旅あれこれ

◎ハリーポッターの気分になれる、極上の英国ごっこ。福島県天栄村のブリティッシュ・ヒルズ。行く時の注意点も。

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福島県の南の端っこ、天栄村。とある山の中に、「なんでこんなところがこんなところに!?」と思わず叫ぶ施設が隠れています。

それがブリティッシュヒルズ。

 

ブリティッシュ・ヒルズってどんなところ?どこにあるの?

そもそもは神田外語学院が持っている英語研修施設です。それ以外にも、一般の観光客も受け入れています。

最寄駅は東北新幹線新白河駅です。車でだいたい40分くらい。

送迎バスもあります。平日3本、土日祝4本の完全予約制。

会津若松からでも車で1時間くらいなんですね。会津若松とカップリングさせて、2泊3日なんていうのもいいかも。

 

まさに英国村。

日本中に「〇〇村」という、外国を模した観光地はいくつもありますが、そのなかでもかなりこだわり度が高い場所なのではないでしょうか。

ブリティッシュヒルズの公式サイトはこちら。
見ているだけでわくわくが止まらない……!

山の中の道を走って行き(舗装されてます。ご安心を)、瀟洒なゲートをくぐると……くぐってもなかなか建物が見えて来ません。敷地が広大なので、門から建物までもかなり車で走ります。

 

細部にくわしい記事をご覧ください。
こだわりがすごい。楽しいー。

 

ブリティッシュヒルズを観る。

メインの建物は「マナーハウス」。真ん中に2つの塔がある横幅の広い建物です。「マナーハウス」というと礼儀作法を教える場所なのか?と思ったりしますが、

マナーがいい、マナーを守れ、という時のマナーはmanners。この建物はmanor house。荘園領主の館、という意味です。

マナーハウスには宿泊室以外の機能が集まっています。
覚えている限りざっと並べてみると、

エントランス・ホール
レセプション
図書室
ギャラリー
キングスルーム
クイーンズルーム
アンバサダーズルーム(講義室)
エグゼクティブ・ラウンジ
スヌーカールーム

向かって右の別棟にリフレクトリー(メイン・ダイニング)、左の別棟には屋内プールもあります!

1階は立ち入り自由ですが、日帰り観光の場合、2階(図書室・ギャラリー・クイーンズルームなど)はマナーハウスツアーに申し込まないと見られません。

おそらく季節によっても違いますが、1日に2,3回しか行わないみたいなので事前にご確認ください。大人600円。

 

ブリティッシュヒルズに泊まる。

主要機能はマナーハウスで、宿泊は別棟で、というスタイル。宿泊棟は全部で9棟あるそうで、180人前後の宿泊が可能とか。

宿泊棟はそれぞれに英国史上の著名人の名前がついています。
これはベントレー棟。

それぞれの宿泊棟は英国建築史のいろいろな様式で建てられており、宿泊する際はどこの建物になるのか、という楽しみもあります。

室内装飾もそれぞれの棟、部屋で変わってくるようですよ。歴史的な英国を意識するような家具やインテリア。

木のベッドの形や、かけられたベッドカバーもなかなかお目にかからないようなアンティーク調で、やっぱりわくわくしますねー。ベッドに寝ると天井の梁とか、いいんですよね。

反面、歩くと床がぎしぎし鳴ったりします。浴槽は猫足でシャワーカーテンがない、エレベーターはない、など、現代型のホテルとは違うところがあるので、お好みに合うかどうか確認要。

ここは、英国ごっこを楽しむところ。

 

ブリティッシュヒルズで食べる。

ブリティッシュヒルズ内での飲食場所は3ヶ所あります。

リフェクトリー(メイン・ダイニング)

リフェクトリー(メイン・ダイニング)

ここが一番ハリーポッターっぽい。

壁が白いのでちょっと印象は違いますが、作りとしてはホグワーツ魔法学校の大食堂の雰囲気があります。

通常ですとテーブルが個人客用に独立しているはず。しかし大人数での研修などが入っていると、ホグワーツ風に、テーブルが一列に並んだ状態でのセッティングとなります。

基本的にはコース料理のみみたいです。日帰りでも利用可とのことですが、その場合利用の前日15時までの予約が必要。

宿泊で夕食がついてないコースを選択した場合、当日その場で行って食べられるかどうかは、事前に確認した方がいいと思います。

なお、ここで食事をする際はドレスコードがあるんです。Tシャツ、ジーンズ不可。男性は上着着用。おしゃれをして食事をするところ。

フォルスタッフ(パブ)

フォルスタッフ(パブ)

リフェクトリーより気軽に食事をしたい向きにはパブがあります。

この「パブ」って、日本的な意味とはちょっと違うんですよね。日本のパブは完全に飲み屋で、なんだったらおねえちゃんがいたりしますが、イギリスのパブにはおねえちゃんはいません。

日本でいえば定食屋さんに近いかな。定食屋さんよりは若干アルコール分が多めかな。特に夜は。

でもパブは昼間から開いていますし、オフィス街のパブでは「パブランチ」を取るビジネスマンが多いですし、ガイドブックのグルメ情報には食事をする場所としてパブが普通に載っています。

「フォルスタッフ」はシェイクスピアの複数の作品に登場する、大食漢で好色な、しかし機転の利く老騎士。うざったいけれども憎めない、といったところ。

ここで食べるならやはりフィッシュ&チップスでしょうか。イギリス料理的に。まあ単なる白身魚のフライとポテトであるともいえますが……。

ソーセージとマッシュドポテト、グレイビーソース掛けは、ソーセージはともかくとして、マッシュドポテトとグレイビーソースはこれもやはりイギリスらしい食べ物。デザートのなかで、ベリー・クランブルもイギリスの家庭ではよく食べられているようです。

アルコールではブリティッシュヒルズ・プライド・ブロンドエールというのが、ここの地ビールでおすすめのようです。きれいな黄金色のビールですね。

あ、そうそう、butterd beerっていう飲み物があるんですけど、これってハリポタに出て来てなかったでしょうか?普通名詞として本当にあるものなの?……と思ったら、J・K・ローリングが創作した飲み物らしい。

これ、飲んでみたいですね!検索するとUSJのハリポタのアトラクションのところで飲んだ話ばっかり出て来るが、ブリティッシュヒルズのバタービールはどんな味なのか。基本的には甘い飲み物なのかな?

アスコット・ティールーム

アスコット・ティールーム

10:00~17:30までの営業です。夜ご飯にはちょっと早いみたい。ラストオーダーは16:30。

こちらの売りはもちろんアフタヌーン・ティーです。かなりがっつりした内容のよう。スコーン2個にキッシュにケーキにサンドイッチ!ああ……!おいしそう!お昼ごはんとして食べてもいいですね。

この他にもサンドイッチやパスティやサラダやスープなど、いろいろあるので選ぶのに迷いそうです。

メニューがみんな美味しそうで、そのページを見ているだけでテンションが上がるわー。

 

ブリティッシュヒルズで作る。

英国文化経験として、滞在中に楽しめるカルチャーレッスンが行なわれているそうです。
現在のところは、

カリグラフィー(アルファベットの装飾書法・レタリング)
クッキング
スヌーカー
アロマテラピー
英会話
クラフト

の6種類。参加料各3800円。このカルチャーレッスンは外国人が先生で、みんな英語で行われます。そんなに難しい単語や言い回しは使わないはずなので、英語が極端に嫌いな人以外は大丈夫だと思います。

わたしは以前にクッキングをやったことがあり、その時はスコーンを作りました。失敗したという記憶もないので多分美味しく作れたと思います。

英会話の「Sherlock Holmes」というプログラムをやってみたい!面白そう!

 

ブリティッシュヒルズで学ぶ。

金額的にはかなりお高い……が、英語研修には興味を惹かれます。やってみたいなあ。

個人参加のプライベートコースだと、1泊2日でも6万5千円、6泊7日だと29万円。

29万出すのなら現実のイギリスへ行っちゃいそうですが、本当に英語力を上げたいのならば、現地で一般的な旅行者をするよりも、ここのプログラムに参加した方がよほど英語力はつくと思います。旅行者ってそれほど英語を喋りませんからね。

なにしろ6泊7日だと英語の授業が90分×20レッスン、その他に4回の食事を、外国人講師と喋りながら取るわけですから、これは一日中英語漬けですよ!

正直なところ、ここまで英語漬けだと、わたしでも嫌になるだろうなと思う(笑)。多分授業はその人の少し上のレベルで行なうんだろうし。ブリティッシュヒルズにいる講師はそれなりに資格を持った人のようなので、その辺りの英会話学校のフリートークのようなユルさではない気がする。

やってみたいけど、お金が……。

 

ブリティッシュヒルズに行く時の注意点。

上記のように、楽しいことがいっぱいのブリティッシュヒルズです。しかし注意していただきたいことが。

ブリティッシュヒルズは、まずは英語研修施設。

テーマパークを期待していくと裏切られるかもしれません。本業は英語研修なので。空いたスペース(時間的にも空間的にも)に一般客を受け入れているというスタンスです。

なので、建物は素晴らしいですけど、それだけといえばそれだけのところです。何もなさを補うために、カルチャーレッスンを用意していますし、天気が良ければテニスやローンゴルフも出来るようですが、テーマパークのノリで行くとがっかりするかもしれません。

英国なりきり度を愉しみに行くところじゃないでしょうか。英国ごっこの面白さ。

英語を話してみましょう。

基本的には敷地内は英語です。

日本語が通じないわけではありませんが、せっかく行ったのだったら英語を話してみるのがおすすめ。

英語なんて喋れないよ!と思う方もいらっしゃると思いますが、そういう方こそ行ってトライしてみて欲しい。喋れる必要はないんです。何とかコミュニケーションを取ろうという気持ちが大事。

そうすると相手はプロですから、それに合わせてゆっくり簡単な英語を使ってくれるでしょう。

何度も言いますが、英語研修施設です。無理やりにでも英語を使わざるを得ない環境に持っていくのが彼らの仕事です。簡単に日本語に流れては、職責が果たせないのです。

食事なども何かとお高めですが、英会話のレッスン代が含まれているとお考え下さい。この機会を活用しないのはもったいない!

わたしだったら海外旅行用の英会話の本を持っていきますね。なんだったら読み上げる。まずやってみて、通じなかったら、その時はその時。たまたま通じない人だったのかもしれないし、
イギリス人の英語は聞き取れなくても、カナダ人の英語は聴きとれるかもしれない。

英会話は一にアクション、二に表情、三に度胸で、四が単語、五が文法です。ダメ元でてきとー英語を喋りましょう。

わたしが初めて海外に行った時は、緊張のあまり「Can I help me?」とか隣のおじさんに言いましたからね!「私は私を助けられますか?」

今だったら、自分で自分に「知らんがな!」とツッコむところですが、わけのわからないことを言っていても、たいていはシチュエーションと表情で相手は察してくれるものです。その時の隣のおじさんはわかってくれて、わたしの手荷物を届かなかった棚に上げてくれました。

そうすれば立派なコミュニケーション。とりあえず何か喋ってみましょう。

宿泊をした方が楽しいです。

ブリティッシュヒルズを楽しむならやはり宿泊した方が。当たり前すぎる意見ですね。

日帰りのお客さんは宿泊棟には入れません。建物の面白さ、半分はマナーハウスの見学で味わえますが、もう半分は部屋のベッドで寝てみることで味わえます。

床も柱もベッドも木です。落ち着くー。イギリスー。実際にイギリスに行っても、こんなに古めかしいインテリアのホテルなんてなかなかありません。それこそ本物のマナーハウスにでも行かないと。

宿泊棟のラウンジでくつろぐのも良し。……くつろぐというより、むしろ格好をつけているだけのような気もしますが、それはそれでまた愉し。英国ごっこ。

1度目は季節のいい時に。

冬の時期は比較的値段設定がお安めですし、2度目以降冬の時期に訪れてみるのもいいかと思いますが、初めて行く時にはやはり晩春から秋にかけてがおすすめです。

ブリティッシュヒルズはかなり標高が高いところにあるので、多分思ったよりは寒いです。その分夏は涼しいと思いますが。下界では雪なんて全然ない時期なのに、ブリティッシュヒルズでは雪が残っていたり。

そうすると何しろ宿泊棟と食事をする場所が離れていますから、それで雨や雪になったりすると移動がツライ、昼間に周辺を散策しようにもツライ、ということになるわけです。

バラは6月が見頃だそうです。

わたしが行った時はそんなにドカーンとしたバラ園ではなかったですが。敷地内のあちこちにバラは咲いています。イギリスの国花ですから。

でもなぜバラを撮るのに、こんな霧の日を選ぶのか……。

 

イギリス好きなら、ブリティッシュヒルズへ。

世にイギリス好きは数多いかと思います。福島県に行けば、英国ごっこが出来ますよ!

2005年のドラマ「花より男子」で、松潤の邸宅となったのがブリティッシュヒルズだそうです。

その他にも時々ドラマのロケ地になっていますね。一度行っておくと、たまたま見ていたドラマに出て来た時、「ここ!」と思えてテンションがあがります。

イギリスへ行った気分を味わいましょう。きっと楽しく、美味しい経験が出来ると思います。

 

 

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