いろいろ徒然

◎国語辞典からの挑戦状。突然「ダウン」で2000字。

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ふだんちょこちょこラジオを聴いています。その中のコーナーに「リスナーさんからお題を投稿してもらい、それをテーマにパーソナリティが10分喋る」というものがあります。

いつも聴いてて思うのですが……これってすごく難しいですよねー。リスナーの方は、基本的にその人が喋りやすいだろうと思うお題を出しているのですが、それが外れている場合もあり、そこから選ぶラジオスタッフの方の選択もあり、けっこうパーソナリティの方も苦労しているようです。10分って長いですよね。いきなりお題を出されてぱっと喋る。これは難しいでしょう。

これを聴いていて、試みにわたしもやってみたくなりました。もちろんわたしはラジオというわけにはいかないので、文章で。

 

お題アリ。

どのくらいの文章量が妥当か、と考えたところ、アナウンサーがニュース原稿を読み上げるスピードが1分300字くらいとのこと。となると3000字ということになりますが、もう少し易しめにして頂いて、2000字くらいを目標に書いてみたいと思います。

2000字も何かを書けるのか?ちょっとは内容があるものを書けるのか?

なお、お題が決まった後、その事についてネットで検索をするのはナシとします。

完全に間違ったことを書くかもしれないけど、あとで答え合わせをする。開き直って創作を書くかもしれない。

ラジオはお題を見せられて、次の瞬間から、ハイ、スタート!なので相当にハードルが高いはずです。瞬発力が必要。わたしの場合は瞬発力はなくてもいいですが。

お題は国語辞典から取ろうと思います。開いたページの一番最初の言葉から連想するもの。国語辞典はまったく斟酌してくれませんから、そこはハードルが高いかな。

では国語辞典を持ってきて、ページを開いてみたいと思います。数十年ぶり。わたしは学生の頃もあまり国語辞典は活用しない派でした……。なんだかドキドキします。そんなにドキドキする必要はないはずなのに。

開きます……

出て来たのは、

ダウン。

1.下がること、下げること。
2.完全にまいってしまうこと。
3.ボクシングなどでリングに倒れること。また、倒すこと。
――タウン 下町。商店街。⇔アップタウン。

書きにくいけど逃げられない。お題は「ダウン」に決定。

 

「ダウン」で2000字。

はるか昔に読んだマンガに「nervous‐break‐down」という作品がありました。タイトルがアルファベットだったかカタカナだったかは記憶にない。当時、タイトルの意味がわからなかったので調べました。そうすると、シンプルな直訳は難しいけれども「神経からくる倒れ・寝込み」。

……わかるようなわからないような。察するにちょっと病んだ人々の人間模様を描いていく作品ということか?

「nervous‐break‐down」の作者はたがみよしひさ。漫画家の小山田いくの実弟です。兄弟揃って漫画家という珍しいご兄弟。

わたしは当時、小山田いくのマンガが大好きだったので、そこから手を伸ばして、弟・たがみよしひさも読んでみました。

が、読んでみたところ、当時のわたしは「微妙だなあ」と思った。小山田いくが中高生の爽やかな学園ものだったのに対して、たがみよしひさの「nervous‐break‐down」は若干アダルトな内容だったんです。

ただのえっちなマンガというわけではなく、かっこいいところや繊細なところもあったので、咀嚼するのに苦労した。繊細かえっちか、どちらかにして欲しかった。そしたらそのつもりで読むから。

シリアスかと思えばコミカルにもなり、コミカルかと思えばシリアス……その変わり身の早さがつかみづらかったですね。

かなり長く続いたもののようで、正確な巻数は知りませんが、多分作品世界の時間としては10年は軽く経っているんじゃないかなあ。耕平と薫の間に子供が生まれて7、8歳になっているのをどこかで見たから。わたしが読んだのはたしか最初の4巻5巻くらいだったかと思います。

主人公が耕平ちゃん。記憶によれば20代半ばくらいだろうか……
その親友の純生(読み方はすみお。当時純生というビールがあった気がする……)と共に故郷の軽井沢へ戻って来る、というのが冒頭。2人は幼馴染で、同じく幼馴染である純生の姉・薫と同居することになり、耕平と薫はくっつく。

が、耕平は女たらしで浮気をしまくり、その時の薫とのいざこざや、耕平に比べてはるかに繊細で不器用な純生の片思いとか辛さ、あるいは周りにいる暴走族や元暴走族の仁義。それらを、

カッコ良く描く。

これを主眼においた作品でした。

主人公がバイク乗り、元暴走族の頭という設定だったので、バイクやジープの描き方が上手かった気がします。今思えばむしろそういう部分を主に描きたいマンガだったのかな。いい人の話なんだかどうしようもない人たちの話なんだか、わりと複雑で。コミカルとシリアスの混在。

多分そこが作品としての魅力だったのでしょうが、ちょっとコドモには難しかったかな。耕平の女癖の悪さもちょっと……

絵は初期からあっという間に変わっていって、純生は最初は一応人間の頭身だったが、どんどん背が縮んでいき、スピッツのようなもふもふに……。ぬいぐるみのように2頭身になっていました。女の子がひょいと抱き上げられる大きさ。もう人間じゃないやん。

作品から醸し出される黄昏の雰囲気は好きだったです。イラストとして良かった。コラージュの手法なども使い、当時としてはかなりオシャレなものを目指してたんじゃないかな。

そして長野県小諸出身のたがみよしひさの地元ということで、軽井沢が舞台。最近は地方を舞台にしたご当地マンガも多く、聖地巡礼で賑わっていたりするけれども、当時、実在の地方を舞台にしてマンガを描くのは珍しかったかもしれない。

多分今よりずっと、軽井沢のオシャレ度は高かったでしょうね。おそらくは上皇・皇太后陛下の出会いの場の名残があり。近年はそこまで聞きませんけれども。でもむしろ大挙して老若男女が押しかけていた頃よりも落ち着きを取り戻したかも。
もっと前から避暑地として地歩を築いていた場所ですし。近年では宮崎駿の「風立ちぬ」でも認識されたでしょう。

……と、ここまで書いて来て、わたしはものすごく間違っていたかもしれない!タイトルは「nervous‐break‐down」じゃなかったかも……タイトルは「軽井沢シンドローム」だったか?
一番大事なところじゃないか。根底から崩れる。動揺。あとで確認しますぅぅぅぅ。

それはそれとして、たがみよしひさはお元気だろうか。

お兄ちゃんの小山田いくは何年か前、亡くなっていたことを知りました……。何十年ぶりかで名前を見て、それが死亡の記事だったので衝撃を受けました。人生100年時代という声さえ聞くようになった現代においてはだいぶ若かった気がします。60歳前後かなあ。ご冥福をお祈りします。

 

答え合わせをしてみます。

以上でおよそ1900字です。「ダウン」という単語から思いつくものという観点から。

書くのに予想の3倍くらいかかりました……
調べものの手間がない分早いんじゃないかと思ったのだが、かかりましたね。書いてる時にはわからなかった・覚えていなかったことを調べてみます。

まずタイトルの正解は?

すみません!わたしは完全に取り違えていました!

わたしが1900字の大半を使って延々と述べていたのは「NERVOUS BREAKDOWN」ではなく
「軽井沢シンドローム」のことだった!

 


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「軽井沢シンドローム」の主人公が耕平ちゃん。軽井沢は故郷ではなく、薫・純生姉弟の家が持っている別荘とのことでした。薫がその別荘に住んでいるところに、弟である純生と耕平が転がり込んでくる。全9巻だったそうです。

「NERVOUS BREAKDOWN」は探偵事務所の話。主人公は安藤一意。ニクの三輪。しっかり者のメガネ女子・京子さん。これも前半は読んでた。wikiを見たら思い出した。なつかしいなあ。こちらは全13巻。

 


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たがみよしひさはお元気でした。

完全にお元気というには病院通いをしたりもするようですが、2019年5月から始めたツイッターを頻繁に更新しています。

やー、まだプラモとか作ってるんだねー。変わらないねー。小山田いくの何だったかの作品のコマ欄外に、「よしひさや~、またにーちゃんがプラモデル買ってやるからな~」と書き込みが
あったのを未だに覚えている。内輪ネタが多い兄弟でした。お互いに作品を手伝ったりしていたらしい。仲良かったんだね。

テニスコートの出会い。

上皇・皇太后陛下のテニスコートの出会いは1957年のことだそうです。……60年前!でもお年からして当然か。

「風立ちぬ」は宮崎駿が堀辰雄のことが大好きでこのタイトルになったようだが、何しろ堀辰雄に「風立ちぬ」という作品があるのでややこしい。アニメでは避暑地のさわやかな風が吹いていましたね。

小山田いくは享年59歳でした……

いかにも若い……。

小山田いくもたがみよしひさも、漫画家として40年内外ずっと活動し、何十巻も描いてきたのがすごい。何がすごいって、kindle版とはいえ現代のAmazonでまだ手に入るというのがすごい。

年年歳歳、日本全体で描かれたマンガは膨大な量ですよ。その中で40年残る作品って……すごいなあ。

 


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試みに。

試みに、国語辞典から出されたお題を基に文章を書いてみたわけですが、やっぱり難しかったな。点数をつけるとしたら30点くらい。

でもこんなことをやらなければ若い頃に一瞬すれ違ったマンガ作品に言及することもなかったし、小山田いくもたがみよしひさもなつかしかった。記憶匣の中から取り出して来た思い出。
……まあ代表作の作品名を取り違えるという大失敗をしたにせよ。

面白かった。またやってみよう。

 

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