いろいろ徒然

◎国語辞典からの挑戦状。突然「雑巾」で2000字。

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一つの任意の単語からの発想で2000字くらいを書くというチャレンジを時々やっています。お題はあてずっぽうに国語辞典を開き、そのページの左上に書いてある最初の単語を採用。その単語から話を発展させるのですが。

書いている間は検索で調べるのは禁止。あやふやなことでも記憶によって書いて、書き終わったあとで答え合わせをします。

国語辞典を開いたところ、今回のお題は「雑巾」でした……。

雑巾:(縁や板の間などの)よごれをふきとる布。

 

お題は「雑巾」。よーい、どん。

わたしは雑巾が嫌いだ。

果たして世の中に雑巾好きな人はいるものでしょうか。きれい好きな人、掃除好きな人は一定数いると思うから、そういう人にとって雑巾はお友達なんだろうか。昨今、家事のプロとして有名な人たちは、わたしが、たとえば鉛筆に愛着を持つように雑巾に対して愛着を持つのだろうか。

小さい頃から雑巾が嫌いでした。幼稚園の頃から雑巾がけを仕込まれたけれども、ずっと母から小言をいわれていました。いわく、適当に拭いている。雑巾がきちんとしぼれていない。たしかにそれは事実で、掃除は常に親子ゲンカの種でした。

特に「雑巾をちゃんと絞らない」というのは繰り返された小言。子どもが大人と同等の力を持って雑巾をしぼるのは、なかなかハードルが高いと今になって思う。一所懸命やれば子どもながらに母が満足する程度には絞れたのかもしれないが、嫌々やっているので、そもそも一所懸命になれない。

雑巾という物体がそもそも駄目だったですね。雑巾とはわたしにとって、灰色の、なんだかおっかない物体でした。触るのも怖い。これが可愛い花柄のタオルででもあればもう少し積極的に取り組む気になったかもしれない。

そんな雑巾を使って、駄目だ駄目だと怒鳴られながらやらされる掃除は本当に嫌でした。正直にいうと過去形ではなく、わたしは掃除が今でも嫌いです。

――が、わたしは変わらないけれども、世の中は変わるものですねえ。
数年前のこと、100円ショップで雑巾の存在に気づきました。そうか、雑巾も売っている時代か。昔はいろいろな用途で使った布巾やタオルが使い込まれ、布人生の最後の総仕上げとして雑巾になったものですが、今は最初から雑巾として製造される時代。

100円で何枚だったかは覚えていませんが、値段としては気兼ねなく――なんだったら使い捨て感覚で使える。わたしはもったいない精神が染みついている方ですので、実際に使い捨てをすることはないでしょうが、使い捨て出来るという安心感は大きい。

せめて子どもの間だけでも新品の雑巾を使えたらなー。その後の人生を掃除嫌いで過ごすくらいなら、このささやかな贅沢は有効だと思う。まあ当時は100円ショップなんてないわけなんですけれども。

雑巾についてはもう一つ、思い出すことがあります。

国民的アニメと言われる「サザエさん」。あれが長谷川町子が描いた4コマ漫画だったことはご存じでしょうか。その中にこんな話が。

サザエさんとフネさんが笑顔で言い合っています。「冷蔵庫や洗濯機のない頃と比べて、家事は楽になったわね」「そうだねえ」楽しそうな2人を物陰から見た波平さんは釈然としない顔。マスオさんとこんな会話を交わします。「そのうち自動雑巾しぼり機なんてものまで出来てしまうんじゃないだろうか」

台詞はうろ覚えですが、波平さんの台詞が4コマ目のオチでした。――が、現代ではこれがオチとして成立しないですからね!雑巾しぼり機よりも時代はもっと進んで、掃除機が自動で掃除をしてくれるんですから。なんだったらダスキンのモップ・雑巾交換サービスもあります。長谷川町子が想像も出来なかった世界でしょう。まさに今昔。

ところで、掃除の分野で物質文明がもう一段階進むとしたら、それはどういう形態のものでしょうね?

ロボット掃除機は少しずつ性能を上げているとはいえ、使うためには床に段差がない、小物が散らかってないなど、けっこう人間側に要求する条件も多いようです。人間側の条件がもっと緩和されるためにはまだ時間もかかりそう。すみっこや水回りなども掃除できるような掃除機が出来るのか。

結局、究極のロボット掃除機よりも、万能人型ロボットの実現の方が早いの可能性もありますね。「デトロイト: Become Human」というゲームの設定では一家に最低一体、家事型や介護型などの家庭用アンドロイドがいる――そして人間の仕事がなくなり、町に失業者があふれる――未来は2038年と設定されてます。あと18年。そこまでいくかなあ。

わたしが子どもの頃はテレビ電話は完全に未来の話でした。実現するのかどうかもはっきりしない未来。変化スピードは加速度的に速くなっていて、現在から18年後の変化は、現在から18年前までの変化とは比べ物にならないでしょう。

わたしは今でも「世界はこんなに遠くまで来てしまった」と思うことがあります。18年後にはきっともっとそう思う。

 

答え合わせ。

これで約1800字です。こんなところでしょうか。答え合わせをしていきます。

雑巾の歴史。

今回あまり答え合わせをする箇所がないなあ。

絵図が残っていて、確実に「あった」と言えるのが、鎌倉時代の「棒雑巾」だそうです。棒に横木を取りつけ、そこに布を巻いた(あるいは垂らした)もの。まさにクイックルワイパーじゃないですか!

手に持って使う布としては室町時代、使い古しの木綿を縫い合わせて使ったのは江戸時代から。――そうすると平安時代以前の掃除はどういったもので行われていたんでしょうね?

株式会社ダスキンは大阪府吹田市にミュージアムを持っているそうです。2階がおそうじ館。

ここで掃除の歴史が学べるとか。

棒雑巾と羽箒が代表的な掃除用具のようです。羽帚なんて本来、ほんとに羽がついていたんですねえ!しかも羽が1枚~数枚で、ボリュームがないことおびただしい。これでは掃除もはかどらなかろう……。

箒は実際に塵やホコリを払うものであったのと同時に、抽象的な穢れを払う神具という側面もあったそうですね。どちらが最初かはわかっていないらしい。正倉院御物に、ぱっと見ではどう見てもただのハンディ型の竹箒にしか見えないものがあるのですが、それは光明皇后も使ったというアリガタイ祓いのための道具だそうですよ。

雑巾が出て来た時代がぐっと下がるというのは考えてみれば納得。

昔は布は貴重品だったでしょうからね。布をふんだんに使えるのは上流貴族だけで、下級貴族や庶民たちは布を最後まで大切に大切に使ったはずです。何しろ今のように生地屋さんがあるわけではなく、織らなければ手に入らない。

古代から布は税金として納められていました。教科書で習った租庸調ってやつ。庸が布か塩、あるいは米で、調が主に布だったようです。平安時代の貴族社会ではちょっとしたお祝いやお礼に反物を送ったりした。必要性が高かったからたくさんあっても困らないということでしょうね。

雑巾の値段。

100均で3枚入りのものが主流のようですね。自分でわざわざ買うことは多分ないと思いますが、買うという選択肢があるのは大変うれしい。もちろんもったいないオバケのわが家では古タオルからの雑巾ですよ!

小学生のお子さんがいらっしゃるおうちでは、学期初めに持っていく雑巾を新品にするか、使い古しのタオルにするか、考えどころのようですね。学校によっては新品のみと決まっているところもあるらしい。そういうの、「新品ですよ」「古タオルリメイクでもいいですよ」と予め決めておいてくれれば楽ですのにね。

サザエさん。

さすがにこの話の出典は出て来ない……。記憶が正確かどうかは不明です。もし探すとしたら、朝日文庫から45巻で出ています。


サザエさん 全45巻 完結コミックセット (朝日文庫)

いや、わたしはエンリョしておきます。

今だったら波平さんの「どうなの、それ」も共感を得られないだろうなあ。ポテトサラダぐらい発言もちょっと話題になりましたよね。

わたしもポテトサラダは作りたくない。手間に結果が見合ってないと感じる。あんなに手間をかけても副菜というか、下手すると副菜にもならないじゃないですか。付け合わせの存在。しかもマヨネーズは大量に使うし、手間をかけてカロリー爆弾を作っているような理不尽さ。

ダスキンの値段。

調べてみると、雑巾というか、シャインアップクロスという名前で乾拭き用のクロスがありました。4週間レンタルで385円。

クロスをレンタル……!しかも4週間。

1枚ですよね?4週間ずっと洗わずに使うわけではないだろうから、レンタルする意味がよくわからない。販売じゃないんですね。まあ1ヶ月385円自体は高いものだとはいえないし、他のサービスを使わずにこれだけレンタルする人もいないだろうから、ちょい足しなんだろうけど、クロスをレンタルはちょっと衝撃。

ちなみにダスキンはミスタードーナツも経営しているんだよ。ちょっと意外でしょ。どちらも人を幸せにするという共通項があるらしい。

 

「雑巾」に真面目に取り組んだが……

珍しくちゃんとお題について書いた気がします。が、それが雑巾ということが遺憾。どうせならもう少し書いていて楽しいことについて書きたいものだのう。でも実際は嫌いなことについて書く方が筆が進む。……これはわたしの性格が悪いせいでしょうか。

性格が良くなれるようにがんばります!

 

 

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