本を読むこと

◎有隣堂さんのyoutubeが楽しい!久々に本屋さんに行きたくなりました。

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昔、本屋は楽園でした。

本屋さんが大好きでした。

小学生の時は一番連れて行ってもらってうれしい場所は本屋だったし、中学生の時はほとんど毎日本屋に寄っていました。毎日行っても本の在庫状況がそんなに変わるわけもないのに。

面白そうな本がないか。次の月のおこづかいで何の本を買おうか。そして立ち読み。夢中で読んで、ついうっかり1冊読み終わり、本屋なのか図書館なのかわからないほどでした。「本屋一軒丸ごと欲しい!」と思っていた頃の話です。

高校生になってからはそれほど本は買わなくなりました。図書室に入り浸るようになったから。多分現在も各学校ではひっそりと生息しているだろう「図書室常連」として3年間を過ごしました。常連同士にはひそかな競争意識もあり――借り出した本の数を競ったりもしていました。ほぼ一日一冊読んでいたのはこの頃。

一番本をせっせと買っていたのは大学生の時。何しろ大学生協では本が10%引きですからね!人生で初めて出会う本の値引き。この時期はうれしかったなあ。バイトもしていましたし、この頃は1度に3、4冊買うことも出来た。中学生の時は月に3、4冊しか買えなかったのに。1回に3冊買って帰るのはとても豊かな気分でした。

が、社会人以降、本を買う習慣はほぼなくなります。なんとなればがっつり図書館派になったから。通勤途中に手ごろな図書館があったことと、……本を置くスペースがそろそろ満杯になったのです。それまでも「字の本は文庫で買う」を掟とし、なるべく省スペースを心がけていたのですが、それまでだいぶ買いましたからね。

図書館派になって良かったことも多々あった。読みたい本なら何の本でも読めます。市内の図書館にありさえすれば。仙台市内の図書館は相互に取り寄せをしてくれます。わたしの読みたい本のうち、だいたい9割くらいは見つかりますね。ネットで予約も出来るので、最大10冊が図書館に行くだけですぐ手に入る。便利な世の中。

が、本屋で本を物色する時間はかけがえのないものだったな、と今になって思います。今、本屋へ行っても見るのは本じゃないんだもの。カレンダーを買いに行ったり、プレゼントにするものをなんとなく探しに行ったり。それは昔やっていた、「本を狩る」のとは全然違うもの。本との出会いを求めてわくわくする心は、残念ながらもうない。

 

仙台の本屋事情も変わりました。

地元の本屋さんが本当に減りましたね。仙台の街なかにあったのはアイエ。タカヤマ。金港堂。丸善。本屋のはしごもよくしましたし――しかしそんなに何冊も買うわけにはいかないから見るだけ――待ち合わせをする時もたいてい本屋さんでした。

これらの本屋は今から考えれば小さかったのですが、近所の小さな本屋さんと比べれば十分満足な品ぞろえでした。郊外型の大書店はまだなかった。アイエとタカヤマ本店はほぼ向い合せに店がありましたよね。どちらにも行くのがお約束。片方だけでは義理が悪いじゃないですか。

他の人の意見も聞いてみたところ、協同書店、協裕堂、宝文堂の名前もあがりました。ああ~、あったねえ、それらの店も。宝文堂は看板は思い出せるんだけど、場所が思い出せない……。

近年、本屋の顔ぶれがすっかり変わりましたね。街中にあるのはジュンク堂、あゆみブックス、ヤマト屋書店、昔とは場所を変えて丸善、全て大規模。大きい本屋さんは品ぞろえが良くて有難いのですが、路面店の気軽さが懐かしい気がします。

そして郊外には蔦屋書店、八文字書店、紀伊国屋。全国区の本屋チェーンばかりになりましたね。紀伊国屋には長年お世話になっているし、蔦屋書店も面白いところです。こういう本屋さんがある時に、中学、高校時代を過ごしてたらどうだったんだろう。当時以上の宝の山感を味わえたんだろうか。それとも毎日でも寄れる距離に小さいながらも2軒の本屋があったことの方が幸せだったんだろうか。

――片思いの人と時々本屋で会えたから、毎日寄れる小さな本屋さんで良かったかな。

 

有隣堂さんのyoutubeが面白い!

と、久々に本屋さんのことを思い出しているのはなぜかというと、最近見た有隣堂という本屋さんのyoutubeがえらく面白かったからです!本屋さんのyoutubeがこんなに面白くていいのか。なんで面白いんだ。

わたしが最初に見た動画はこれでした。

このブッコローというキャラと、正体不明の岡崎さんという方のやりとりが面白過ぎる。まるで漫才。これで台本無しなんて信じられない。ブッコローの毒舌は癖になるし、岡崎さんの言動も想像を裏切る。動画の回が進むにつれてさらに面白くなっていきます。息ぴったり。というより、噛み合わなさ加減に磨きがかかっていく。

そもそもガラスペンって前から好きだったんですよねー。だって実際に見るとほんとにきれいなんですもの!この動画を見て、意外に手軽なものだと知りました。水で洗うだけで色変えが出来るのなら、手紙一枚を何色か色を変えて書くことも可能。嗚呼、想像しただけで素敵。うっとり。

インクにも前々から憧れていた。今、インクの世界はかなり奥深いことになっていて、手作りのインクが作れるところもあるそうなんですよ。文具好き、色好き、グラデーション好きのamairoは、許されるものならば何百色もインクを揃えたい。ずらっと並べて悦に入りたい。

ちなみにガラスペンの動画に出て来る「キムワイプ」。なんじゃいな、それ?と気になったので、キムワイプの動画を探して見てみました。

これでわたしは有隣堂さんにハマりましたね。一体どこの世界に、会社の公式youtubeチャンネル、しかもその一発目の動画であんなオチを使ってくる人がいるのか!それをやる人も人だが、許す会社も会社だ!

有隣堂さんは神奈川県を中心に展開する書店さんだそうです。――つまりわたしは行ったことはありません。つい先日このyoutubeを見て一気にファンになりました。あ~、行ってみたい~。

有隣堂さんのyoutubeは企画がかなり優秀でバラエティに富んでいます。いろいろあるのですが、わたしはやっぱり上記の「文房具王になりそこねた女、岡崎」さんシリーズが好きです。あとは「古文訳J-POPの世界」。アルバイトにしてこのクオリティ。有隣堂さんの底力を感じます……!

こちら第一回目ですが、回を追うごとに味わいが増していくので、ぜひ全6回全部見てみてください!

あとはねー、「夜の書店を徘徊する」回とか「新明解国語辞典」の回とか。基本的にどの動画も面白いです。これだけ猛者が揃う有隣堂は只者ではない。

 

本屋さんでわくわく。

正直、今はもう、めったに本は買わない。買う時はAmazonか楽天ですよ。ジャケ買い、というか表紙買いはもうしない。基本的に再読はしなくなっているから、買う意味がないというか……。でも久しぶりに本屋さんにわくわくした。こういう本屋になら行ってみたい。そして心ゆくまで素敵な文房具を買いたい。……これは夢のまた夢ですが。

有隣堂さんのyoutubeの更新は週一回。面白いのでもっと出してくれ!と思うのですが、このクオリティの動画を作り続けるのは大変だと思います。週一の動画を楽しみに待ちます。がんばってください。出来れば岡崎さんを多めに♪

 

 

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