旅あれこれ

シーボルトゆかりの大学の町、ライデン。

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アムステルダムから日帰り観光可能な町。

現在のライデンは人口12万程度の規模の町ですが、過去にはオランダ第2の人口規模を
誇り、繊維業で繁栄した時代もあります。
そんな歴史があるせいか、古都の落ち着いた雰囲気もあり、
大学町の明るい雰囲気もあり、歩いていて楽しいところでした。

わたしが行った時は土曜日で市が開かれていて、そこの人混みがすごかった!
わたしが体験したオランダの中で最高の人口密度。
そんななかで食べた薄焼きお菓子……おそらくそれはストロープワッフルだったと
思われますが、素朴さが魅力のスイーツでした。

ワッフルといってイメージする食べ応えのあるものではなく、もっと薄くて小さく
軽い、さくっとしたもの。また食べたい気がします。

 

ライデンとシーボルト。

ライデンは日本と縁がある町なんですよね。長崎市と姉妹都市になっています。
何の縁かというと、シーボルト。
歴史の教科書で見たこともおありでしょうが、こんな感じの人です。

シーボルト 川原慶賀筆.jpg
川原慶賀 - 近世の肖像画(Japanese Portraits of the Early Modern Period) 佐賀県立美術館 1991年, パブリック・ドメイン, リンクによる

 

元々はドイツ人ですが、オランダに雇われてオランダ人と偽り来日しました。
シーボルトのオランダ語が比較的下手だったため、日本側に
その素性を怪しまれたようですが「自分はオランダ高地地方出身なので訛りがある」と
説明して事なきを得たそうです。

オランダはそもそも低地の国で、今だったら「オランダの高地人」という
存在があるかどうかネットで簡単に検索できますが、
当時は船による手紙と物のやりとりが情報入手の最速の手段。
情報は今と比べて各段に少なく、日本側はその回答に納得したそうです。

しかしオランダの高地人とは!人を食った答えで、ちょっとくやしい。

シーボルトは結局、帰国時に当時の最新の日本地図を許可なく持ち出した件で
国外追放になりました。
わたしはその後二度と日本の土は踏んでいないと思っていたのですが、
約30年後、再来日しているそうですね!
最新地図を持ち出したことからもわかるように、単純に医師・植物学者として
来日したわけではないようです。全方位の情報を集めていたのではないでしょうか。
シーボルトのような好奇心旺盛な人にとって、うってつけの役割だったと思われます。

シーボルトは日本滞在中に収集した動植物の標本や民族的なコレクションと共に
ヨーロッパでの日本関係の専門家として扱われました。
ライデンで「日本博物館」というものも一時開いていたそうです。
シーボルトの住んでいた家が、今ではシーボルトハウスという小さな博物館に
なっているそうですが、そんなところにもライデンと日本の繋がりを感じます。

 

ライデンの見どころ。

1キロ四方に見どころが集まっているので移動がしやすいです。
みんな徒歩圏内ということは、歩く距離が長くなるということでもありますが……
食事やカフェタイムを多めにとって、体を上手に休めながら回りましょう。

ライデン国立民族学博物館

アジアをメインとした展示物です。シーボルトの日本コレクションを基に作られた
ような気がしていたので、もっと日本物が多いのかと思っていましたが、
そこまでではなかったですね。
しかし見ごたえのある展示でした。

日本ものでは仏像にいいものがありました。
中南米の神様の人形が可愛くて印象に残っています。
東南アジアの極彩色の神様たちも良かったです。あまり見る機会がないもので。

展示の仕方が上手かったですね。空いているのでゆっくり見られます。
わたしは1時間半くらいで回りました。
入場料は15ユーロ。ちょっと高いかなー。

ライデンの城塞

小高い丘の上の円形の砦は、日本の天守閣にあたるようなところで、
見晴らしのいいところにあります。
ここから見渡すとライデンの町が一望できます。日本の城跡と同じ。

ここでは昔、籠城した過去の歴史が説明されます。
そうかー、と思いながら城壁の上を歩き廻っていると、砦の内側で
歴史的な衣装を身につけたボランティアらしきおにいさんと小さな子どもが何人か、
チャンバラごっこをしていました。
洋の東西を問わずやることは同じ。微笑ましい思い出です。

ライデンの城塞の正面に堂々とした姿で建つのは聖パンクラス教会です。
絵になるアングルなので、ちょっと大変だけれども砦まで登ってみてください。

国立古代博物館

こちらの博物館はエジプトとギリシア・ローマ時代の展示がメインです。
わたしが行った時の感想は「ここもなかなか」とメモってあるだけで
展示物の記憶があまりないのですが(汗)、今サイトを見るとなかなか良さそうです。
入場料12.5ユーロ。

概要だけですが、日本語のページがありました。

ここで小学生が見学しているのに行き会いました。彼らがみんなエジプト王の
頭巾(ツタンカーメンの黄金のマスクにあるような横縞のもの)を着けているのが
面白かったです。美術館の貸出なのかな?簡易的なものだったから配布かな?
エジプト人になった気分で博物館見学が出来るんですね。
日本でも鎧兜の体験試着がありますね。

 

その他。

壁の詩。

街中の壁には、各国の詩を各国の言語で書くアートが展開されているそうです。
ぱっと見は落書き的に見えるのですが。面白いですね。

日本からは芭蕉の句「荒波や佐渡によこたふ天の川」、
菅原道真の「東風吹かば」の歌と
わたしの知らない新国誠一という人の詩「川または州」。

 

Seiichi Niikuni - Rivier-zandbank - Pieterskerkgracht 17, Leiden.JPG
Tubantia - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

……うっ。新国誠一っていう人、仙台の人だった……。聞いたこともなかった。
そのうち読んでみます……。

詩というより現代アートっぽいですね。
壁に描かれた状態で知ると余計。

レンブラント公園。

レンブラントはライデンで生まれました。
その生家は今も存在しており、現役のアパートとして使われてるみたいです。すごい。
近くにはレンブラントの公園もあり、イーゼルに向かうレンブラントが
銅像というか現代アートというか……になっているらしい。

ただ、このレンブラントが着ている衣装がちょっと変?

パネクックまたはパンネクック。

ライデンで食べた「パネクック」が記憶に残っています。
味というよりその巨大さが……!

どんな食べ物かというと、厚めのモチモチしたクレープなのですが、
直径40センチくらいあります!出て来た皿の大きさにびっくり。
上に載せるトッピングによって塩味にも甘味にもなります。
わたしは食事としてベーコンとマッシュルームのパネクックを食べました。
巨大すぎて途中でちょっと飽きたが……楽しい思い出なので食べて良かったです。
ライデンの記念にどうぞ。

後日パネクックを作ってみました。

……数日前、自宅でパネクックもどきを作ってみました。
パソコンで検索したところ、レシピが千差万別。
薄力粉を使う、強力粉を使う、ホットケーキミックスを使う、上新粉を入れる、
米粉を入れる、ベーキングパウダーを使う……

これはもうなんでもありってことだな?と思い、
強力粉も上新粉もベーキングパウダーもなかったので、薄力粉に片栗粉を混ぜました!
分量も完全適当!薄力粉200グラムちょっとに、片栗粉が30グラムくらいですかね。
あと卵と砂糖と。

そしたらわりとイメージに近い、もちもちとした食感のナニモノかになりました!
これをパネクックと呼んだらオランダ人は怒るかもしれないが、
寿司だって、カリフォルニアロールやアボガドは元々は邪道だったはずです。
今はもうそれらも市民権を得ているんだから、食は柔軟でいいんじゃないか。
(と、自分に都合のいいことを言う。)

りんごを焼いたのとベーコン&チーズを作りました。
りんごはジャムにして食べるものだという固定観念がありましたが、
単に皮を剥いて薄く切って5分ほどバターで焼くだけでもけっこう美味しいんですね!
そこに生地を落として薄く焼く。

……のが本来のパネクックのはずなのですが、わたしが作ったところ、
りんごと生地が完全に分離してしまい、ひっくり返せませんでした!
なのでもうぐちゃぐちゃに……

ぐちゃぐちゃなものを積み重ねて食べました。これに生クリームでも載せたら
ぐちゃぐちゃでもミルフィーユな気分でけっこうアリだと思います。気分が大事。
「パネクックを食べているんだ!」という気分が。たとえ本当はモドキであろうとも。

きれいなものを食べたい向きには、焼いたりんごを一旦取り出して、
一度薄い生地を焼いてからその上に載せ、
さらに上から薄く生地を注いでサンドイッチにして焼くときれいに出来そうです。

あるいは大きくせずに手のひらくらいのパンケーキサイズにして
1枚ずつ焼くと簡単かも。

ベーコンもりんごと同様に分離しました。
分離したのは片栗粉入りの生地だったせいだろうか。
今度は強力粉で作ってみようかしらん。

あ、そしてこれは見てくれよりお腹にたまります。
うっかり食べ過ぎて胸焼けしました……。

 

ライデンは落ち着いた町です。

ライデンは歴史があり、大学もあり、雰囲気のいいところです。
わたしの滞在時間も5時間ほどだったのですが、
博物館を見たり、城砦に登ったり、風車を見たりして楽しめました。

運河を進むボート上で結婚式をやっているのも見ましたよ!
橋の上が参列者と思われる方でいっぱいでした。
落ちないだろうかと心配したほど……

今だったらシーボルトハウスにもぜひ行きたいです。
日本に所縁のあるライデンをゆっくりと歩いてみてください。

 

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