんですよ。ちゃんと写実的に描くのは無理だから、簡易的に描く方法をいろいろ模索してます。イラストと写実の中間くらいの描き方で一つ方法は見つけたのだが、もうちょっと写実に寄せたいんですよねー。

心置きなく色と遊びましょう。

 

 

関連記事

 

◎アクリル絵具を買って2ヶ月経って、モネの「睡蓮」をマネして思うこと。

◎絵を描いたことがない人が、アクリル絵具を買って1ヶ月経ちました。その1。

◎12年ぶりの物欲!それはアクリル絵具、63色セットでした。

 

-いろいろ徒然
-,

Copyright© 旅と風と日々のブログ , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.