amairoの旅日記 西四国・南九州の巻/2019

17.国東半島のお寺めぐり。真木大堂・富貴寺・両子寺。

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車に戻っても、まだ動揺が残っています。何にそんなに動揺したかというと、さっきも言いましたが熊野磨崖仏への道がこういう道であるという情報を、事前に取れなかったというのがショックだったんですよね。

たしかに今検索し直したところ、石段の写真を載せてくれているサイトはちょこちょこあるし、「大変です!」という感想も見られますが「足元が悪いので気をつけて」くらいのページもまた多し。見ようとしないと情報は見られないものです。とにかく、そんな大したことないでしょ~?という先入観が大きかった。忸怩たるものを感じます。

まあでも。とにかく人里には無事に戻って来たわけだし。

車の中で次の目的地を物色します。熊野磨崖仏と両子寺には行きたいと思っていたけれど、他の行先が決まってなかったので。この辺も準備期間の短さが響いています。

いつも予定をきっちり決めるタイプのamairoですが、その場その場で決める旅の方が旅っぽいなあという憧れもあったんですよね。今回まさにその場で決める旅を実践しているけれども、その旅の自由さよりは、振り返って「あそこへ行けば良かった」という後悔の方が大きい。やはり今後は詳しく調べて行った方が自分には合うんだろうな。

駐車場のそばにこのあたりの観光絵図が載ってます。なんだか良さそうなので、真木大堂と富貴寺に行くことにします。両子寺の前に、こっちの方が近いし。

 

真木大堂。

熊野磨崖仏から10分ほど走って着きました。

ここは小さいお寺ですが、収蔵庫の仏像が必見です。いいブツの皆さん。

とりわけ本尊の阿弥陀如来が。
平安時代。中央由来のものだろうと感じるすっきりした造型。バランスがとてもいい。説明には定朝様と書いてありますが、わたしは定朝様はもう少し華麗な気がする。
九州土着の仏像様式というものもきっとどこかにあるんですよね?ちなみにみちのく仏の代表的なものは、藤里毘沙門堂にある兜跋毘沙門天像です。写真がよくわかるサイトはこちら。→...ストイックに仏像...さん。

 

みちのくの仏像 (別冊太陽 日本のこころ)
平凡社 (2012-09-22)
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これはみちのく仏に興味がある方にはとてもいい本です。「別冊太陽」はいいよね。重くて高いけどね。

真木大堂の敷地内には、石塔、石仏などが並んでいる古代公園というスペースもあります。わたしはあまり石造物は詳しくないので、うん、石だな、というのを眺めて来ただけですが。こういういうのも詳しくなれば楽しいんだろうなあ。

真木大堂はのどかな場所にあって、お寺の前の風景がとても好きになりました。

 

旅先で、ああ、こんなところに住みたいな、と思う土地にたまに出会います。今のところのベストは奈良の東大寺戒壇院の門前付近ですが、生活のたつきさえあればこういう山と田んぼがあるところにも憧れます。
わたしの自宅も田んぼのそばといえばそばです。でも今は耕作放棄されて野原になってしまっている。子供の頃は初夏の緑の田んぼの美しさが誇りでした。その美しさは、日本人でこそわかる日本の美という気がする。

 

次は富貴寺。

 

この時期は本堂特別公開中にて入場料が普段より高く500円(普段は300円)でした。その代わりにこの時期はご本尊の写真ハガキがいただけます。

阿弥陀三尊像。さっきの真木大堂の阿弥陀如来と比べるとスタイルは似ていますが、2段階くらい素朴にした感じです。体も腕もちょっと細身。脇侍の2体の像は光背が華やか。手付きや太股の肉付きになんとはない可愛らしさが漂います。

でも何といっても、富貴寺の見どころはその建築。

 

 

ザ・阿弥陀堂という造型。きれいですねえ。屋根の反りの曲線が美しい。大きな屋根は本堂部分に対して、ほんのわずか大きめですが、それが全体の落ち着きに繋がっているのだと思います。

日本三大阿弥陀堂の一つ。他の二つは中尊寺金色堂と宇治平等院だそうです。
わたしは、中尊寺金色堂は文句ないですが、平等院は阿弥陀堂という気がしない……。阿弥陀堂って正方形の建築であって欲しい。
わたしは平等院の代わりに白水阿弥陀堂を推します。わたしが推したからってどうなるものではないが。

ここの受付のところに、ぐだ~っとした大きな猫がいて撫でられるがままになっていた。でも撫でられたからといって愛想を振りまくわけではなく「撫でたければ勝手に撫でてもいいわよ」的な大きな顔。まあ、ここの主は観光客よりもこの猫の方だもんね。

富貴寺があるのは「蕗」という地名のところだそうです。富貴に対してささやかな蕗。その対比の妙が面白い。

 

両子寺。

両子寺は富貴寺から30分ほど走ります。14:30着。

思ったよりも深山の雰囲気のあるところ。もっと開放的なお寺だと思っていた。高低差も……あります。

 

 

敷地は広く、庭というかその森厳な佇まいが魅力。他にはちらほらと人がいるくらいで、静か。写真右下の一枚岩は鬼橋。行きは怖くて通らなかったが、帰りに通った。

 

 

奥の院。ここは熊野磨崖仏と比べて、だいぶ大きな奥の院。
両子寺は標高721メートルの両子山の麓にあるお寺なようで、奥の院からこのまま登山道を登っていくと間違いなく登山になります。わたしはもちろん奥の院止まりです。

 

 

奥の院まで登ってきた階段。この階段も普段であれば少々嫌になるほど長いが、あのものすごい熊野磨崖仏の石段の後では全く大したことはありません。だってちゃんと整った階段だし。三点確保しなくていいし。……もちろん登るのは大変です。

境内の雰囲気がとても良かった。緑に包まれる感じ。近所にこういうお寺があったらいいでしょうねえ。もうちょっと高低差が少ない方がありがたいけど。

さて、両子寺を見た時点で。15:10。

なかなかヘトヘトになっていました。だいぶガソリン切れかな……。いや、車の話ではなく、わたしの。10時に鶏天丼を食べてから食事をしてません。お菓子くらいは食べたかもしれないが。休んでもいない。
旅行中はあまりお腹が空かず、だいたい2.5食くらいが平均です。お腹は空いてないけど、とにかくこの辺りで切実に休みたいなーと思ったのですが、両子寺の門前に期待したようなお休み処などはなかったのでした。

車の中で、旅メモを書きながら40分くらい休んでました。少しはHPを回復したけど、やっぱり何か食べないとなー。

ここからさらに文殊仙寺に行く心づもりでしたが、無理は止めよう。そんなんで事故でも起こしたら目も当てられない。今まで走って来て、国東半島のこの辺りには飲食店はおろかコンビニもないようなんですよね。

真玉海岸まで出て、るるぶに載ってて少し興味が湧いた「チームラボギャラリー真玉海岸」へ行こう。真玉海岸まで行けば、安直なファミレスなどはあるのではないか。なかったらコンビニでおにぎりでも買おう。

そう決めて真玉海岸へ向けて走り出す。今調べたところ、近くの両子河原座っていうのは飲食店だったようですね。飲食店らしからぬ名前なので気づかなかった。あ、いずれにしても15時で閉店か。

 

国東半島のお寺めぐりは。

各所、印象的なところを挙げます。

熊野磨崖仏――ものすごい石段。修行。
真木大堂――仏像。
富貴寺――建築。
両子寺――境内の佇まい。

でした。4ヶ所とも行って良かったところです。他にも行けば良かったところがあるかな?後日調べてみたいと思います。

 

真玉海岸。

夕陽で有名な真玉海岸。……だそうですが、この日は曇りで夕陽は全く期待できません。両子寺から30分くらいで着いたけれども、チームラボギャラリー真玉海岸が見当たらない。カーナビもグーグルマップも細かいところは全く当てにならん。

いいや。諦めよう。疲れてるし。

しかしふと気づくと浜が近かったので、車を停めて外に出てみました。

おお。

 

 

 

道路を走っていると堤防に遮られて浜自体は見えないので、こうなっているとは思わなかった。干潟みたいですね。予想せずにたまたま見られた風景に、得した気分。

 

この海に満足して、宇佐駅方面へ戻ります。

真玉海岸から宇佐駅へ戻る道は国道213号線。でも飲食店が見当たりませんね。お腹も相当空いて来たし、コンビニおにぎりでいいや。国道沿いのコンビニで、この日の晩ごはん……昼ごはん食べてないから昼ごはん?のおにぎり2つ、サラダ、お茶と、非常食として一口チーズケーキ。空腹に耐えかねておにぎり1個はコンビニの駐車場で食べました。

JR駅前のトヨタレンタカーに17:30に返却。予約時は18:00までにしてあったのを実際に借りる時に19:00までと変更しておきました。結果的に18:00まででも間に合ったわけだけど、それでは時間が気になっただろうから19:00までに伸ばしておいて成功でした。

ガソリン代は100キロちょっと走って730円。山道が多かったわりにはあまりガソリン代もかかってない。山道といってもきれいに舗装されていて、カーブも特にきつくないので走りやすい道でした。

この日の宿は「Good-Stay みずほ」さんです。JR宇佐駅&トヨタレンタカーからは徒歩5分強。

 

「Good-Stay みずほ」さんは居心地のいい民宿でした。

普段はビジネスホテルに泊まりますが、JR宇佐駅から徒歩圏内の宿泊施設を探すと、ほぼ「Good-Stay みずほ」さん一択なんですよね。民宿っぽい。共同トイレはちょっと面倒だな。でも値段と位置関係でここしかない。

そしたら、とてもいい宿でした。

 

 

数年前にリニューアルしたらしく、気持ちのいい外観です。

 

 

玄関のところにすてきな設えが。ご家族で経営なさっている様子で、みなさん穏やかな方。家庭にお伺いしている雰囲気が漂います。

 

 

 

気を配っている雰囲気が伝わって来てテンションが上がります。廊下も明るいしきれいだし。8畳のお部屋を用意して頂き、のびのび広い。部屋はザ・和室。2畳の板の間に椅子2客とテーブルがあるのもむかしからの和風旅館のスタイル。
幹線道路沿いですが、車の音も電車の音も全く気になりませんでした。

お風呂は温泉で、貸切風呂が3ヶ所。どこを使うか決める時に「実際にお見せした方がわかりやすいですね」と、3か所を全部案内してくださいました。大きさが大中小。みんな清潔感のあるお風呂でした。お風呂は21時までですが、シャワーはずっと使えるそうです。

宿では朝食は出しておらず、朝食券として徒歩10分弱のファミレス、ジョイフルの500円分のクーポンが渡されます。朝8時から。この部分は人によって少々面倒に感じる部分かもしれません。車だったらすぐですが(トヨタレンタカーのちょっと先)、歩きだと朝の散歩を兼ねてということになりそう。

これで5000円ちょっとはお値打ちだと感じた。場所も便利だし。これで近くにコンビニがあれば文句ないですが、コンビニなどのお店はなさそうでした。

 

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