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◎那須ステンドグラス美術館は、イギリスでした。

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以前から那須ステンドグラス美術館に行きたいなーと思っていました。

◎心に残る世界の風景。ステンドグラス編その2。

湯布院にある由布院ステンドグラス美術館も良かったしね。

23.ヨーロッパの味わい。湯布院の由布院ステンドグラス美術館。

しかし那須というザ・リゾート!な場所に自分が行くことは、おそらくないだろうと思っていました。公共交通機関ではなかなか回りにくいところですし。今回ひょんなことから那須行きがかない、那須ステンドグラス美術館に行ってきました!

 

林の中の。

那須ステンドグラス美術館はこのあたり。

ステンドグラス美術館は道路沿いの林の中でした。光が通る、きれいな林。道路からもう少しひっこんだ立地でも良かった気がするけど、わかりやすい点はありがたい。

普段旅行していてもリゾート地にはなかなか行かないので、道路沿いにこじゃれた飲食店・雑貨店が並ぶ光景は新鮮でした。こういうところ、店なんかもすっかり知っていて、たくさんあるアトラクションも気分に合わせて選べたら楽しいだろうなー。

北は本宮市あたりから南は宇都宮市あたりくらいにお住まいの方がうらやましいです。わたしが思う那須への日帰り観光が出来る範囲はこのくらい。

入場料は大人1300円です。

施設としてはかなり大きいものですが、全容をつかめる写真が撮れる場所はなかった気がする。これは本館の入口ですね。

右側の壁は教会の回廊風にも城塞の狭間胸壁っぽくも見える。中世イギリスの建築ですね。この建物を作っている石は、イギリスのコッツウォルズ地方から輸入されたライムストーンだそうです。うむう、金をかけている。

 

 

中は当然ステンドグラス山盛り。

ここにあるステンドグラスの製作年代はだいたい1900年の前後20年くらいのもの。やっぱり原状展示というか、教会で使われていた作品は教会みたいな建物で、領主の館で使われていた作品は領主の館っぽい建物で飾られると映えますね。単に展示品として壁に飾られるより5割増しで素敵。

 

ランプも展示の主力です。

ステンドグラスといえばランプのイメージがあります。素敵なランプがたくさんありました。

ステンドグラスのランプは存在感がありすぎるので、日本の普通の住宅には少々荷が重い。こういう衝立も憧れます。

 

敷地の中には教会が3つ。

ここでは前述した別棟のセント・ミッシェル教会、本館の中に3ヶ所の礼拝堂があります。

セント・ミッシェル教会

来た時は結婚式をやっていて入れなかったんだけど、最後、帰る頃には入れるようになっていました。ここが一番大きな教会で別棟建てです。外観を撮ってくるのを忘れたので、中にあったステンドグラスで作られたミニチュアを。

可愛い。

 

セント・ラファエル礼拝堂

こちらが本館内部にあるセント・ラファエル礼拝堂。ここも多分結婚式に使っているんじゃないかなあ。生花の白いバラがベンチに飾ってあったもの。

ここのステンドグラスがこの美術館で最大規模のものらしいです。「聖パウロの生涯」。ゴシックデザインがイギリスっぽくてアリガタイ。この写真よりだいぶ明るい空間でした。

 

セント・ガブリエル礼拝堂

セント・ラファエル礼拝堂より一回り小さめの礼拝堂。

こちらも写真より明るい空間です。少し暗めの方がステンドグラスが映えていいんですけどね。

 

セント・ウリエル礼拝堂

ここは親族控室に使われたりすると書いてあったように思います。かなり小さいけれど、礼拝堂として体裁は整っている感じ。

3つとも趣味良く作られているなーと思いました。それこそライムストーンで作ったらもっとそれらしくなったでしょうけれど、そんなことやっていたらお金がいくらあっても足りない。壁の色味が真っ白に近いのは結婚式で使用する時にその方が好まれるからだと思います。実際の教会はもっと暗いですもんね。

わたしが行った時は第一駐車場はほぼ埋まっていた状態でした。けっこう人気なんだなーと思ったら、この時は結婚式が行われていたようです。

結婚式の間は観光は控えなければならないのかと心配しましたが、基本的には別棟のセント・ミッシェル教会で行われるらしく、観光と結婚式は特に干渉しあわないようです。セント・ラファエル礼拝堂でも行われる場合があるようで、この時はどういうことになるのか不明。多分美術館自体を出入り禁止にすることはないと思うのですが。

ちなみに教会・礼拝堂の名前は天使の名前から付けられています。
しかしラファエル・ガブリエル・ウリエルと来て、なぜミシェルだけがフランス語読みなのか謎。ラテン語でミカエル、あるいは英語読みでマイケルというのならわかるのですが。

 

コンサートで心安らぐ。

セント・ラファエル礼拝堂では備え付けのパイプオルガンによる生演奏が、セント・ガブリエル礼拝堂ではクラシックオルゴールによるオルゴール演奏が、それぞれ行われています。

オルゴールが10:00スタート、16:00の回が最終の毎正時。1回10分くらいかな。

土日はプラスアルファのコンサートが行われることが多いようで、わたしが行った時はマリンバでした。マリンバっていつもどういう楽器だったか忘れる。

木琴な感じのものですな。ピアノを伴奏として曲は4、5曲演奏して、20分くらい。
「風の谷のナウシカ」などを演奏していました。回によって曲も替わるんじゃないかな。

パイプオルガンの方は10:30が初回で、15:30が最終の各正時半から。15分くらいだったかな。

ロンドンの、たしかセント・メアリ・ル・ボウ教会でたまたまパイプオルガンのランチタイムコンサートに行き会い、聴きながら眠り込んだことを思い出した。

2つの礼拝堂で行われる1時間に2回のコンサート。これだけで30分内外の時間を使うわけでしょ。礼拝堂以外の場所もなかなか広い(広くはないが動線を上手く取っていて広く感じる)ので、1時間では見終わりません。

 

彫像もインテリアも。

壁面彫像も良かったなー。
ものとしてはステンドグラスよりも良かったかもしれない。

古い時代の彫刻を写したいくらか古い時代の彫刻、な気がしますが、造りとあいまって簡素な礼拝堂の雰囲気を感じさせてくれて良かった。ゴシックですねー。

 

インテリアも素敵。

 

これらの椅子に座ってくつろげるのがうれしいなあ。上の写真の小さい椅子は、絶妙な座りやすさで、一度坐ったら(その低さもあいまって)立ち上がることがなかなか難しいものでした。

 

お昼は別棟のカフェ「バイブリー」で。

外観はほぼ完璧にパブ。

けっこう混んでました。少し待った。
内部はファンシーなティールーム風。ここはぜひ内部もパブにして欲しかった……

これで1100円でした。カフェ飯なので量がどうかなと危ぶんでいたが、ボリュームがあり、味も美味しかったです。でも食事の種類はピザが2種類とカレーだけだったかな?あんまり選択の幅は多くはありません。

スコーンも食べました。普通に美味しい。クリームが、ここはクロテッドクリームだったらうれしかったところが普通の生クリーム。メニューにフィッシュ&チップスがあればさらにそれっぽかった。パブを追求したい。まあこれはニーズが少ないかもしれないですが……

ちなみに店名の「バイブリー」とはイギリスのコッツウォルズ地方の村の名前。コッツウォルズは昔ながらの家並みが残っている、イギリス人にとってもノスタルジーを感じるエリア。日本でいえば、白川郷的な感じかもしれません。あそこまで山の方ではないですけど。

 

なお、このパブの隣と本館内部の2ヶ所にショップがあって、可愛いものばかりおいています。ステンドグラスにちなんだもの、イギリスにちなんだもの。ピンクで花柄できらきら。わたしは物が増えるのが嫌なので物欲は極力抑えていますが、お金とスペースに余裕があったらこういうの軒並み欲しいですよ。

今回わたしはやってはいませんが、ステンドグラス教室も開催しています。時間に余裕があればやりたいですね。30分くらいのコースから4時間くらいかかるものまでがあるそうです。

 

結論:イギリスに浸る。

今回行ってみて、この美術館の最大の魅力は、ステンドグラス自体というよりも「イギリスの雰囲気に浸れる」ことじゃないかと思いました。

いや、それはもちろん限界はありますよ。ここは日本であってイギリスではないんだし。しかし福島にあるブリティッシュヒルズと並んで、日本に居ながらイギリスを感じられる場所としてこういうところ大好き。

マナーハウスの雰囲気がしみじみうれしいんですよねー。この建物内にはけっこうな数の椅子があちこちに置かれていて、少数の例外を除いてほとんどの椅子は座ってくつろぐことが可能。展示物じゃないところがいい。

 

結局お昼を食べた時間も含めて3時間弱をここで過ごしました。もっといたい気がした。オルゴールやパイプオルガンの演奏は2度3度聴いてもいいし、その演奏の間はそれ以外の場所が空くから、静かなところでイギリスの雰囲気を味わいたい。平日だったらもっと人が少なかっただろうなーと思う。

再入場が可能かどうか確認するのを忘れましたが、可能ならお昼ごはんをバイブリーで食べて、その後また本館に戻りたかったです。なんだったら館内で本を読みながら一日を過ごしたい。

イギリス好きの方だったら特に楽しめると思います。那須に行かれたらぜひどうぞ。

 

 

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