いろいろ徒然

◎星の名前。春の星座とギリシャ神話、その2。

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その1ではおとめ座とうしかい座としし座とかみのけ座について書きました。

◎星の名前。春の星座とギリシャ神話、その1。

 

昔々、わたしの理科系の知識はすべて科学マンガで学んだもので構成されていました。学研から出ていた「ひみつシリーズ」。……それはそれは昔の話ですけれども。

これは本当にいい本だったですねー。絵は正直下手なものが多かった気がするし(本によって漫画家が違う)、ストーリーは全然大したことないが、理科的な基礎知識がもれなく身につく本でした。「〇〇のひみつ」というタイトルパターンでたしか数十冊出ていて、当然「宇宙のひみつ」という本もある。

 


宇宙のひみつ (学研まんが)

 

もうこれは普通の値段では売っておらず、中古でプレミアついて5400円とか8000円とか……という世界らしいです。うわー。

高校までの理系科目はこのシリーズでまかないました。が、やはり子供向けの科学まんがの知識には限界があり、物理と化学は高校一年で赤点になり、生物と地学の点数で何とか生き永らえました。星が好きだったので、地学はかろうじていけたんですよね。

というわけで、前回に引き続き星の話。

 

北斗七星はおおぐま座。

多分、星座の中で一番有名なのは北斗七星なのではないでしょうか。厳密には星座というよりも星座の一部で、おおぐま座の背中から尻尾にかけてを担当しています。熊にしては尻尾が長すぎると思うんですどね。なんでこんなに?

北斗七星の七つの星を、ひしゃくの口の方から柄に向かって順番に。

ドゥべー

メラク

フェクダ

メグレス

アリオト

ミザール

アルカイド

そんなに覚えられませんが。

 

北斗七星の七つの星は全部アラビア語由来。ドゥベーは「大熊の背」を意味するアラビア語から来ているそうです。そしてメラクが「腰」。フェクダは「腿」。もしかしてずっとこのパターンか……メグレスは「(尾の)つけ根」。なかなかロマンチックな意味にならない。

アリオトは由来が諸説あって、「尾」とか「黒い馬」とか言われているようです。なんかギリシャ神話のニンフの名前っぽく感じるんですけどね。

ミザールは「腰布」「帯」。なぜ唐突に腰布なのか。そして柄の一番先端の星、アルカイドが「先頭」という意味らしいです。たしかに先頭だ。

この七つの星の中で唯一有名なのは腰布のミザール。なぜ有名かというと連星だから。このミザールにはアルコルという伴星がくっついており、明るいミザールのそばの暗い星が肉眼でも確認できるからだそうです。昔のアラビアでは兵士の視力検査に使われたとか。

……以上で北斗七星については終わり、と思っていたのですが、今読んだところ、ミザールとアルコルは単なる連星ではないようです。

現代では、そもそも連星なのか?というところからはっきりしないらしい。連星っていうとお互いに重力で束縛しあうものですが、この二つは4光年も離れており、地球から見た時に単に同じ方向にあるという可能性もあるとのこと。

さらに、ミザール自体実は1つの星ではなく、ミザールAとBが連星になっているらしい。望遠鏡の性能が上がった最近の研究結果かと思ったら、ガリレオの弟子が気づいたらしいですよ。1600年代の初めの方。すごい。

 

おおぐま座のギリシャ神話。

月と純潔の女神、アルテミスにはカリストという侍女がいました。自分も純潔の誓いを立てて、アルテミスと共に狩りをして野原を楽しく闊歩していたのですが、ここで大神ゼウス登場。例によって例のごとく、カリストを見初めてしまいます。またか、ゼウスよ。

こともあろうにゼウスはアルテミスに化けてカリストに近づき、思いを遂げます。カリストはこの関係を誰にも言わなかったのですが、子供が出来てしまい、アルテミスに気づかれてしまいます。アルテミスは純潔を守るべき自分の侍女が妊娠したことに激怒、カリストは追い出されました。

これだけでも気の毒なのに、子供が生まれたら生まれたでゼウスの妃のヘラから呪いをかけられて、カリストはついに熊の姿へ……。軽やかな美少女が熊に変えられ、言葉も話せなくなりました。その姿では子供を育てることも出来ません。カリストは森の中を彷徨して暮らすしかなくなります。

 

 

15年ほど経ったある日、カリストは森で若い狩人に出会いました。それは15年経って立派な青年になった、息子のアルカスでした。愛しさに思わず駆け寄るカリスト。しかしその姿は熊で、アルカスにとっては獰猛な熊が襲い掛かってくるとしか思えないのでした……

アルカスは弓を引き絞ります。(一説には槍。弓の方がイメージしやすい。狩人といえば弓)それに気づき2人を憐れんだゼウスは(元はといえば全部お前のせいだ)、風で2人を天空へ巻き上げ、おおぐま座とこぐま座に変えたのでした。

おおぐま座と、こぐま座ではなくてうしかい座に変えたという別説もあるようだ。わたしはこぐま座になったという方が好きだなあ。その場合、こぐま座にはどういう神話があるんでしょうね?

 

 

こぐま座といえば北極星。

日本ではアルカスはこぐま座になった、という話の方が優勢だそうです。こぐま座の神話は他には、ゼウスを父神クロノスから匿ってひそかに育てたニンフ、キュノスラとヘリケーがその功績をたたえられ、それぞれこぐま座とおおぐま座に変えられたという話もあるそうです。カリストの物語より、ちょっと劇的要素に欠ける。

こぐま座で有名なのはいわずと知れた北極星。

 

 

北斗七星と並んで全天で最も有名な星でしょう。実は2等星なので意外に暗い星ですが、北斗七星やカシオペア座を使った探し方はわかりやすいですよね。

過去から現在まで、この星が数多の旅人を導いて来たと思うとロマンを感じます。旅人のシンボルマークとして北極星をモチーフにするというのはどうでしょう?……どうでしょうといって、誰がどこでシンボルマークとして使うのかは定かではない。

が、秘密結社の握手のように、シールかグッズにしてこっそりと持っておけば、分かる人には分かる。そういうのはちょっと楽しいかもしれない。それ何の妄想。

あ、そういえば、アラスカ州の州旗はこんなんなんですってね!

 

 

あまり州旗っていう存在を意識したことがなかった。なぜアラスカがこのモチーフを選ぶのかという疑問は少々あるとして、素敵なデザインだと思います。

ちなみに今の北極星は現在は北極星ですが、地球の傾きによりだんだんとずれていくので、1万3千年くらい経つと、こと座のベガ(織姫星)が北極星になるそうです。夜空もだいぶ様変わりしますね。星座を決めたことが言い伝えに残っているのは、5000年くらい前のメソポタミア地方の人々とのことですが、その頃の夜空はわたしたちが今見ているのとはだいぶ違っていたはずです。

 

かに座のギリシャ神話。

かに座は黄道十二星座の一つ。かに座も神話が地味だと思う……と思ったが、十二星座の神話ってもしかして意外にみんな地味?

かに座のカニは、ヘラクレスを殺すためにヘラが放った刺客だとか、ヘラクレスと戦っている化け物ヒュドラに加勢しようとしたとか、2つの説があるようですが、いずれにしてもヘラクレスに踏みつぶされて死んでしまうんですよね。うーん。

かに座ではプレセぺ星団がちょっと有名。かに座の中心にぼんやりと見えるそうです。プレセぺは「飼い葉桶」という意味。わたしはそれこそ「宇宙のひみつ」で読んだ、「中国では積尸気(ししき)と呼ばれ、死んだ人の魂が集まる場所」という知識が印象に残ってます。

 

 

こじし座って知ってた?ポンプ座も。

えっ!なに、こじし座って!ポンプ座も!聞いたことない!

と思ったら、新しい星座らしい。新しいって言っても17世紀とか18世紀とかに設定されたそうで、200年以上経ってます。しかし設定したのは個人の天文学者らしいし、そんな穴埋め的に星座を作らなくても……と思う。だって暗い星ばっかりで全然それっぽい形になってないし。

やっぱり星座は、誰の目にもつく特徴的な形をもって良しとすべきなんじゃないでしょうか。

はっ!今知ったんだけど、「トレミーの48星座」のトレミーって、プトレマイオスのことだったの!?(驚愕)。

なんでトレミー?英語でプトレミーということは知っていた。が、なぜ最初のPを落とすか!謎。

プトレマイオス星座は本当にプトレマイオスが制定したかどうかはわからないそうですが、ここで出て来る星座が、いわゆる星座といって考えつくような古式ゆかしい星座のようです。

 

犬も歩けば棒に当たるの意味。

結局いろいろ調べて新しい知識に突き当たる。これも楽しいですね。犬も歩けば棒に当たる、という感じ。これからも棒に当たっていきたいです。

……と、あまり考えずに書いてから「あれ?棒に当たるって悪い意味だっけ?」と不安になって調べてみました。

あらー。

何かをしようとすれば、何かと災難に遭うことも多いというたとえ。
出歩けば思わぬ幸運に出会うことのたとえ

全く逆の意味があるんですねー。知らんかったー。今さらかい。わたしは幸運の意味で使ってたなあ。

また棒に当たりました。

 

 

あ、そうそう、最近知ったマンガでこういうのがあってですねー。

 


はたらく細胞 コミック 1-5巻 セット

 

これけっこう面白くて……。そして相当な知識量なんですよ!これを読めば、人体に関する知識として、医学部の一般教養くらいはカバーできるんじゃないかと思うくらい。人体に特化しすぎて、これで高校までの理系科目全般を乗り切るのは無理でしょうが、難しいことを面白く書いてあるので楽しいです。

「ひみつ」シリーズと同等の、これを読めば理科の一般常識がOK!という本が出ないだろうか。

 

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