ラヴェンナを例えて言えば、奈良のような町だろうか。
紀元400年頃には西ローマ帝国の首都だったこともある。
だが今は町の規模も小さく(人口15万人程度)、駅前の通りにも派手さは全くない。
まあヨーロッパでは駅は町の外れの方にあることが多いので、駅前の佇まいで賑やかさを
測ることも出来ないんだけど。
町の中心は駅からまっすぐ歩いて600メートルくらいにあるポポロ広場。

Piazza di Popolo.

The city hall.
やっぱりこじんまりとしている。観光客てんこ盛りのヴェネツィアに比べたら寂しい気もするくらい。
でもこれくらいが滞在としては楽かな。普通の人が住んでいる普通の町という感じで。
ここでは2泊する。ホテルはポポロ広場から30メートルくらい、場所至便の
ホテル・チェントラーレ・バイロン。


The hotel centrale Byron.Good and cheap hotel.
ここは値段が安くて、たしか5000円しない。
それなのにきれいで明るくて広さもそこそこあって、大変居心地のいい!ホテルでした。
現代的でビジネスホテル風だけど、わたしはこのくらいなら何の文句もありません。
フロントのおばさんもポーター?のおじさんもいい味。
またラヴェンナに行くことがあれば再びここに泊まる。
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事前の予定では、到着日にラヴェンナの町をあらかた見て回って、翌日はサン・マリノ共和国に
行こうと思っていたんだよ。サン・マリノはイタリアの中にある、世界で5番目に小さい国。
サン・マリノは多分行って帰って翌日1日かかるだろうけど、
その次の日のボローニャ観光を諦めれば、夕方まで丸々いっぱいラヴェンナを見たっていいんだし。
でも何か――疲れた。今回サン・マリノは割愛しよう。
今日と明日でのんびりラヴェンナを見て、それからゆるゆるとボローニャへ行こう。
疲れた時は休むのが基本。
そもそも自由自在に日程を変更出来ることが、一人旅のメリットではないのか。
そう決めたらなんだか逆に元気が出たので(^_^;)、30分ほど休んだ後、15:30ホテル発。
少し町から離れているので行こうかどうしようか迷っていた
サンタポッリナーレ・イン・クラッセ教会に行こうと思いつく。
フロントで行き方を訊いたら、ポポロ広場のキオスク(ニューススタンド的な売店)で
バスのチケットを買って、カドゥーティ広場へ行ってバスに乗りなさいと地図を渡してくれた。
うんうん、チケットね。カドゥーティ広場ね。
ポポロ広場のキオスクはすぐそばにあり、そこのおじさんが気持ちの良い人で何だか嬉しくなる。
カドーティ広場もまっすぐ行って300メートルくらい。わかりやすい。
ポポロ広場とカドゥーティ広場を結ぶ道は、多分ラヴェンナのメインストリートの一つ。
初めての場所の初めての道を歩くのは――わくわくする。
こういう時、きっとわたしは妙ににやにやしながら歩いてるんだろうと思う。

The church of San Francesco.
カドゥーティ広場の近くのサン・フランチェスコ教会は、その佇まいがなぜか気に入った場所。
観光名所というほどの場所ではないのだが。
メインストリートに面しているので、ここはその後も何度も通った。
その度に何となく去りがたい思いがする。不思議だな。聖フランチェスコに思い入れはないのに。
――そう言えば、ここのすぐ裏にはダンテの墓があった。
暇を持て余した詩人に引き留められていたのかもしれない。
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行きたい方向のバスはそこそこ本数があるらしく、それほど待たずに乗車。
例によって運転手さんに「サンタポッリナーレ・イン・クラッセ」と告げておく。
そう言っておけばそこで降ろしてくれる。降りる場所を間違えないか心配しながら
乗っているよりずっと確実。
……ちなみにこの“サンタポッリナーレ・イン・クラッセ”という名前に苦労した。
最初に“サンタッポリナーレ”と覚えてしまったので……今に至るまで修正出来ていない。
まあどっちを言おうが通じないことはないと思うんだけど。外国語ムズカシイネ。
ところで、イタリアのバス停はこんな感じ。

Bus stop.convenient.
電光掲示板で、自分の行きたい方向のバスの時刻がすぐわかる。
これはわかりやすくて良かったですねえ。